今日も本当に寒い。でも、暑いよりもこれぐらいのほうがいいか。こうやって書き物をすることが多い私にとっては、頭が一番よく働く気温です。
昨日の夜は、先日上海で開業した韓国人マッサージ師と食事。上海における韓国事情をいろいろ聞きました。彼曰く、上海には6万人前後の韓国人がいるそうで、その数は増える一方とか。考えてみれば私の住んでいる浦東の聯洋国際社区も子連れの韓国人太太がいっぱいです。
2週間ほど前に、彼の病院の開業式に招待されましたが、その後今のところは休みがないぐらい予約いっぱいで忙しいそうで、やれやれといった感じです。中国人の未来の奥さんとは、来月にも結婚だそうで、公私共に絶好調みたいです。
私の母校の大学も、聞くところによると韓国人が数百人の単位で在学しており、不景気から中国へ留学へくる現状を反映していると言っていました。韓国の若者の間にも一種の閉塞感があるのだとも言っていました。
今度、私も韓国へ飛びますね。私も自分の目で見てみたい。もちろん「韓流」の実態も知りたい。将来起こりうるかもしれない「中流」に備えて。
こうやって外国人をひきつける上海は、全国の中国人の若者にとっても憧れの場所でもあります。それが、昨今の上海の外来人口の急増を物語っています。
上海自体は急速な高齢化を迎えており、上海で生まれ育った上海人人口は減る一方。その結果、上海人の高齢者は街にあふれていますが、その彼らを支えているのが、こうやって地方からやってきた新世代出稼ぎ労働者なのです。
中国の場合、各市・省によって福利制度が大きく違うため、福利制度や環境が整っている上海など大都市は、地方出身者にとってはやはり羨望のまなざしなのです。いつかは上海人になりたいという願望が強い。中国では我々が日本で大阪から東京に移り住むようには簡単には籍を変えることができません。
私が見る新世代出稼ぎ労働者、なぜ「新世代」をつけたかというと、彼らはほぼ故郷に帰らず、都市で生活することを目的に上海に来ているのです。前世代出稼ぎ労働者は、稼いだお金を田舎に仕送っていましたし、農繁期になると田舎に帰っていました。でも彼らにはその重要性がほとんどない。この点が大きく違うのです。
よって、新世代出稼ぎ労働者は、都市にでてくると、仮に春節などの休みでもほとんど帰らないか、かえっても2,3日ということが多い。もう農村の生活とは完全といってもいいほど縁が切れてしまっています。
生まれたときから、父母の世代から農業などを教え込まれ来なかった世代なので、故郷へのしがらみもなく、自由に上海などの大都市へ出稼ぎに出ます。さらに出稼ぎにより仕事の技術を身につけ、農村よりももっと効率的なお金の稼ぎ方を知っています。その点、建設現場などでしか働けなかった前世代の出稼ぎ労働者とはワケがちがいます。新世代出稼ぎ労働者はMP3や携帯電話、パソコンなど最先端のモノを消費し、それらを使いこなすこともできます。苦労してお金を貯めていた全世代とは明らかに違います。
しかし、そんな彼らもこの上海という大都市に完全になじめたかというとそう簡単ではない。上海で仕事をしているけど、上海が好きだという人は意外に少ない。一種の仮の姿として我慢している人が多いのです。背景には、いつかは豊かになってみせるという原動力があるのでしょう。だから、社会的保障がなくても、生活条件が劣悪でも彼らは一生懸命働きます。そういった彼らが、上海の発展の底辺を支えているのです。
夜のインターネットカフェや大型スーパーをみると、出稼ぎにきている若者たちの姿ををよく見ます。娯楽の少ない彼らが唯一楽しめるのがそういった場所なのです。
2006年04月14日
新世代出稼ぎ労働者 In 上海
posted by 藤田 康介 at 17:25| Comment(0)
| ここは上海なり
新世代出稼ぎ労働者 In 上海
今日も本当に寒い。でも、暑いよりもこれぐらいのほうがいいか。こうやって書き物をすることが多い私にとっては、頭が一番よく働く気温です。
昨日の夜は、先日上海で開業した韓国人マッサージ師と食事。上海における韓国事情をいろいろ聞きました。彼曰く、上海には6万人前後の韓国人がいるそうで、その数は増える一方とか。考えてみれば私の住んでいる浦東の聯洋国際社区も子連れの韓国人太太がいっぱいです。
2週間ほど前に、彼の病院の開業式に招待されましたが、その後今のところは休みがないぐらい予約いっぱいで忙しいそうで、やれやれといった感じです。中国人の未来の奥さんとは、来月にも結婚だそうで、公私共に絶好調みたいです。
私の母校の大学も、聞くところによると韓国人が数百人の単位で在学しており、不景気から中国へ留学へくる現状を反映していると言っていました。韓国の若者の間にも一種の閉塞感があるのだとも言っていました。
今度、私も韓国へ飛びますね。私も自分の目で見てみたい。もちろん「韓流」の実態も知りたい。将来起こりうるかもしれない「中流」に備えて。
こうやって外国人をひきつける上海は、全国の中国人の若者にとっても憧れの場所でもあります。それが、昨今の上海の外来人口の急増を物語っています。
上海自体は急速な高齢化を迎えており、上海で生まれ育った上海人人口は減る一方。その結果、上海人の高齢者は街にあふれていますが、その彼らを支えているのが、こうやって地方からやってきた新世代出稼ぎ労働者なのです。
中国の場合、各市・省によって福利制度が大きく違うため、福利制度や環境が整っている上海など大都市は、地方出身者にとってはやはり羨望のまなざしなのです。いつかは上海人になりたいという願望が強い。中国では我々が日本で大阪から東京に移り住むようには簡単には籍を変えることができません。
