2005年12月14日

民工たち

毎日本当に寒いですね。風の冷たさが身に染みます。上海の寒さを中国の人たちは「陰冷」ともいいますが、長江や海からの湿った空気が寒気とともに流されてくるので、体感的な寒さは気温よりもずっと寒く感じます。

 長距離バスといえば、もうすぐ出稼ぎで上海に来ている人たちの帰省ラッシュが始まります。鉄道や飛行機も使われる昨今ですが、やはりメインは長距離バス。よって、このバスセンターの開業もなんとか春節帰省ラッシュには間に合わせたかったようです。


 私は年末年始にみる彼らの活き活きした顔が好きです。たくさんのお土産をもって、駅に向かう姿に1年間ご苦労さんといってあげたい、本当にそんな気分になってしまいます。
確かに給料は我々が想像できないぐらい少ないかもしれないけど、彼らは彼らなりの目標をもって、この大都市上海で仕事をしています。
posted by 藤田 康介 at 17:25| Comment(0) | ここは上海なり

民工たち

 毎日本当に寒いですね。風の冷たさが身に染みます。上海の寒さを中国の人たちは「陰冷」ともいいますが、長江や海からの湿った空気が寒気とともに流されてくるので、体感的な寒さは気温よりもずっと寒く感じます。





 さて、本日は上海南駅にあたらしくできた長距離バスセンター の記事をあげました。中国の長距離バスといっても、あまり我々にはなじみがないかもしれませんが、中国国内を飛び回ることの多い私にとっては、なにかと便利なものです。日本で言えば高速バスのイメージでしょうか。やはり、時刻表などが十分に発達していない中国で、乗り換えなしで目的地にまでいけてしまうというのは、非常に大切です。それほどまでに中国の長距離バスネットワークは都市間ネットを網羅しています。

 

上海浦東世紀公園の朝焼け


 長距離バスといえば、もうすぐ出稼ぎで上海に来ている人たちの帰省ラッシュが始まります。鉄道や飛行機も使われる昨今ですが、やはりメインは長距離バス。よって、このバスセンターの開業もなんとか春節帰省ラッシュには間に合わせたかったようです。





 出稼ぎ労働者なしでは運営していけないこの大都市上海。


 私は年末年始にみる彼らの活き活きした顔が好きです。たくさんのお土産をもって、駅に向かう姿に1年間ご苦労さんといってあげたい、本当にそんな気分になってしまいます。
確かに給料は我々が想像できないぐらい少ないかもしれないけど、彼らは彼らなりの目標をもって、この大都市上海で仕事をしています。





 私のマンションを内装してくれた大工の郭さんも実は最近我が家に遊びに来ました。江蘇省の田舎から出稼ぎに来ている彼、大学に通う自分の息子のために、がんばらないといけないといっていました。農繁期の5月ごろにも毎年田舎に帰って作業を手伝うそうです。


 先月出かけた江西省の婺原では、農村の中にもポツポツと目新しい住宅が立ち始めていました。上海など大都市で一生懸命稼いだ彼らが、故郷に戻って家を建てるのだと聞きました。もちろん、いい暮らしがしたい。だけど、そのためにはしっかりと働いて、そして上海での劣悪な住環境にも耐えているんだと、いっていました。





 実は、多くの上海市民も総じて出稼ぎ労働者には寛大です。上海の公安もよっぽどのことがない限り、大目に見てあげるといっていました。確かに身なりは決してきれいではないけれども、大きな麻袋を引っ張りながら地下鉄などに乗ってくる彼らの様子をみると、駅の職員も気を使っている様子がよくわかります。

  

帰宅の風景(江西省婺原にて)


 上海が活気にあふれているのは、そのような小さな目標でも、何かをやってやろう、とやる気いっぱいでがんばっている人たちが多いからではないでしょうか。



 仮に丘のような山でも、エベレストのような高山でも、その上に立てば、また違った風景が目の前に広がり、また次なるスタートを予感させてくれます。人それぞれの満足は違っても、それがどんなに小さなものでも、最後には絶対花が咲く、そんな希望を毎日感じさせてくれます。



 なにかに行き詰ったとき、ふと上海の街を歩いてみるのもいいかもしれません。彼らからきっとエネルギーをもらえるはずです。
posted by 藤田 康介 at 00:00| 未分類