2005年10月05日

カリフラワーの中から青虫で妙な安心感

 中国に生活している私たちにとって、食の安全と栄養のバランスの問題は深刻なものです。健康を維持するために、いろいろな野菜をしっかりと摂取しなければならないし、だけど上海で売られている野菜についている農薬はどの程度なのか、本当に安全なのかという問題は、農家に直接いかない限り検討もつきません。ましてや、中国のレストランで出てくる野菜はいったいどこから仕入れているのだろう?とか考え出すと外食する気分もすっかり失せてしまいます。少なくとも、材料を自分で選ぶことのできる自炊はまだ少しは安心かもしれません。

一方で、スーパーに並んでいる野菜は検査を受けていて安全だ、と主張する人もいますが、これも私はかなり怪しいような気もしています。何よりも決定的なのは、どこのスーパーも鮮度がいまひとつ。しなびた野菜を見るだけで、食欲は失せます。鮮度、という意味では、市場の野菜が間違いなくいいのですが、今度は農薬などの問題は大丈夫なのだろうか?ということになり堂々巡りしています。この件では私自身まだ結論は出ていません。

 今日の夜ご飯に市場から買ってきたカリフラワーには、中を開けてみるとしっかりと青虫が2匹出てきました。私は毎回なるべく虫食いの野菜を買うようにしているのですが、今までもこうやって中から毛虫や青虫が出てくることが少なくありません。ということは、少しは安心できるのでは?と気休めにはなっています。さらに、キャベツや白菜は農薬が葉にたまりやすいため、中国ではなるべく食べないようにしています。チンゲンサイなどは比較的早く成長するので、なるべく小さめのもので、虫食いがあるものを選ぶようにしています。あくまでも気休めでしょうが…。

上海松江の酔白池


 食材の問題に続いて、油の問題もかなり頭が痛いです。中国人女性はお茶を良く飲むからスタイルがいい、と今でも言っている人が少なくありませんが、日常飲む程度のお茶の量では医学的にも期待薄です。やはり、日ごろから外食せずに自炊して油の量をコントロールしているのが大きな原因です。
 中国栄養学会が提唱している一人あたりの油脂の摂取量は25グラム。ところが、北京市民の平均の油脂の摂取量は1日平均83グラムでこれを大きく超えています。もし毎日、標準の油脂の摂取量より5グラム多く摂取した場合、10年後には体重が平均10キロ増加するとも言われています。また食塩の摂取量も中国全国平均で1日12グラム、これは標準摂取量の2倍になっています。

 ほんの20年ぐらい前まで、油は中国人にとって非常に貴重なもので、さじ一杯の油を使うのにも気を使ったといいます。そのおかげでかもしれませんが、現在の上海のお年寄りは女性に関しては言うと、平均余命が80歳を超えていますから、長寿であるといえるでしょう。しかし、ここ10年間の物の豊かな時代に育った若者に関しては、成人病予備軍が急増しており、すでに予断の許さない状況になっています。さらに、中国では糖尿病の患者が毎日3000人のペースで増えているというデータもあるぐらいで、医者の間では2010年には糖尿病患者が1億人を突破するのではないかとも言われています。となれば、私たちもしっかりと健康に留意しなければなりません。やはりなるべく自炊を心がけ、油と塩分を控えめにしなければ、中国で健康を維持することは非常に難しいといえるでしょう。

 油に関してですが、最近は現地スーパーでもオリーブ油が比較的お手軽な値段で手に入るようになりました。やはり一部では、健康志向に目覚めてきた富裕層が増えてきているのでしょう。ちなみにオリーブ油は中国語で橄欖油と書きます。オリーブ油でつくる中華料理もなかなかいけます。
 また、豚肉は「愛森」ブランドが上海では有名。カルフールやロータースなど大手スーパーには大抵並んでいます。値段は市場などで売られている普通の豚肉よりも1.5倍ほどする場合もありますが、豚の質も比較的よく、まだ安心して食べることができます。餃子などをつくるひき肉も、肉の塊から脂身の少ない部分を選んで、その場で作ってもらうようにするのがコツです。市販されいてる作り置きのひき肉は脂肪でゴテゴテのことが多いので、ご参考までに。
posted by 藤田 康介 at 00:00| 未分類

