4月はこのブログが始まって以来、結構マメに更新しました。とにかく、肩の力を入れないで、思いつくままに書こうと思って書いたら、意外と書けてしまって驚いています。でも、とりとめのないことばかり書いているようで、読んでくださった方には本当に感謝いたします。
今日は朝から1時間ほど水泳をして、原稿の執筆に励む。マンション内の温水プールがOPENしてから、水泳に行くことがすっかりと楽しみになってしまいました。
我が家の隣の内装工事がすごい音なので、私はノートパソコンを片手に自宅の各部屋をウロウロ。まったく、この内装工事のおかげで、仕事の効率が50%はダウン。本当は、どっかに飛び出して仕事をしたいのだけど、資料が自宅においてあるので仕方ない。連日催促がきている中医学の専門書翻訳のチェックと、当サイトの原稿、さらにもうすぐ始まる講演会の準備などをしているうちに、あっという間に午後に。
明日から連休という今日の夕方は、まったくのプライベート。病院の当直明けの彼女と待ち合わせ。
実は、日常ちょっとフォーマルな場所でも着ていけるような旗袍を作ろう、ということになって、その生地選びと仕立てに行くことを約束していました。最近、若い女性の間でも旗袍など伝統的な中国式の着物がちょっとしたブーム。日本でも和式が流行しているそうですが、こちら上海でも徐々に伝統的なものが見直されています。しかも、旗袍は大陸の中国人女性の体形に非常に似合う!!
まずは、生地選び。シルク地の生地は、市内各所に売られていますが、彼女が選んだのはおなじみ「真絲大王」。仕立て屋さんに置いてある生地よりは、生地の種類が豊富なのが魅力だとか。淮海路にも分店があり、何より老舗で品質が安定しているのがいいそうです。
旗袍を作る、というのにはいろいろ流儀があるようで、例えばどういう目的で旗袍をつくるのか、それによっていろいろ色使いや模様などにも気を使わないといけないらしい。ちょっと前の世代の上海人、たとえば彼女の祖父母の時代になると、日常生活でも旗袍を着ていた人が多いぐらいで、知っている人が多いからこそ模様の選び方には気を遣うといっていました。そういえば、日本の着物もそうですよね。例えば、結婚式の花嫁が着る旗袍は赤を基調に、鮮烈な存在感を示すような旗袍を選ぶようです。
値段はいろいろあり、1メートル90元前後から、300元前後まで。しかし、たくさんあるようで意外と使えそうな模様の種類が少ない。
あらかじめ仕立て屋さんに生地の長さを聞いておいて、買うといいと思います。彼女の場合は、1.5メートルほどで良いとか。また、旗袍のふちに使う生地も選びます。こちらは、メインの生地の模様に合わせて、その模様の中で使われている色を選択するのが定石です。
さて、ご存知のように、旗袍を作るのには、かなりの技術が必要で、体にフィットさせるのは難しい。で、どこで作るか、ということが問題となるのですが、彼女は先に淮海路周辺をウロウロしていて、自分の好みにあった旗袍を作ってくれそうな店を見つけていました。
淮海路の南側から入る茂名南路周辺には、私は日ごろあまり注意していなかったのですが、ずらっと旗袍を作ってくれる店が並んでいて、まさに旗袍街を形成しています。その中の一軒、「花嫁」という店に決定。いろいろ店をまわったなかで、一番親切に対応してくれたそうです。
今年は、結婚式が多いだけに、多くのカップルが仕立てにやってきていました。壁には上海でおなじみの美人アナウンサー、袁鳴さんの写真が。
仕立ての過程を観察していると、本当にいろいろな場所の寸法をとっていました。こりゃ、確かに体形が変わると旗袍は着れない。さらに模様の配置などが大切です。いかにもベテランというおばちゃんがテキパキと作業をすすめていました。中国の伝統にこだわった旗袍にすることに。下手な現代的アレンジをするよりも、これが一番確かで女性を美しく引き立てると思います。
店内を観察していると、男性用の伝統的な着物も仕立ててくれるのですね。(当然か…)もちろん、中山服もありましたが、もっとおしゃれで、一度着てみたいといようなものもありました。
よし、今度は私用にも一つ作ってみるか、ということで、1週間後の仕上がりが楽しみに店を後にしました。
2006年04月30日
旗袍作り
posted by 藤田 康介 at 17:25| Comment(0)
| 上海生活情報
今月はがんばったぞ・・・・かな?
