2005年10月23日

インフルエンザの予防接種、武康路を歩いて

 今年はアジアだけでなく、全世界で鳥インフルエンザが騒がれていますが、私も病院などに行く機会が多いため、今年もインフルエンザの予防接種を済ませておくことにしました。ワクチンは知り合いのローカル病院から買ってきて、研究室にいる医師に注射してもらいました。さすがに、自分で接種することは難しいので…。
 上海の病院で使用されるワクチンは、国産と輸入品の2種類に大きく分けられています。中国国産のワクチンのほうが輸入品ワクチンよりも20元ほど安くなっていて、中国国産が56.8元、輸入ワクチンが74.2元です。このあたり、中国では患者が選択することが出来るようになっています。上海人も普通は輸入ワクチンを使うことが多いようですが、私が使ったワクチンはCHIRON社のもので、AGRIPPAL S1と呼ばれる商品名。上海では広く使われているもので、イタリア製。A/H1N1型、A/H3N2型、B/ 上海 /361/2002 型の類似株ワクチンで、WHOが指定している2005年−2006年期の北半球で使われるものです。
 皆さんもご存知かと思いますが、インフルエンザワクチンはウイルスの増殖に孵化鶏卵を用いるので、一般に卵アレルギーのある方は注意が必要です。もちろん、発熱や感染症がある方も接種できません。いろいろと細かい注意点がありますので、接種の際は十分に医師と相談してください。

この中に使い捨て注射器に入ったワクチンが入っています


 2005年10月17日に中国の文豪、巴金が101歳でなくなりました。それまで、市内の華東病院で入院治療を受けているという話は数年前から聞いていましたが、長かった闘病生活でした。本人は文章がかけなくなったら安楽死させてほしいと生前言っていたそうです。ニュースは速報として中国中を駆け巡り、上海市市長をはじめ多くの政府関係者も病室を訪れました。明日24日は、追悼会が開催されることになっています。

 巴金の自宅は、武康路113号にあります。武康路にある一戸建ての豪邸として有名で、巴金がなくなった後、多くの文学フアンが花束をささげました。武康路周辺は、私も上海市内で大好きな街並みのある地区で、よくカメラを片手に散歩に行きます。一戸建ての保存建築が並び、往年のヨーロッパ的な閑静な豪邸街を髣髴させます。近くには上海交響楽団があるなど、文化的な色彩が非常く、今でも多くの文化人が住んでいます。

巴金の住んでいた邸宅


 今日は、武康路の巴金の家の前を通ったあと、安福路へと抜けました。車も比較的少なく、週末とあって散歩に出かけている欧米人にも多数すれ違いました。
 通り両側の街路樹がうっそうとしていて、上海近代史の歴史の深みを感じることができます。その昔、どんなお金持ちが住んでいたのだろうか、そしてどんなドラマが展開されていたのだろうか、と思いにふけながら、ふと上海の近代史を紐解いていただいて歩いていただきたいコースの一つです。

安福路にて 何かメルヘンチックな住宅です
posted by 藤田 康介 at 00:00| 未分類

2005年10月20日

深夜タクシーの運転手と話しながら

やっと新しいデジタルカメラが手に入りました。これでかれこれ4代目になります。考えてみれば4台ともみんなフジフイルム製で、今回もやはりフジフイルムのF9000にしました。単に写真の色具合が好みに合っているというだけの理由なのですが…。
 私の場合は、ウエブにあげる写真がほとんど。しかしコンパクトタイプではいまひとつ力不足で、一眼レフほどの画質も必要しない。何よりもレンズ交換までも必要ないので、ここ最近はずっとネオ一眼とよばれる機種にしています。世間ではデジカメがますます小さくなってきているのに、皮肉にも私の場合は、初代のデジカメが一番小さく、買い換える度に大きくなってきています。