カリフラワーの中から青虫で妙な安心感

中国に生活している私たちにとって、食の安全と栄養のバランスの問題は深刻なものです。健康を維持するために、いろいろな野菜をしっかりと摂取しなければならないし、だけど上海で売られている野菜についている農薬はどの程度なのか、本当に安全なのかという問題は、農家に直接いかない限り検討もつきません。ましてや、中国のレストランで出てくる野菜はいったいどこから仕入れているのだろう?とか考え出すと外食する気分もすっかり失せてしまいます。少なくとも、材料を自分で選ぶことのできる自炊はまだ少しは安心かもしれません。

一方で、スーパーに並んでいる野菜は検査を受けていて安全だ、と主張する人もいますが、これも私はかなり怪しいような気もしています。何よりも決定的なのは、どこのスーパーも鮮度がいまひとつ。しなびた野菜を見るだけで、食欲は失せます。鮮度、という意味では、市場の野菜が間違いなくいいのですが、今度は農薬などの問題は大丈夫なのだろうか?ということになり堂々巡りしています。この件では私自身まだ結論は出ていません。

 今日の夜ご飯に市場から買ってきたカリフラワーには、中を開けてみるとしっかりと青虫が2匹出てきました。私は毎回なるべく虫食いの野菜を買うようにしているのですが、今までもこうやって中から毛虫や青虫が出てくることが少なくありません。ということは、少しは安心できるのでは?と気休めにはなっています。さらに、キャベツや白菜は農薬が葉にたまりやすいため、中国ではなるべく食べないようにしています。チンゲンサイなどは比較的早く成長するので、なるべく小さめのもので、虫食いがあるものを選ぶようにしています。あくまでも気休めでしょうが…。

 食材の問題に続いて、油の問題もかなり頭が痛いです。中国人女性はお茶を良く飲むからスタイルがいい、と今でも言っている人が少なくありませんが、日常飲む程度のお茶の量では医学的にも期待薄です。やはり、日ごろから外食せずに自炊して油の量をコントロールしているのが大きな原因です。
 中国栄養学会が提唱している一人あたりの油脂の摂取量は25グラム。ところが、北京市民の平均の油脂の摂取量は1日平均83グラムでこれを大きく超えています。もし毎日、標準の油脂の摂取量より5グラム多く摂取した場合、10年後には体重が平均10キロ増加するとも言われています。また食塩の摂取量も中国全国平均で1日12グラム、これは標準摂取量の2倍になっています。

 ほんの20年ぐらい前まで、油は中国人にとって非常に貴重なもので、さじ一杯の油を使うのにも気を使ったといいます。そのおかげでかもしれませんが、現在の上海のお年寄りは女性に関しては言うと、平均余命が80歳を超えていますから、長寿であるといえるでしょう。しかし、ここ10年間の物の豊かな時代に育った若者に関しては、成人病予備軍が急増しており、すでに予断の許さない状況になっています。さらに、中国では糖尿病の患者が毎日3000人のペースで増えているというデータもあるぐらいで、医者の間では2010年には糖尿病患者が1億人を突破するのではないかとも言われています。となれば、私たちもしっかりと健康に留意しなければなりません。やはりなるべく自炊を心がけ、油と塩分を控えめにしなければ、中国で健康を維持することは非常に難しいといえるでしょう。

