すっかり秋模様ですね。これだけ涼しかったら気持ちいい。なんとここ2日間上海の最高気温は30℃を割っています。しかし、今までの経験から9月に突如猛暑が現れることがあります。中国語で「秋老虎」といい、この残暑のことを「虎」に形容しています。
西洋では錬金術から化学が発展したのと同じように、中国では道教の思想から煉丹術が発展します。いわゆる「不老長寿」の薬を作ろうということです。この三清山にはその当時、煉丹術の実験をした遺跡が数々残されています。重金属を多用した煉丹術は直接的には人体に有害を及ぼし中毒死した人は数知れませんが、その一方で重金属を使った外用薬が発展します。それは今でも一部が使われていて中医外科につながるルーツでもあるのです。水銀や砒素など確かに怖い薬品ばかりですが、臨床では今でも合法的に使われてます。
2005年08月21日
上海カニは今日も走る
posted by 藤田 康介 at 04:28| Comment(0)
| 中医学・漢方
上海カニは今日も走る
すっかり秋模様ですね。これだけ涼しかったら気持ちいい。なんとここ2日間上海の最高気温は30℃を割っています。しかし、今までの経験から9月に突如猛暑が現れることがあります。中国語で「秋老虎」といい、この残暑のことを「虎」に形容しています。
秋といえば、上海ガニ。しかし、待ちきれない私は「六月黄」と称して、今日もスーパーでカニを購入。今日は5匹で100元でした。なかなかいいカタのカニでしたよ。これからお昼にゆがこうと思っています。その前にちょっとカニと記念撮影。
先週の金曜日は編酋長と元木氏と集まって編集会議。8月末から9月、10月にかけて続々と新しい連載が登場しますのでお楽しみを。締め切りを過ぎた原稿を抱えて「どこに時間があるん?」と怒られそうですが、私も一本連載を始めます。
そして元木氏のブログにもありましたが、いまSHEXプロジェクトチームでは上海の歴史についての本の執筆準備中。私が上海が好きなのも、実はこの近代の歴史に取り付かれたからでして、その当時「東方のパリ」と呼ばれた上海の魅力を十分にお伝えできたらなと思っています。こちらも乞うご期待!
思いっきり走っているつもりの上海ガニ
そして、秋になると、私の「旅行病」が発病します。夏は暑くて暑くて家に篭りっぱなしですが、秋になるといよいよ活動開始。最近では江西省の三清山へトレッキングに行っています。江西省は上海から夜行列車で一晩でいける距離なので、比較的お手軽です。三清山は道教と関係のある信仰の山で、中医学の研究をしている私にとってはもう涎が出るほど行きたかった山の一つでした。
西洋では錬金術から化学が発展したのと同じように、中国では道教の思想から煉丹術が発展します。いわゆる「不老長寿」の薬を作ろうということです。この三清山にはその当時、煉丹術の実験をした遺跡が数々残されています。重金属を多用した煉丹術は直接的には人体に有害を及ぼし中毒死した人は数知れませんが、その一方で重金属を使った外用薬が発展します。それは今でも一部が使われていて中医外科につながるルーツでもあるのです。水銀や砒素など確かに怖い薬品ばかりですが、臨床では今でも合法的に使われてます。
そのほか、学生時代には明代李時珍が書いた『本草綱目』を読んでいて江西省廬山に温泉があることを発見。さっそく鉄道に乗って出かけると、地元のガイドが知らないような天然温泉を発見して、それはそれは興奮しました。今でも残っているのですね。もちろん日本のような温泉街や露天風呂はありませんが、「湯治」する場所として、治療院がありそこに滞在したことを記憶しています。
で、今年の秋は…?もう着々と計画中です。サイトにもご紹介しますのでお楽しみに。
三清山
秋といえば、上海ガニ。しかし、待ちきれない私は「六月黄」と称して、今日もスーパーでカニを購入。今日は5匹で100元でした。なかなかいいカタのカニでしたよ。これからお昼にゆがこうと思っています。その前にちょっとカニと記念撮影。
先週の金曜日は編酋長と元木氏と集まって編集会議。8月末から9月、10月にかけて続々と新しい連載が登場しますのでお楽しみを。締め切りを過ぎた原稿を抱えて「どこに時間があるん?」と怒られそうですが、私も一本連載を始めます。
そして元木氏のブログにもありましたが、いまSHEXプロジェクトチームでは上海の歴史についての本の執筆準備中。私が上海が好きなのも、実はこの近代の歴史に取り付かれたからでして、その当時「東方のパリ」と呼ばれた上海の魅力を十分にお伝えできたらなと思っています。こちらも乞うご期待!