 先日はコンテンツ会議があり、編酋長と元木氏、K氏といつものメンバーで打ち合わせ。いま上海では上海蟹のシーズン真っ盛り。蟹関係の新しいネタを織り交ぜながら、10月は上海中心部以外の情報も入れていこうと思っていますので、お楽しみに。
 そのあと、編集のメンバーで虹中路に新規オープンした「海上黔香閣」へ。詳しくは元木氏のブログをご覧いただくとしましょう。

 虹中路といえば、以前「台北夜市」という台湾系の露店街があったところですが、たまたま前を通ったので見てみると、もうほぼ「廃墟」と化していました。オープンしたころ、このサイトでも特集として取り上げましたが、今は見る影もありません。ある台湾人に聞いたところ、関係者が会社の資金を持ち逃げしたというウワサだそうですが、いずれにしろ店はほぼ完全にありませんので、行かないほうが賢明です。
 食事のあと、場所を新錦江の方の酒巴に移し、夜1時ぐらいまで編酋長らと「語り合い」ました。はたから見れば、男同士で何を語っているのだろうと…、きっと怪しい集団だったかもしれません。

 帰りはタクシーで自宅へ。実はこのタクシーの運転手が非常におしゃべりで、私もこれはチャンスとさっそく上海の街事情をいろいろと聞きます。タクシーの運転手ほど、率直に街を観察している人はそういないからです。
 私も薄々気がついてましたが、やはり夜のタクシー運転はかなり危険を伴うようで、最近はタクシー強盗に神経を使うといっていました。国慶節ごろから最近まで、この運転手が所属する大手の会社でも4人が強盗被害に遭ったといい、中には10針を縫う大怪我をした運転手も。エリアを聞いたら、川沙など上海の郊外がほとんどですが、中には浦東張江でも事件が発生したと聞きました。加害者のほとんどが、田舎からきている若者で、夜見るからに地方から来た集団の若者がタクシーを利用する場合、この運転手の場合は乗車拒否をするといっていました。時間帯は深夜だけでなく、人が比較的多い夜7時ごろにも発生しているそうで、人通りの少ない路地裏や郊外などでは特に注意が必要です。
 郊外地区、とくに他省との境界となるエリアや、上海市でも郊外地区で区と区が交わるエリアなどは、行政的にも管轄の境となるために、一般的に犯罪件数が多いことは、前から言われていましたが、最近とくに無職で上海にやってくる外来人口が増えているため、我々外国人はとくに用心することが肝心です。地下鉄車内に怒涛のごとくやってくるビラ配りの連中をみれば検討がつくかと思います。中には地下鉄のコンコースで寝泊りしている若者もおり、上海市でも対策に頭を痛めているようです。
 さらに現在、上海のタクシーは運転手が不足気味で、なのに就職希望者も少なく、もともと1台のタクシーを2人で担当していたろころを1人で担当しているケースも少なくありません。タクシー運転手は規定により上海人しかなることができません。最近では、人手不足で崇明島出身者を使う傾向があるようですが、やはり市中心部になると道路はかなり不案内。利用者にとってもこころもとないものです。

 これから相次いで開業する地下鉄は、タクシー業界にとっても大きな脅威となっており、上海の交通の屋台骨を支えているタクシーも、ここ数年の間で大きな変革を迫られることは間違いないでしょう。

 ところで我が家の上海蟹、まだ元気に生きていますよ。明日は病院に勤めている同級生からインフルエンザ予防接種のワクチンをもらってきます。
posted by 藤田 康介 at 17:25| Comment(0) | ここは上海なり

深夜タクシーの運転手と話しながら

 やっと新しいデジタルカメラが手に入りました。これでかれこれ4代目になります。考えてみれば4台ともみんなフジフイルム製で、今回もやはりフジフイルムのF9000にしました。単に写真の色具合が好みに合っているというだけの理由なのですが…。
 私の場合は、ウエブにあげる写真がほとんど。しかしコンパクトタイプではいまひとつ力不足で、一眼レフほどの画質も必要しない。何よりもレンズ交換までも必要ないので、ここ最近はずっとネオ一眼とよばれる機種にしています。世間ではデジカメがますます小さくなってきているのに、皮肉にも私の場合は、初代のデジカメが一番小さく、買い換える度に大きくなってきています。