4月はこのブログが始まって以来、結構マメに更新しました。とにかく、肩の力を入れないで、思いつくままに書こうと思って書いたら、意外と書けてしまって驚いています。でも、とりとめのないことばかり書いているようで、読んでくださった方には本当に感謝いたします。
今日は朝から1時間ほど水泳をして、原稿の執筆に励む。マンション内の温水プールがOPENしてから、水泳に行くことがすっかりと楽しみになってしまいました。
我が家の隣の内装工事がすごい音なので、私はノートパソコンを片手に自宅の各部屋をウロウロ。まったく、この内装工事のおかげで、仕事の効率が50%はダウン。本当は、どっかに飛び出して仕事をしたいのだけど、資料が自宅においてあるので仕方ない。連日催促がきている中医学の専門書翻訳のチェックと、当サイトの原稿、さらにもうすぐ始まる講演会の準備などをしているうちに、あっという間に午後に。
明日から連休という今日の夕方は、まったくのプライベート。病院の当直明けの彼女と待ち合わせ。
実は、日常ちょっとフォーマルな場所でも着ていけるような旗袍を作ろう、ということになって、その生地選びと仕立てに行くことを約束していました。最近、若い女性の間でも旗袍など伝統的な中国式の着物がちょっとしたブーム。日本でも和式が流行しているそうですが、こちら上海でも徐々に伝統的なものが見直されています。しかも、旗袍は大陸の中国人女性の体形に非常に似合う!!
まずは、生地選び。シルク地の生地は、市内各所に売られていますが、彼女が選んだのはおなじみ「真絲大王」。仕立て屋さんに置いてある生地よりは、生地の種類が豊富なのが魅力だとか。淮海路にも分店があり、何より老舗で品質が安定しているのがいいそうです。
旗袍を作る、というのにはいろいろ流儀があるようで、例えばどういう目的で旗袍をつくるのか、それによっていろいろ色使いや模様などにも気を使わないといけないらしい。ちょっと前の世代の上海人、たとえば彼女の祖父母の時代になると、日常生活でも旗袍を着ていた人が多いぐらいで、知っている人が多いからこそ模様の選び方には気を遣うといっていました。そういえば、日本の着物もそうですよね。例えば、結婚式の花嫁が着る旗袍は赤を基調に、鮮烈な存在感を示すような旗袍を選ぶようです。
値段はいろいろあり、1メートル90元前後から、300元前後まで。しかし、たくさんあるようで意外と使えそうな模様の種類が少ない。
あらかじめ仕立て屋さんに生地の長さを聞いておいて、買うといいと思います。彼女の場合は、1.5メートルほどで良いとか。また、旗袍のふちに使う生地も選びます。こちらは、メインの生地の模様に合わせて、その模様の中で使われている色を選択するのが定石です。
この生地にしました どうです?
さて、ご存知のように、旗袍を作るのには、かなりの技術が必要で、体にフィットさせるのは難しい。で、どこで作るか、ということが問題となるのですが、彼女は先に淮海路周辺をウロウロしていて、自分の好みにあった旗袍を作ってくれそうな店を見つけていました。
淮海路の南側から入る茂名南路周辺には、私は日ごろあまり注意していなかったのですが、ずらっと旗袍を作ってくれる店が並んでいて、まさに旗袍街を形成しています。その中の一軒、「花嫁」という店に決定。いろいろ店をまわったなかで、一番親切に対応してくれたそうです。
今年は、結婚式が多いだけに、多くのカップルが仕立てにやってきていました。壁には上海でおなじみの美人アナウンサー、袁鳴さんの写真が。
仕立ての過程を観察していると、本当にいろいろな場所の寸法をとっていました。こりゃ、確かに体形が変わると旗袍は着れない。さらに模様の配置などが大切です。いかにもベテランというおばちゃんがテキパキと作業をすすめていました。中国の伝統にこだわった旗袍にすることに。下手な現代的アレンジをするよりも、これが一番確かで女性を美しく引き立てると思います。
店内を観察していると、男性用の伝統的な着物も仕立ててくれるのですね。(当然か…)もちろん、中山服もありましたが、もっとおしゃれで、一度着てみたいといようなものもありました。
よし、今度は私用にも一つ作ってみるか、ということで、1週間後の仕上がりが楽しみに店を後にしました。
