上海、また暑さがぶりかえしてきました。ここ数日連日35℃前後の気温で、外に出るのがすっかりと憂鬱になってしまいます。
そういえば、この紅焼肉は毛沢東が頭脳労働を集中的に行うときの必需品だったとか。
以前から、こういう場合に効果のある生薬を紹介してほしいという質問をよく受けますが、私はむしろ薬を飲まず、生活習慣と飲食を改善することによって自己意識を高めてから生薬を服用してほしいということにしています。
薬膳などがその代表とも思われていますが、現在中国のレストランで出されている薬膳もかなり形骸化しているのが実情。脂っこくて少しも健康的でない。それよりむしろ、中国の長寿のお年寄りと話をしていると、庶民の生活の中に健康と中医学との密接な関係があり、それこそ実際の生活に息づいた養生なのだということが確信できます。
2005年08月16日
薬は毒であるという発想、紅焼肉
posted by 藤田 康介 at 17:25| Comment(0)
| 中医学・漢方
薬は毒であるという発想、紅焼肉
上海、また暑さがぶりかえしてきました。ここ数日連日35℃前後の気温で、外に出るのがすっかりと憂鬱になってしまいます。
そんなときは、エネルギーがつきそうなものを食べて力を蓄えなければいけません。ということで作ったのが紅焼肉。上海人が大好きな中華料理の一つで、上海料理の代表選手のひとつといっても過言ではありません。肉はロータースで調達。このスーパーは肉に独自のブランドを持っていて、かなりこだわりがあり、品質・鮮度も上々。朝一番に買いに行くのがポイントです。さらに我が家の裏のカルフールから楊高路のロータースまで自転車で3分と非常に近いところにあるので、肉と野菜はここで調達しています。骨付きの豚肉の塊を買うなんて、日本ではあまりありませんが、こちらでは種類も豊富。塩、醤油、黄酒などの調味料を使って3時間ほどじっくりと煮込みます。もちろん、化学調味料は一切使いません。するとどうでしょう。肉のうまみがとろけ出し、さらに骨の髄までしっかりと煮詰まります。これがご飯と非常に合うのですが、ここに先日使ってきた「秋田小町」を炊くと、食欲は倍増です。
そういえば、この紅焼肉は毛沢東が頭脳労働を集中的に行うときの必需品だったとか。
紅焼肉
以前から、こういう場合に効果のある生薬を紹介してほしいという質問をよく受けますが、私はむしろ薬を飲まず、生活習慣と飲食を改善することによって自己意識を高めてから生薬を服用してほしいということにしています。
中医学を勉強した人なら常識なのですが、実は中医学の世界では古代、薬のことを「毒」といってました。漢代以前では副作用があるにもないにもかかわらず、医療で使われる薬の総称を「毒薬」といいました。薬理学や毒理学が十分に発展していないころの話なので無理もないですが、生薬を服用するのでさえ危険がいっぱいであったことが容易に察することができます。
中医学や漢方は確かに副作用が少なく、安全と思われがちですが、それはあくまでも「相対的」なもので、服用を間違えば副作用が出るのは当たり前です。それより、日ごろから健康状態に気をつけて、運動・飲食などで体のバランスを整えることが、実はもっとも中医学らしい哲学なのです。
薬膳などがその代表とも思われていますが、現在中国のレストランで出されている薬膳もかなり形骸化しているのが実情。脂っこくて少しも健康的でない。それよりむしろ、中国の長寿のお年寄りと話をしていると、庶民の生活の中に健康と中医学との密接な関係があり、それこそ実際の生活に息づいた養生なのだということが確信できます。
