2005年10月04日

奇妙な上海蟹の行動

 上海の天気は面白い。昨日まで半そででいいと思ったら、いきなり長袖シャツやウインドブレーカーなど上着が必要になります。10月3日がまさにそうでした。冷たい秋雨に、強い風が吹き、非常に肌寒く感じる一日でした。そんななか、3日の夜は世紀公園の2回目の花火大会。ほんの数日前の花火大会では団扇と汗拭きタオルが必要だったのに、今回はウインドブレーカーを着て、秋の夜空を焦がす花火を見に行きました。連休期間中、世紀公園では、あと一回花火があがります。

 ここ数日はずっと便利帳の執筆追い込みで机に向かう毎日ですが、連休中ということもあり、家の大掃除をしました。この日は引っ越して初めて床にワックスがけ。苦労して選んだフローリングですので、大切にしなくてはいけません。まだ新居に移って1年たっていませんが、床は使っていたら当然痛むもの。床をしっかりと掃除してワックスをかけると気分までもすっきりします。ワックスがけは、学生時代に日本でアルバイトとしてやっていたので、お手のもの。しかも最近上海ではJohnsonなど日本でもおなじみのブランドの床ワックスも売られていて、作業効率も上々でした。おかげで新品以上に床が輝いているように感じます。


ビンに入ろうと試みる上海蟹


 原稿の執筆をしながら、机の隣でゴソゴソしている上海蟹を見つめるのが最近の日課になっています。とにかく動きが激しいので、見ているだけでも楽しい。

 この上海蟹、実に興味深い行動を見せてくれます。

 最近発見したのが、蟹があるときぐっと四つんばいになり、ハサミで自分の腹部をモゾモゾさせています。何をしているのだろうと見ていたら腹部のフタが開き、掃除をしていました。上海蟹を食べたことがある方ならご存知だと思いますが、蟹の胴体を食べるときに真っ先にはずす腹部のフタ、あれは蟹自信で開けることがあるのですね。それも団扇のようにパタパタと自由に動きます。これには驚きました。
 あと、以前も書きましたが上海蟹は非常に気性が荒い。自分のテリトリーに入ってくる蟹があれば、猛烈に攻撃していきます。また、穴を掘るのが大好きなので、蟹の居場所はいつも穴が掘られています。逆に、この習性は自然界では堤防などに穴を開けてしまうので、厄介だろうと想像がつきます。実験に透明のビンを水槽にいれたら、常にどちらかの蟹がこの中に入ろうと試みます。実際には体が大きすぎてビンの中には入れないのですが、それでも何回も試みます。穴を好む習性が良くわかります。
 一方で、餌を食べるときは非常にドンくさい一面もあります。上海蟹はブラックバスのように能動的に餌をとりに行きません。目の前、もしくは自分の体の周辺の手の届く範囲に餌がきたときに初めて、おもむろに足をモゾモゾさせて餌をとります。おそらく自然界では餌にあたらず、食べずにじっと我慢しているときもあるのではないでしょうか。
 また、上海蟹は動きが激しいという点で、ある意味では賢いのかもしれません。その証拠に、脱走を試みてじつにさまざまな悪さをします。最近では、水槽のフタの底にしがみつくことを覚えました。さらに、長い爪でフタを器用に開けようとします。これには驚きました。そこで、今では水槽のふたにテープを貼って脱走できないようにしています。

お腹のフタを開けて掃除中の上海蟹
posted by 藤田 康介 at 00:00| 未分類

2005年10月02日

キンモクセイの香りを楽しみながら、国慶節

9月30日、10月1日といい天気の上海でしたが、今日10月2日は朝から雨が降り出しています。真夏のような暑さだったので、これで少しぐらいは涼しくなればいいと思っています。近所の張家浜両岸ではキンモクセイが真っ盛り。いい香りが漂っています。暑くても秋を感じることのできる瞬間です。
 中国はいま国慶節休みの真っ只中。今年の国慶節は、恒例となっている大学院時代の恩師を研究室の仲間たちとご挨拶にいったり、上海人の知り合いに子供が生まれたので、お祝いをもって訪れたり、大学時代の中国人仲間と食事をするなど上海の中での用事を済ませようと思っています。みんなが休みのときではないと、集まることができませんから。