旗袍通りの茂名南路は淮海路から南側エリア
今日は朝から1時間ほど水泳をして、原稿の執筆に励む。マンション内の温水プールがOPENしてから、水泳に行くことがすっかりと楽しみになってしまいました。
我が家の隣の内装工事がすごい音なので、私はノートパソコンを片手に自宅の各部屋をウロウロ。まったく、この内装工事のおかげで、仕事の効率が50%はダウン。本当は、どっかに飛び出して仕事をしたいのだけど、資料が自宅においてあるので仕方ない。連日催促がきている中医学の専門書翻訳のチェックと、当サイトの原稿、さらにもうすぐ始まる講演会の準備などをしているうちに、あっという間に午後に。
明日から連休という今日の夕方は、まったくのプライベート。病院の当直明けの彼女と待ち合わせ。
実は、日常ちょっとフォーマルな場所でも着ていけるような旗袍を作ろう、ということになって、その生地選びと仕立てに行くことを約束していました。最近、若い女性の間でも旗袍など伝統的な中国式の着物がちょっとしたブーム。日本でも和式が流行しているそうですが、こちら上海でも徐々に伝統的なものが見直されています。しかも、旗袍は大陸の中国人女性の体形に非常に似合う!!
まずは、生地選び。シルク地の生地は、市内各所に売られていますが、彼女が選んだのはおなじみ「真絲大王」。仕立て屋さんに置いてある生地よりは、生地の種類が豊富なのが魅力だとか。淮海路にも分店があり、何より老舗で品質が安定しているのがいいそうです。
旗袍を作る、というのにはいろいろ流儀があるようで、例えばどういう目的で旗袍をつくるのか、それによっていろいろ色使いや模様などにも気を使わないといけないらしい。ちょっと前の世代の上海人、たとえば彼女の祖父母の時代になると、日常生活でも旗袍を着ていた人が多いぐらいで、知っている人が多いからこそ模様の選び方には気を遣うといっていました。そういえば、日本の着物もそうですよね。例えば、結婚式の花嫁が着る旗袍は赤を基調に、鮮烈な存在感を示すような旗袍を選ぶようです。
値段はいろいろあり、1メートル90元前後から、300元前後まで。しかし、たくさんあるようで意外と使えそうな模様の種類が少ない。
あらかじめ仕立て屋さんに生地の長さを聞いておいて、買うといいと思います。彼女の場合は、1.5メートルほどで良いとか。また、旗袍のふちに使う生地も選びます。こちらは、メインの生地の模様に合わせて、その模様の中で使われている色を選択するのが定石です。
さて、ご存知のように、旗袍を作るのには、かなりの技術が必要で、体にフィットさせるのは難しい。で、どこで作るか、ということが問題となるのですが、彼女は先に淮海路周辺をウロウロしていて、自分の好みにあった旗袍を作ってくれそうな店を見つけていました。
淮海路の南側から入る茂名南路周辺には、私は日ごろあまり注意していなかったのですが、ずらっと旗袍を作ってくれる店が並んでいて、まさに旗袍街を形成しています。その中の一軒、「花嫁」という店に決定。いろいろ店をまわったなかで、一番親切に対応してくれたそうです。
今年は、結婚式が多いだけに、多くのカップルが仕立てにやってきていました。壁には上海でおなじみの美人アナウンサー、袁鳴さんの写真が。
仕立ての過程を観察していると、本当にいろいろな場所の寸法をとっていました。こりゃ、確かに体形が変わると旗袍は着れない。さらに模様の配置などが大切です。いかにもベテランというおばちゃんがテキパキと作業をすすめていました。中国の伝統にこだわった旗袍にすることに。下手な現代的アレンジをするよりも、これが一番確かで女性を美しく引き立てると思います。
店内を観察していると、男性用の伝統的な着物も仕立ててくれるのですね。(当然か…)もちろん、中山服もありましたが、もっとおしゃれで、一度着てみたいといようなものもありました。
よし、今度は私用にも一つ作ってみるか、ということで、1週間後の仕上がりが楽しみに店を後にしました。
posted by 藤田 康介 at 00:00| 未分類
2006年04月29日
中国の農村と都市のはざまで
この日見た現地のテレビ番組に興味深い話を見ました。貧困農村から都市へ出稼ぎに行く若者の話だったのですが、我々との発想の違いを感じました。