 油に関してですが、最近は現地スーパーでもオリーブ油が比較的お手軽な値段で手に入るようになりました。やはり一部では、健康志向に目覚めてきた富裕層が増えてきているのでしょう。ちなみにオリーブ油は中国語で橄欖油と書きます。オリーブ油でつくる中華料理もなかなかいけます。
 また、豚肉は「愛森」ブランドが上海では有名。カルフールやロータースなど大手スーパーには大抵並んでいます。値段は市場などで売られている普通の豚肉よりも1.5倍ほどする場合もありますが、豚の質も比較的よく、まだ安心して食べることができます。餃子などをつくるひき肉も、肉の塊から脂身の少ない部分を選んで、その場で作ってもらうようにするのがコツです。市販されいてる作り置きのひき肉は脂肪でゴテゴテのことが多いので、ご参考までに。
posted by 藤田 康介 at 00:00| Comment(0) | 中国で食べる

2005年10月04日

 奇妙な上海蟹の行動

 上海の天気は面白い。昨日まで半そででいいと思ったら、いきなり長袖シャツやウインドブレーカーなど上着が必要になります。10月3日がまさにそうでした。冷たい秋雨に、強い風が吹き、非常に肌寒く感じる一日でした。そんななか、3日の夜は世紀公園の2回目の花火大会。ほんの数日前の花火大会では団扇と汗拭きタオルが必要だったのに、今回はウインドブレーカーを着て、秋の夜空を焦がす花火を見に行きました。連休期間中、世紀公園では、あと一回花火があがります。

 ここ数日はずっと便利帳の執筆追い込みで机に向かう毎日ですが、連休中ということもあり、家の大掃除をしました。この日は引っ越して初めて床にワックスがけ。苦労して選んだフローリングですので、大切にしなくてはいけません。まだ新居に移って1年たっていませんが、床は使っていたら当然痛むもの。床をしっかりと掃除してワックスをかけると気分までもすっきりします。ワックスがけは、学生時代に日本でアルバイトとしてやっていたので、お手のもの。しかも最近上海ではJohnsonなど日本でもおなじみのブランドの床ワックスも売られていて、作業効率も上々でした。おかげで新品以上に床が輝いているように感じます。


 原稿の執筆をしながら、机の隣でゴソゴソしている上海蟹を見つめるのが最近の日課になっています。とにかく動きが激しいので、見ているだけでも楽しい。

 この上海蟹、実に興味深い行動を見せてくれます。

 最近発見したのが、蟹があるときぐっと四つんばいになり、ハサミで自分の腹部をモゾモゾさせています。何をしているのだろうと見ていたら腹部のフタが開き、掃除をしていました。上海蟹を食べたことがある方ならご存知だと思いますが、蟹の胴体を食べるときに真っ先にはずす腹部のフタ、あれは蟹自信で開けることがあるのですね。それも団扇のようにパタパタと自由に動きます。これには驚きました。
 あと、以前も書きましたが上海蟹は非常に気性が荒い。自分のテリトリーに入ってくる蟹があれば、猛烈に攻撃していきます。また、穴を掘るのが大好きなので、蟹の居場所はいつも穴が掘られています。逆に、この習性は自然界では堤防などに穴を開けてしまうので、厄介だろうと想像がつきます。実験に透明のビンを水槽にいれたら、常にどちらかの蟹がこの中に入ろうと試みます。実際には体が大きすぎてビンの中には入れないのですが、それでも何回も試みます。穴を好む習性が良くわかります。
 一方で、餌を食べるときは非常にドンくさい一面もあります。上海蟹はブラックバスのように能動的に餌をとりに行きません。目の前、もしくは自分の体の周辺の手の届く範囲に餌がきたときに初めて、おもむろに足をモゾモゾさせて餌をとります。おそらく自然界では餌にあたらず、食べずにじっと我慢しているときもあるのではないでしょうか。
 また、上海蟹は動きが激しいという点で、ある意味では賢いのかもしれません。その証拠に、脱走を試みてじつにさまざまな悪さをします。最近では、水槽のフタの底にしがみつくことを覚えました。さらに、長い爪でフタを器用に開けようとします。これには驚きました。そこで、今では水槽のふたにテープを貼って脱走できないようにしています。
posted by 藤田 康介 at 17:25| Comment(0) | ここは上海なり