 知り合いの子供というのはまだ2ヶ月。中国では実用的なものを送ってあげるのが喜ばれるというので、上海人の友達と相談して考えたあげくおまるに決定。先方さんに聞いたら、まだないのでうれしい、といってくれたのでよかったです。あと女の子なのでミッキーのぬいぐるみを。上海にも本物のディズニーグッスを売る店が高級百貨店などに登場してきて、以前のようにミッキーのようでミッキーでないぬいぐるみを買わずに済みます。

  

 9月30日は家の前にある世紀公園にて恒例の大花火大会。残念ながら我が家から角度の関係で花火の光の影は見えるのですが、肝心の花火が見えない。そこで、上海科技館へいってウチワをパタパタさせながら見ていました。規模的には私の奈良の地元の花火大会程度ですが、こちらはBGMにのって様々な仕掛け花火や打ち上げ花火があがります。マイカーで見に来る人が実に多く、日本の花火大会にも負けないほどの交通渋滞。しかもわき見運転する人が多いので、青信号でも「ノロノロ」運転。はっきり言ってかなりキケン!
 10月1日は便利帳の取材のため竜華寺へ。竜華寺は、私が10数年前に上海に来てから毎年初詣にお参りしているお寺です。上海市中心部では一番規模の大きなお寺。竜華寺では旅遊フェスティバル関係で、イベントが行われていました。中では中国各地の「小吃」が楽しめる屋台なども出ていました。この屋台が出るイベントも結構歴史が古く、私が上海に来たときからずっとあります。でも、そのときと比べると明らかに賑わいが衰えました。舞台の方では、隠し芸大会のようなイベントもありましたが、私も少し食傷気味。こういったイベントも経済の発展とともに嗜好を変えていかないと、市民の心をつかむことができません。

 今年の国慶節、上海の街を歩いて時に気がついたのは、地方からの観光客が激増していること。地方経済の発展が、旅行関係への支出を刺激しているようです。さらに、上海では出稼ぎに来ている人は年々増加しており、今では上海の飲食業・サービス業のほとんどは出稼ぎの人たちで持っているという状態。そのため、この時期に親戚を呼んできて上海観光というパターンが多いようです。 

 それ以外にも、10代後半から20代初めぐらいのいかにも地方からきたというような青年の集団をよくみかけます。

 実は、上海市も彼らの行動には頭を痛めているようです。たとえば、地下鉄の車内や路上で禁止されている広告やビラを配る若者のグループ。その多くが、あてもなく地方からやってきて、職にあぶれている若者であるという現実があります。しかもビラの配り方が強引で、若い女性に対しては半ばセクハラといえるような行為も社会問題になっています。地下鉄側では、車内のガードマンを増やしていますが、相変わらずいたちごっこ状態。
 彼らに話を聞いたら、ビラ配りで月給400元(約5500円)ほどで、これではとても上海で満足な生活をするのは難しい。その結果、集団で地下鉄の改札口を突破する無賃乗車や、スリ・かっぱらいなどの犯罪行為を行うようになる。彼らは生活のため手段を選びません。
 この日も、実際に市内のある百貨店で見かけましたが、ある少数民族の若者集団が、その百貨店に入店するのをガードマンによって阻止されていました。店側も店の治安秩序を守るという大義名分のためにも、自分で防衛しなくてはいけないということでしょうか。日本だったら「・・侵害」といって大きな問題になりそう。
posted by 藤田 康介 at 17:25| Comment(0) | ここは上海なり

キンモクセイの香りを楽しみながら、国慶節

 9月30日、10月1日といい天気の上海でしたが、今日10月2日は朝から雨が降り出しています。真夏のような暑さだったので、これで少しぐらいは涼しくなればいいと思っています。近所の張家浜両岸ではキンモクセイが真っ盛り。いい香りが漂っています。暑くても秋を感じることのできる瞬間です。
 中国はいま国慶節休みの真っ只中。今年の国慶節は、恒例となっている大学院時代の恩師を研究室の仲間たちとご挨拶にいったり、上海人の知り合いに子供が生まれたので、お祝いをもって訪れたり、大学時代の中国人仲間と食事をするなど上海の中での用事を済ませようと思っています。みんなが休みのときではないと、集まることができませんから。

