2006年03月31日

ちょっと小さな発見、「一級棒!」

本日の桜の記事、急遽私が書かせていただいたのですが、桜を上海で楽しむのは今日明日ぐらいが限界かと思います。まだ見ておられない方は、明日雨が降る前にぜひどうぞ。私の経験からも、今年はかなり早めのペース。例年は4月になったら満開のことが多かったのですが。 

 中国語でよく言う、「一級棒」は、とても「すばらしい」ときに使う表現ですが、この言葉、なんとなく口の中で中国語として「イージーバン」、「イージーバン」、と繰りかえてして唱えていたら、実は日本語の「一番」だったんですね・・・。「イチバン」の音が、中国人の耳に入って、漢字として処理されると「一級棒」という発音で表記される。この翻訳は巧い!だから中国の友達は、日本語を知らなくてもなぜか「イチバン」はしっているんだと、自分ながら納得。みなさん、そう思いませんか? 
posted by 藤田 康介 at 17:25| Comment(0) | ここは上海なり

ちょっと小さな発見、「一級棒!」

 本日のの記事、急遽私が書かせていただいたのですが、桜を上海で楽しむのは今日明日ぐらいが限界かと思います。まだ見ておられない方は、明日雨が降る前にぜひどうぞ。私の経験からも、今年はかなり早めのペース。例年は4月になったら満開のことが多かったのですが。 


 





 


 ところで、中国でお暮らしの方ならきっとご存知のはず。今さらながらなのですが・・・。わたくし、いま原稿を執筆中にふと思い出しました。 


  


 中国語でよく言う、「一級棒」は、とても「すばらしい」ときに使う表現ですが、この言葉、なんとなく口の中で中国語として「イージーバン」、「イージーバン」、と繰りかえてして唱えていたら、実は日本語の「一番」だったんですね・・・。「イチバン」の音が、中国人の耳に入って、漢字として処理されると「一級棒」という発音で表記される。この翻訳は巧い!だから中国の友達は、日本語を知らなくてもなぜか「イチバン」はしっているんだと、自分ながら納得。みなさん、そう思いませんか? 


 


 中国語を毎日使っておきながら、気がつかなかった。考えてみれば、中国語の中にも発音からきた外来語は氾濫していますよね。 


 


 言葉は本当に面白い。 


 


 しかし、日本で発売されている中国語の辞書は、新語に対してはまったくだめ。いったい、こんな言葉を誰が使っているのだろう、という表現がいっぱい掲載されています・・・。

再び、植物園の桜です
posted by 藤田 康介 at 00:00| 未分類

2006年03月28日

患者の選択

 上海便利帳がやっと日の目をみるようですね。私もかなりの原稿を提供させていただきました。どんな形であれ、書いたものが世の中に出るのは嬉しいことです。前回も執筆させていただきましたが、年々進化している便利帳です。ぜひ、一度手にとってごらんいただきたいと思います。まさに上海エクスプローラーが総力を結集して作成した本です。





今日は、朝からマンションのポンプが不調で、半ば断水状態。といっても、管理事務所の人がすぐに応対してくれて、修理も順調に。ついでに、蛇口の網につまったゴミも取り除いてくれました。私のマンションの管理事務所は、上海の国営企業なので、一生懸命頑張っているのに、サービスはいつもどこか問題があるのですが、なにか対応が暖かく感じられ、私はいつも許してしまいます。





 

春到来


 実は、80歳を超えた私の祖母が胃癌にかかっていることが分かり、現在検査入院をしています。もともとは内科にいたのですが、医学的には手術できる症例なので、機械的に外科に回されていました。ちょうど私が日本に帰ったときに、お見舞いに行くことがあり、私の元気な顔を見せにいってきました。





 胃癌で、しかも比較的初期の状態なので、手術をするかしないかが大きな判断の分かれ目になることでしょう。最終的に決断は検査結果が出揃ってからのようですが、家族もほとんどは手術に否定的です。





 本人は、いたって元気で、食欲もヘタしたら私の母よりも旺盛なぐらいで、背中は曲がっていてもしっかりと歩けるし、一人で十\分に生活していくことができます。第3者からみれば、即手術、といわれるところですが、祖母本人も手術は希望していないようです。別にあと何十\年も生きるつもりもないし、せめて私たち孫の行く末さえ見ることができたら、それで十\分だという願い。手術して残り少ない人生の一部分でも病院の生活で過ごすことがやはり苦痛で仕方がないのです。





 

  このことを、上海のローカル病院で医師をしている私の彼女と話をしたら、「私の患者にも同じような人がいるよ」と教えてくれました。現在90歳のこの女性患者は、5年前に胃癌が見つかり、一時手術を検討したけれども、本人は抗がん治療も含めて一切拒否、世話してくれる家族がいないので、病院に入院しているけど、今でも大好きなものをしっかりと食べて、基本的な中医薬を服用しながら、元気にしているということでした。病理検査による癌のタイプは私の祖母とほぼ同じだし、やっぱりそういう治療法もあるんだ、ということを感じました。





 中国の場合、患者の権利が強いので、手術を断固拒否する患者も少なくありません。その背景には、高い医療費など経済的理由もないわけではないのですが、やはり病気を持っても今までどおりに元気に生きたいという願いが強いのはどこでも同じです。高齢者にとっては、将来よくなるであろうという可能\性よりも、今しっかりと元気に生きていけるという望みのほうが強いことが多いように思います。これは若者の発想とはすこし違います。





 私も西洋医学と中医学の治療を併用しながら、病気と付き合っている人をたくさん見てきました。また、癌患者を精神的にサポートするために、上海癌症倶楽部なども結成され、患者同士の情報の交換なども行っています。実は、胃癌の場合、生薬治療でも、生薬が直接患部に行き届くので、うまく処方すれば大きな効果が期待できるのです。私の医師免許は日本では使えないので、つべこべいうことはできませんが、せめて西洋医学の先生にも、もっと生薬を活用していただければと期待する次第です。癌には、切り取るや叩くという治療法もある一方で、中医学的に温存しながら付き合うという治療法もあるのです。そのあたり、患者の状況を見ながら、臨機応変に対応していただければ、患者本人も、患者の家族もきっと納得できるものだと思うのです。癌が悪化しても、本人が納得していれば、後悔することはありません。特に高齢者の場合はそうです。


 (ということを、以前ある日本の西洋医の先生にお話をしたら、えらく非難されました…、それ以来私は口にチャックです。どうも中国の医療は信用されていないらしい。)





 

 そういうわけで、前回帰国したとき、祖母に上海の病院で広く使われている中成薬(漢方薬)を渡してあげました。ただ、手をこまねいてみているだけなのなら、実際私たちが中国の病院で使っている治療を試してみたら、といアドバイスしてあげました。





 結局、がん細胞といっても自分の細胞なのですから。
posted by 藤田 康介 at 00:00| 未分類