手数料は取られましたが、上海駅で乗車券を払い戻し、11月9日出発に変更。今度こそは無事出かけられるように今スパートをかけています。目処は立ってきました。
どうも最近ついていなく、この週末も美味しい牛肉が手に入ったので、玉ねぎや大根と一緒に煮詰めていたら、カルフールでかった土鍋の底が抜けてて、せっかくのスープが流れ出てしまってパーに。本当に、品質に関しては頭が痛い限りです。まだ使い始めて2回目ですよ!!
ところで、新聞を読んでいたら、中国で製薬業者が医者に賄賂を贈ることの弊害が紹介されていました。この賄賂が国にもたらす損失がちょっと試算するだけで年間7.72億元だそうで、改めてなるほどとうなずいていました。
とにかく、中国の病院に出入りする製薬業者はあらゆる手を使って医者を攻撃してきます。私が知っている限り、一番の常套手段は、病院内の薬局にいって、製薬会社の営業が自分の薬を処方してくれた医師を探し出し、その処方された薬の量にあわせてリベートを払うというもの。普通は薬代の10%が規準で、仮に100元の薬を患者に処方すると10元が医者の手元に入るということになります。というわけで、中には悪意に満ちた医者がいて、必要もないのにその薬を無知な患者相手に処方し続けます。もちろん、上海には医療保険があるので、患者の負担も20〜30%前後。無駄なお金がどんどん出て行きます。
その次の方法は、製薬会社が自社の研究会の目的で医者を会合に招待し、そして会合の席でお礼ということでモナカと現金を渡すという行為。中国でも完全に違法行為なのですが、こういう行為がまだまだ公然と平気で行われていて、一部の医者には目に見えない収入がたっぷりと入ってくるという仕組みなのです。もちろん、領収書が必要な場合は、共通交通カードや商品券の形で医者の手元に流れてくる。結果的に、病院での収入よりも多い収入が転がり込んできて、まったく表には出てこない収入となるわけです。こういうお金は中国に非常に多い。税金もかからないわけですから、丸儲け。
一時は患者から医者にわたす「紅包」というお金がはやったことがありますが、こちらは最近政府の規制強化で少なくなり、製薬会社から医者へのアプローチは激しくなるばかり。で、こういう製薬会社の営業のほとんどは、もと医者というのもまた興味深い。よほど製薬会社のほうが儲かるらしいですね。
もちろん、責任感一杯にがんばっている医師もたくさんいますが、医師の所得が少ない中国だけに、この+αの要素が非常に大きいのかもしれません。ただ、日ごろから経済的に貧しい農村からの患者を多く目にするだけに、強い憤りを感じないわけにはいきません。
そこで、中国政府は半ば強制的に医薬品の価格を下げさせました。一部製薬会社がどうも暴利をむさぼっているように見えたのでしょう。しかし、周りを見る限り、「薬販子」と悪名高い製薬会社の地下活動は、なくなりそうにもありません。