 知り合いの子供というのはまだ2ヶ月。中国では実用的なものを送ってあげるのが喜ばれるというので、上海人の友達と相談して考えたあげくおまるに決定。先方さんに聞いたら、まだないのでうれしい、といってくれたのでよかったです。あと女の子なのでミッキーのぬいぐるみを。上海にも本物のディズニーグッスを売る店が高級百貨店などに登場してきて、以前のようにミッキーのようでミッキーでないぬいぐるみを買わずに済みます。

  

上海科技館駅前の花火見物する市民


 9月30日は家の前にある世紀公園にて恒例の大花火大会。残念ながら我が家から角度の関係で花火の光の影は見えるのですが、肝心の花火が見えない。そこで、上海科技館へいってウチワをパタパタさせながら見ていました。規模的には私の奈良の地元の花火大会程度ですが、こちらはBGMにのって様々な仕掛け花火や打ち上げ花火があがります。マイカーで見に来る人が実に多く、日本の花火大会にも負けないほどの交通渋滞。しかもわき見運転する人が多いので、青信号でも「ノロノロ」運転。はっきり言ってかなりキケン!
 10月1日は便利帳の取材のため竜華寺へ。竜華寺は、私が10数年前に上海に来てから毎年初詣にお参りしているお寺です。上海市中心部では一番規模の大きなお寺。竜華寺では旅遊フェスティバル関係で、イベントが行われていました。中では中国各地の「小吃」が楽しめる屋台なども出ていました。この屋台が出るイベントも結構歴史が古く、私が上海に来たときからずっとあります。でも、そのときと比べると明らかに賑わいが衰えました。舞台の方では、隠し芸大会のようなイベントもありましたが、私も少し食傷気味。こういったイベントも経済の発展とともに嗜好を変えていかないと、市民の心をつかむことができません。

 今年の国慶節、上海の街を歩いて時に気がついたのは、地方からの観光客が激増していること。地方経済の発展が、旅行関係への支出を刺激しているようです。さらに、上海では出稼ぎに来ている人は年々増加しており、今では上海の飲食業・サービス業のほとんどは出稼ぎの人たちで持っているという状態。そのため、この時期に親戚を呼んできて上海観光というパターンが多いようです。 

 それ以外にも、10代後半から20代初めぐらいのいかにも地方からきたというような青年の集団をよくみかけます。

竜華寺にて


 実は、上海市も彼らの行動には頭を痛めているようです。たとえば、地下鉄の車内や路上で禁止されている広告やビラを配る若者のグループ。その多くが、あてもなく地方からやってきて、職にあぶれている若者であるという現実があります。しかもビラの配り方が強引で、若い女性に対しては半ばセクハラといえるような行為も社会問題になっています。地下鉄側では、車内のガードマンを増やしていますが、相変わらずいたちごっこ状態。
 彼らに話を聞いたら、ビラ配りで月給400元(約5500円)ほどで、これではとても上海で満足な生活をするのは難しい。その結果、集団で地下鉄の改札口を突破する無賃乗車や、スリ・かっぱらいなどの犯罪行為を行うようになる。彼らは生活のため手段を選びません。
 この日も、実際に市内のある百貨店で見かけましたが、ある少数民族の若者集団が、その百貨店に入店するのをガードマンによって阻止されていました。店側も店の治安秩序を守るという大義名分のためにも、自分で防衛しなくてはいけないということでしょうか。日本だったら「・・侵害」といって大きな問題になりそう。


 観光業を盛んにしたい反面、職もないこういった若者たちの流入が増えているのも、昨今の上海の実情なのです。公安に勤めている友人の奥さんが、最近夜の呼び出しが多いと言っていました。先日も25人ほどの集団を摘発したそうです。

徐家匯にて
posted by 藤田 康介 at 00:00| 未分類