そして、秋になると、私の「旅行病」が発病します。夏は暑くて暑くて家に篭りっぱなしですが、秋になるといよいよ活動開始。最近では江西省の三清山へトレッキングに行っています。江西省は上海から夜行列車で一晩でいける距離なので、比較的お手軽です。三清山は道教と関係のある信仰の山で、中医学の研究をしている私にとってはもう涎が出るほど行きたかった山の一つでした。
西洋では錬金術から化学が発展したのと同じように、中国では道教の思想から煉丹術が発展します。いわゆる「不老長寿」の薬を作ろうということです。この三清山にはその当時、煉丹術の実験をした遺跡が数々残されています。重金属を多用した煉丹術は直接的には人体に有害を及ぼし中毒死した人は数知れませんが、その一方で重金属を使った外用薬が発展します。それは今でも一部が使われていて中医外科につながるルーツでもあるのです。水銀や砒素など確かに怖い薬品ばかりですが、臨床では今でも合法的に使われてます。
そのほか、学生時代には明代李時珍が書いた『本草綱目』を読んでいて江西省廬山に温泉があることを発見。さっそく鉄道に乗って出かけると、地元のガイドが知らないような天然温泉を発見して、それはそれは興奮しました。今でも残っているのですね。もちろん日本のような温泉街や露天風呂はありませんが、「湯治」する場所として、治療院がありそこに滞在したことを記憶しています。
で、今年の秋は…?もう着々と計画中です。サイトにもご紹介しますのでお楽しみに。
posted by 藤田 康介 at 00:00| 未分類
2005年08月18日
少ない!上海の日本人観光客、春風得意
日本ではお盆でお休みだそうですが、お盆返上で仕事と例の国家試験準備をしている私にとっては、1日10時間以上机に向かっていてまったく関係ありません。そうなんです。半年遅れの原稿が書斎に山のように積まれていて、いま針のムシロ状態なのです。
でも、日本が休みなので、この時期は毎年誰かが上海に観光にやってきます。と予想していると案の定、メールが…。
今年は奈良高校時代の同級生まいちゃんが上海観光へ。一週間ほど前に急に思い立ったそうで、そこで私に連絡。暑いぞー、と脅かしながらもやっぱり遊びに来ました。
盆休みだし簡単に飛行機取れんぞ、と言っていたのですが、今でもかなりあっさりと取れるようですね。例の影響がかなり大きいようです。で、上海で何をしたいの?と聞いたら、どこか日本の出版社が出しているガイドブックを出して来て、私に説明。私もそのガイドブックを見せてもらいました。確かにうまく書かれていますね。写真もすばらしい。おもわず、これどこなの?って聞いてしまいました。実は何十回もいっている「豫園」だったりする。
しかし、こういう本を読んでいると間違いなく錯覚を起こしてしまいます。上海は確かにいろいろな文化が集まっているところですが、それでも上海固有の文化がある。ガイドブックを編集する人は、そういうところにも精通して観光客に十分に伝えるべきだと私は考えています。
たとえば、北海道で「たこ焼き」を食べてももちろんかまわないけど、大阪へ旅行にいって「たこ焼き」を知らないで帰ってしまうのはもったいない。上海はショーロンポーだけじゃないですよ!
つまり、観光客が少ない時間で上海の文化を楽しめるようなそんなガイドブックが必要なのでしょうね。なのに彼女の本、上海の本なのに食べ物のコーナーに華南地区の飲茶の紹介をだらだら書いているようなガイドブックには正直興醒めしてしまいます。それよりも外灘とかもっと書くことあるんじゃないのですか?上海の醍醐味である激動の歴史を直感的に感じることができるようなそんな内容も絶対必要です。
こう書いたのも、実は私も現在改訂中の『上海便利手帳』の締め切りにも今追われていまして…、申し訳ない。でも、私はこだわりますよ!
