そういえば、朝の外灘もお勧めです。朝は浦西から浦東を見ると、太陽が上がってくる様子が非常に美しい。もちろん、朝日に照らされる外灘の古い建築郡もこれまた新鮮です。朝日を浴びると、建物の陰影がよりはっきりと映し出され、歴史の重みを感じずにはいられません。
さて、水槽に水を入れて活性炭で浄化すること約2日、いよいよ上海蟹をいれることにしました。まずは、淮海路のパークソンで売っていた一匹28元のメスの太湖産上海蟹2匹を。実は、今までいろいろな産地やスーパーの上海蟹を買っては食べているのですが、パークソンの上海蟹が一番元気が良かったのです。毎回、洗面器に入れておくと、脱走して部屋中探し回ったのもこのパークソンの蟹。おじさんに聞くと、最近シーズンで蟹は結構売れているらしく、蟹の回転が速いそうです。というわけで、今回はここの蟹を水槽に飼うことにしました。
さっそく水の中での生態を観察。実は、少年時代ザリガニを何年も飼育していたことがあります。ザリガニ飼育のコツは「水を入れすぎない、えさをほとんどあげない」だったのですが、上海蟹はどうやら水を好むようでしっかりと水槽に水をいれます。また、穴を掘るのが大好きなので、こちらも水槽の底にすっかりと砂を入れておきます。で、あとはザリガニと違って運動好きで、水槽の中を飛び回っていますので、脱走しないように要注意。上海蟹の足は長く、力もかなり強いです。
案の定、水槽にいれた途端に蟹は水の中を飛び回っています。浄化ポンプにつかまっては、上へ上へ登っていきます。しっかりふたをしなければ、間違いなく脱走します。さらに砂利をガサゴソとほじくるため、非常に落ち着きが無い。確かに繁殖力が強く、日本でも法律で危険物扱いされているのがよくわかります。
上海蟹はこれから海に向かって繁殖と産卵の時期を迎えます。海と湖を往復する上海蟹は、生まれながらに強力な足とパワーをもっているのでしょう。長江河口に位置する上海には、上海蟹が繁殖に必要な「汽水」(海水と真水が交わるところ)エリアが豊富にあります。その代表が崇明島で、今でも崇明島で育った稚蟹は太湖や陽澄湖で養殖されるために出荷されていくのです。稚蟹のことを中国語で「蟹苗」といいます。
でも上海蟹、よくよく眺めると、なかなか愛嬌のある顔をしていますよ。淡水にこのようなゴツイものが生息しているというのはなかなか興味深いです。一昔前なら、上海の小川で釣りをしたら、上海蟹がかかってきたそうです。
このブログでも紹介しましたが、先日食べた青蟹はいかつくてちょっと怖かった。青蟹はもっと凶暴です。