 先日はコンテンツ会議があり、編酋長と元木氏、K氏といつものメンバーで打ち合わせ。いま上海では上海蟹のシーズン真っ盛り。蟹関係の新しいネタを織り交ぜながら、10月は上海中心部以外の情報も入れていこうと思っていますので、お楽しみに。
 そのあと、編集のメンバーで虹中路に新規オープンした「海上黔香閣」へ。詳しくは元木氏のブログをご覧いただくとしましょう。

 虹中路といえば、以前「台北夜市」という台湾系の露店街があったところですが、たまたま前を通ったので見てみると、もうほぼ「廃墟」と化していました。オープンしたころ、このサイトでも特集として取り上げましたが、今は見る影もありません。ある台湾人に聞いたところ、関係者が会社の資金を持ち逃げしたというウワサだそうですが、いずれにしろ店はほぼ完全にありませんので、行かないほうが賢明です。
 食事のあと、場所を新錦江の方の酒巴に移し、夜1時ぐらいまで編酋長らと「語り合い」ました。はたから見れば、男同士で何を語っているのだろうと…、きっと怪しい集団だったかもしれません。

私の新しい戦力に加わったフジのS9000


 帰りはタクシーで自宅へ。実はこのタクシーの運転手が非常におしゃべりで、私もこれはチャンスとさっそく上海の街事情をいろいろと聞きます。タクシーの運転手ほど、率直に街を観察している人はそういないからです。
 私も薄々気がついてましたが、やはり夜のタクシー運転はかなり危険を伴うようで、最近はタクシー強盗に神経を使うといっていました。国慶節ごろから最近まで、この運転手が所属する大手の会社でも4人が強盗被害に遭ったといい、中には10針を縫う大怪我をした運転手も。エリアを聞いたら、川沙など上海の郊外がほとんどですが、中には浦東張江でも事件が発生したと聞きました。加害者のほとんどが、田舎からきている若者で、夜見るからに地方から来た集団の若者がタクシーを利用する場合、この運転手の場合は乗車拒否をするといっていました。時間帯は深夜だけでなく、人が比較的多い夜7時ごろにも発生しているそうで、人通りの少ない路地裏や郊外などでは特に注意が必要です。
 郊外地区、とくに他省との境界となるエリアや、上海市でも郊外地区で区と区が交わるエリアなどは、行政的にも管轄の境となるために、一般的に犯罪件数が多いことは、前から言われていましたが、最近とくに無職で上海にやってくる外来人口が増えているため、我々外国人はとくに用心することが肝心です。地下鉄車内に怒涛のごとくやってくるビラ配りの連中をみれば検討がつくかと思います。中には地下鉄のコンコースで寝泊りしている若者もおり、上海市でも対策に頭を痛めているようです。
 さらに現在、上海のタクシーは運転手が不足気味で、なのに就職希望者も少なく、もともと1台のタクシーを2人で担当していたろころを1人で担当しているケースも少なくありません。タクシー運転手は規定により上海人しかなることができません。最近では、人手不足で崇明島出身者を使う傾向があるようですが、やはり市中心部になると道路はかなり不案内。利用者にとってもこころもとないものです。

 これから相次いで開業する地下鉄は、タクシー業界にとっても大きな脅威となっており、上海の交通の屋台骨を支えているタクシーも、ここ数年の間で大きな変革を迫られることは間違いないでしょう。

河南中路駅での光景、未成年が非常に多い


 ところで我が家の上海蟹、まだ元気に生きていますよ。明日は病院に勤めている同級生からインフルエンザ予防接種のワクチンをもらってきます。
posted by 藤田 康介 at 00:00| 未分類