あまりにも暑いので、この日の観光はかなりゆっくりペース。1日で回った観光地は豫園と外灘だけ。あ、あと外灘の観光トンネルも。西から東へワープするには便利な乗り物です。ほとんどの時間はお茶屋さんに入って、お茶を楽しみながら店員と雑談していました。
しかし、どこの店でも店員が嘆いていたのが、今年の盆時期の日本人観光客が異常に少ないということ。100年近い歴史を持ち、日本にも雑誌などで紹介されたお茶屋さん「春風得意」も、なんとお茶を飲んでいたのは私たち2人だけでした。もちろん「春風得意」の店員もデモが影響であることは十分わかっていましたが、上海の観光業の打撃は少なくないようです。当然、多くの上海市民はごたごたを望んでいません。一部の過激派が起こした行動の影響の深さを、観光業に携わる市民はいま改めて感じているようです。
豫園に来ている日本人観光客もかなり少なめ。というか、ほとんど出会いませんでした。盆時期だというのにこれも珍しい。変わってよく見かけたのが韓国人の観光客。確かにこれでは日本人をターゲットにした観光産業は痛いですね。
しかし、それ以外の国の観光客は絶好調で、まいちゃんが希望だった88階の金茂大厦から見る上海の夜景はお預け。というのも、観光客の長い行列で、いつ順番がまわってくるのかわからないという状態でした。
春風得意
今ふと窓の外を見ると、どうやら夕立がきそうです。思わすデジカメで撮影。天気予報ではここ数日は高気圧の勢力が衰えるので、夕立になりやすいとか。外出する際は傘を忘れないようにお気をつけください。雷もなっていますよ。
黒い雲がたちこめてきました
でも、日本が休みなので、この時期は毎年誰かが上海に観光にやってきます。と予想していると案の定、メールが…。
今年は奈良高校時代の同級生まいちゃんが上海観光へ。一週間ほど前に急に思い立ったそうで、そこで私に連絡。暑いぞー、と脅かしながらもやっぱり遊びに来ました。
盆休みだし簡単に飛行機取れんぞ、と言っていたのですが、今でもかなりあっさりと取れるようですね。例の影響がかなり大きいようです。で、上海で何をしたいの?と聞いたら、どこか日本の出版社が出しているガイドブックを出して来て、私に説明。私もそのガイドブックを見せてもらいました。確かにうまく書かれていますね。写真もすばらしい。おもわず、これどこなの?って聞いてしまいました。実は何十回もいっている「豫園」だったりする。
しかし、こういう本を読んでいると間違いなく錯覚を起こしてしまいます。上海は確かにいろいろな文化が集まっているところですが、それでも上海固有の文化がある。ガイドブックを編集する人は、そういうところにも精通して観光客に十分に伝えるべきだと私は考えています。
たとえば、北海道で「たこ焼き」を食べてももちろんかまわないけど、大阪へ旅行にいって「たこ焼き」を知らないで帰ってしまうのはもったいない。上海はショーロンポーだけじゃないですよ!
つまり、観光客が少ない時間で上海の文化を楽しめるようなそんなガイドブックが必要なのでしょうね。なのに彼女の本、上海の本なのに食べ物のコーナーに華南地区の飲茶の紹介をだらだら書いているようなガイドブックには正直興醒めしてしまいます。それよりも外灘とかもっと書くことあるんじゃないのですか?上海の醍醐味である激動の歴史を直感的に感じることができるようなそんな内容も絶対必要です。
こう書いたのも、実は私も現在改訂中の『上海便利手帳』の締め切りにも今追われていまして…、申し訳ない。でも、私はこだわりますよ!
あまりにも暑いので、この日の観光はかなりゆっくりペース。1日で回った観光地は豫園と外灘だけ。あ、あと外灘の観光トンネルも。西から東へワープするには便利な乗り物です。ほとんどの時間はお茶屋さんに入って、お茶を楽しみながら店員と雑談していました。
しかし、どこの店でも店員が嘆いていたのが、今年の盆時期の日本人観光客が異常に少ないということ。100年近い歴史を持ち、日本にも雑誌などで紹介されたお茶屋さん「春風得意」も、なんとお茶を飲んでいたのは私たち2人だけでした。もちろん「春風得意」の店員もデモが影響であることは十分わかっていましたが、上海の観光業の打撃は少なくないようです。当然、多くの上海市民はごたごたを望んでいません。一部の過激派が起こした行動の影響の深さを、観光業に携わる市民はいま改めて感じているようです。
豫園に来ている日本人観光客もかなり少なめ。というか、ほとんど出会いませんでした。盆時期だというのにこれも珍しい。変わってよく見かけたのが韓国人の観光客。確かにこれでは日本人をターゲットにした観光産業は痛いですね。
しかし、それ以外の国の観光客は絶好調で、まいちゃんが希望だった88階の金茂大厦から見る上海の夜景はお預け。というのも、観光客の長い行列で、いつ順番がまわってくるのかわからないという状態でした。
今ふと窓の外を見ると、どうやら夕立がきそうです。思わすデジカメで撮影。天気予報ではここ数日は高気圧の勢力が衰えるので、夕立になりやすいとか。外出する際は傘を忘れないようにお気をつけください。雷もなっていますよ。
posted by 藤田 康介 at 00:00| 未分類