ある田舎の学校で、先生が生徒たちに、「君たちは、将来はこの村に残らず、都会にでて働きなさい、帰ってこなくてもいいのです・・・」といったことをホームルームで話していました。
過疎化で苦しむ日本の田舎の場合なら、なんとか若者が田舎へ戻ってくるように自治体が頭をひねるわけですが、この農村では逆に帰ってこなくてもいいと学校の先生が言っています。しかも、この番組が上海のテレビで放映されているから、特に政府の意図と反するわけでもないのでしょう。
後の話を聞くと、なるほどと理解できました。
すなわち、貧困農村にいて、効率の悪い農作業をするよりも、都市にいって技術を身につけて、収入のある仕事をしなさいということだったのです。中国の場合、近代化が遅れている農村が多いので、もっと近代化ができる農村で近代化をすれば、何億人もいる農村人口を大きく減らし、その人材が工業化の激しい都市のほかの分野で活躍できるという発想です。
じゃあ、故郷にのこされた彼らの親たち、すなわち高齢者はどうなるのか?彼らは若者のように技術もないし、識字率も低い。若者が出て行くと高齢化が進む一方…。
この先生の話では、「君たちが都会にいって稼げるようになったときに、両親を都会へ迎えに来てあげなさい・・・」と言っています。すわなち、改革開放以来行われてきた「富める者から富め」という発想の家庭版です。技術も知識も身につけた若者を先に「富ませる」とするわけです。
考えてみれば、それを実現している地方出身者のエリートは私の周りにも多い。上海にマンションを買って、自分の生活が安泰したら、次は親のマンション、といった感じです。
でも、お金があれば都会の生活に順応できるわけでもないし、そんなに都会の生活がすばらしいとも思えないし…。というのが、先進国にいるものの発想なのです。
中国の場合、都会には田舎にはない充実した社会福利厚生がある。戸籍の問題からも、やはり都会に親を住まわせたいと思うのは、「子供心」でしょう。
こういった背景からも「新・出稼ぎ族」が中国の都会部で増えてきているのです。
ある田舎の学校で、先生が生徒たちに、「君たちは、将来はこの村に残らず、都会にでて働きなさい、帰ってこなくてもいいのです・・・」といったことをホームルームで話していました。
過疎化で苦しむ日本の田舎の場合なら、なんとか若者が田舎へ戻ってくるように自治体が頭をひねるわけですが、この農村では逆に帰ってこなくてもいいと学校の先生が言っています。しかも、この番組が上海のテレビで放映されているから、特に政府の意図と反するわけでもないのでしょう。
後の話を聞くと、なるほどと理解できました。
すなわち、貧困農村にいて、効率の悪い農作業をするよりも、都市にいって技術を身につけて、収入のある仕事をしなさいということだったのです。中国の場合、近代化が遅れている農村が多いので、もっと近代化ができる農村で近代化をすれば、何億人もいる農村人口を大きく減らし、その人材が工業化の激しい都市のほかの分野で活躍できるという発想です。
じゃあ、故郷にのこされた彼らの親たち、すなわち高齢者はどうなるのか?彼らは若者のように技術もないし、識字率も低い。若者が出て行くと高齢化が進む一方…。
この先生の話では、「君たちが都会にいって稼げるようになったときに、両親を都会へ迎えに来てあげなさい・・・」と言っています。すわなち、改革開放以来行われてきた「富める者から富め」という発想の家庭版です。技術も知識も身につけた若者を先に「富ませる」とするわけです。
考えてみれば、それを実現している地方出身者のエリートは私の周りにも多い。上海にマンションを買って、自分の生活が安泰したら、次は親のマンション、といった感じです。
でも、お金があれば都会の生活に順応できるわけでもないし、そんなに都会の生活がすばらしいとも思えないし…。というのが、先進国にいるものの発想なのです。
中国の場合、都会には田舎にはない充実した社会福利厚生がある。戸籍の問題からも、やはり都会に親を住まわせたいと思うのは、「子供心」でしょう。
こういった背景からも「新・出稼ぎ族」が中国の都会部で増えてきているのです。
posted by 藤田 康介 at 17:25| Comment(0)
| ここは上海なり