私が見る新世代出稼ぎ労働者、なぜ「新世代」をつけたかというと、彼らはほぼ故郷に帰らず、都市で生活することを目的に上海に来ているのです。前世代出稼ぎ労働者は、稼いだお金を田舎に仕送っていましたし、農繁期になると田舎に帰っていました。でも彼らにはその重要性がほとんどない。この点が大きく違うのです。
よって、新世代出稼ぎ労働者は、都市にでてくると、仮に春節などの休みでもほとんど帰らないか、かえっても2,3日ということが多い。もう農村の生活とは完全といってもいいほど縁が切れてしまっています。
生まれたときから、父母の世代から農業などを教え込まれ来なかった世代なので、故郷へのしがらみもなく、自由に上海などの大都市へ出稼ぎに出ます。さらに出稼ぎにより仕事の技術を身につけ、農村よりももっと効率的なお金の稼ぎ方を知っています。その点、建設現場などでしか働けなかった前世代の出稼ぎ労働者とはワケがちがいます。新世代出稼ぎ労働者はMP3や携帯電話、パソコンなど最先端のモノを消費し、それらを使いこなすこともできます。苦労してお金を貯めていた全世代とは明らかに違います。
帰宅を急ぐ人たち(徐家匯にて)
しかし、そんな彼らもこの上海という大都市に完全になじめたかというとそう簡単ではない。上海で仕事をしているけど、上海が好きだという人は意外に少ない。一種の仮の姿として我慢している人が多いのです。背景には、いつかは豊かになってみせるという原動力があるのでしょう。だから、社会的保障がなくても、生活条件が劣悪でも彼らは一生懸命働きます。そういった彼らが、上海の発展の底辺を支えているのです。
夜のインターネットカフェや大型スーパーをみると、出稼ぎにきている若者たちの姿ををよく見ます。娯楽の少ない彼らが唯一楽しめるのがそういった場所なのです。
昨日の夜は、先日上海で開業した韓国人マッサージ師と食事。上海における韓国事情をいろいろ聞きました。彼曰く、上海には6万人前後の韓国人がいるそうで、その数は増える一方とか。考えてみれば私の住んでいる浦東の聯洋国際社区も子連れの韓国人太太がいっぱいです。
2週間ほど前に、彼の病院の開業式に招待されましたが、その後今のところは休みがないぐらい予約いっぱいで忙しいそうで、やれやれといった感じです。中国人の未来の奥さんとは、来月にも結婚だそうで、公私共に絶好調みたいです。
私の母校の大学も、聞くところによると韓国人が数百人の単位で在学しており、不景気から中国へ留学へくる現状を反映していると言っていました。韓国の若者の間にも一種の閉塞感があるのだとも言っていました。
今度、私も韓国へ飛びますね。私も自分の目で見てみたい。もちろん「韓流」の実態も知りたい。将来起こりうるかもしれない「中流」に備えて。
こうやって外国人をひきつける上海は、全国の中国人の若者にとっても憧れの場所でもあります。それが、昨今の上海の外来人口の急増を物語っています。
上海自体は急速な高齢化を迎えており、上海で生まれ育った上海人人口は減る一方。その結果、上海人の高齢者は街にあふれていますが、その彼らを支えているのが、こうやって地方からやってきた新世代出稼ぎ労働者なのです。
中国の場合、各市・省によって福利制度が大きく違うため、福利制度や環境が整っている上海など大都市は、地方出身者にとってはやはり羨望のまなざしなのです。いつかは上海人になりたいという願望が強い。中国では我々が日本で大阪から東京に移り住むようには簡単には籍を変えることができません。
私が見る新世代出稼ぎ労働者、なぜ「新世代」をつけたかというと、彼らはほぼ故郷に帰らず、都市で生活することを目的に上海に来ているのです。前世代出稼ぎ労働者は、稼いだお金を田舎に仕送っていましたし、農繁期になると田舎に帰っていました。でも彼らにはその重要性がほとんどない。この点が大きく違うのです。
よって、新世代出稼ぎ労働者は、都市にでてくると、仮に春節などの休みでもほとんど帰らないか、かえっても2,3日ということが多い。もう農村の生活とは完全といってもいいほど縁が切れてしまっています。
生まれたときから、父母の世代から農業などを教え込まれ来なかった世代なので、故郷へのしがらみもなく、自由に上海などの大都市へ出稼ぎに出ます。さらに出稼ぎにより仕事の技術を身につけ、農村よりももっと効率的なお金の稼ぎ方を知っています。その点、建設現場などでしか働けなかった前世代の出稼ぎ労働者とはワケがちがいます。新世代出稼ぎ労働者はMP3や携帯電話、パソコンなど最先端のモノを消費し、それらを使いこなすこともできます。苦労してお金を貯めていた全世代とは明らかに違います。
しかし、そんな彼らもこの上海という大都市に完全になじめたかというとそう簡単ではない。上海で仕事をしているけど、上海が好きだという人は意外に少ない。一種の仮の姿として我慢している人が多いのです。背景には、いつかは豊かになってみせるという原動力があるのでしょう。だから、社会的保障がなくても、生活条件が劣悪でも彼らは一生懸命働きます。そういった彼らが、上海の発展の底辺を支えているのです。
夜のインターネットカフェや大型スーパーをみると、出稼ぎにきている若者たちの姿ををよく見ます。娯楽の少ない彼らが唯一楽しめるのがそういった場所なのです。
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