そんなときは、エネルギーがつきそうなものを食べて力を蓄えなければいけません。ということで作ったのが紅焼肉。上海人が大好きな中華料理の一つで、上海料理の代表選手のひとつといっても過言ではありません。肉はロータースで調達。このスーパーは肉に独自のブランドを持っていて、かなりこだわりがあり、品質・鮮度も上々。朝一番に買いに行くのがポイントです。さらに我が家の裏のカルフールから楊高路のロータースまで自転車で3分と非常に近いところにあるので、肉と野菜はここで調達しています。骨付きの豚肉の塊を買うなんて、日本ではあまりありませんが、こちらでは種類も豊富。塩、醤油、黄酒などの調味料を使って3時間ほどじっくりと煮込みます。もちろん、化学調味料は一切使いません。するとどうでしょう。肉のうまみがとろけ出し、さらに骨の髄までしっかりと煮詰まります。これがご飯と非常に合うのですが、ここに先日使ってきた「秋田小町」を炊くと、食欲は倍増です。
そういえば、この紅焼肉は毛沢東が頭脳労働を集中的に行うときの必需品だったとか。
以前から、こういう場合に効果のある生薬を紹介してほしいという質問をよく受けますが、私はむしろ薬を飲まず、生活習慣と飲食を改善することによって自己意識を高めてから生薬を服用してほしいということにしています。
中医学を勉強した人なら常識なのですが、実は中医学の世界では古代、薬のことを「毒」といってました。漢代以前では副作用があるにもないにもかかわらず、医療で使われる薬の総称を「毒薬」といいました。薬理学や毒理学が十分に発展していないころの話なので無理もないですが、生薬を服用するのでさえ危険がいっぱいであったことが容易に察することができます。
中医学や漢方は確かに副作用が少なく、安全と思われがちですが、それはあくまでも「相対的」なもので、服用を間違えば副作用が出るのは当たり前です。それより、日ごろから健康状態に気をつけて、運動・飲食などで体のバランスを整えることが、実はもっとも中医学らしい哲学なのです。
薬膳などがその代表とも思われていますが、現在中国のレストランで出されている薬膳もかなり形骸化しているのが実情。脂っこくて少しも健康的でない。それよりむしろ、中国の長寿のお年寄りと話をしていると、庶民の生活の中に健康と中医学との密接な関係があり、それこそ実際の生活に息づいた養生なのだということが確信できます。
posted by 藤田 康介 at 00:00| 未分類
2005年08月13日
負けないぞ、ダシの文化
最近、上海の朝夕はめっきし涼しくなりました。特に立秋を過ぎたあたりから。昼間は猛暑でも、浦東の空に浮かぶ雲はなんとなく秋の気配。世紀公園では「つくつくぼうし」に似た鳴き声のセミがないています。実は上海のコオオロギの鳴き声も季節とともに変わっていますね。どちらかというと日本のエンマコオロギタイプの鳴き声に。しかし、中国語の正式名がわからない。今度、図鑑でも買ってきて調べます。朝型の私は、相変わらず4時ごろの起床して仕事をしているのですが、書斎の窓から見る朝焼けのシルエットがなんとも美しい。
「あきたこまち」なんかもローカルスーパーにありました
上海で大増殖している日本式ラーメンも結構ですが、もっと廉価なそして日本の伝統がぎっしり詰まったそばやうどんを中国で売ったらあたりますよ、きっと。ダシの文化の日本ですが、私の友達から言わせると、中国のスープ類と違ってしつこくなく、あっさりとしておいしいということでした。中国人も外食でよく登場する油ゴテゴテの料理に、そろそろ嫌気がさしている人も少なくないのです。そりゃそうでしょう、周りに脂肪肝の人が続々…。一部の上海人の間では確実に健康志向が広がっています。
「あきたこまち」なんかもローカルスーパーにありました
上海で大増殖している日本式ラーメンも結構ですが、もっと廉価なそして日本の伝統がぎっしり詰まったそばやうどんを中国で売ったらあたりますよ、きっと。ダシの文化の日本ですが、私の友達から言わせると、中国のスープ類と違ってしつこくなく、あっさりとしておいしいということでした。中国人も外食でよく登場する油ゴテゴテの料理に、そろそろ嫌気がさしている人も少なくないのです。そりゃそうでしょう、周りに脂肪肝の人が続々…。一部の上海人の間では確実に健康志向が広がっています。
posted by 藤田 康介 at 17:25| Comment(0)
| 中国で食べる