上海市奉賢区に7月13日OPENした碧海金沙水上楽園にいってきました。
行きは閔行区経由で路線バス、帰りは浦東経由で路線バスと違ったルートを使ったのですが、浦東新区の田舎は味があってなかなかいい。工場はなどはまだ少なく、田んぼでは稲の緑が眩しかったです。
個人的には路線バスで行く場合、浦東を経由する瀘海専線をお勧めしますが、なんせ2時間近い乗車なので、かなりの根性がいるかもしれません。もちろん、バスには当然のようにエアコンはついておりません。
暑かった!
奉賢区といってもイメージががわく人が少ないように思います。位置的には虹橋開発区からまっすぐ南に向かって進めば閔行区。それをさらに南につっきると到着します。杭州湾の畔です。
バーチャルな都市生活をしている上海の我々にとって、なによりもほしいものは自然環境なのですが、上海市ではかねてから泳げる海をつくるプロジェクトを進めていました。その第一弾が奉賢区の人工ビーチ、碧海金沙水上楽園だったのです。
詳しくは本日UPした記事をご覧ください。
これで、上海には室内スキー場もあるし、人工リゾート?ビーチも出来た。次はというと山か?まさか人工の山は作られないでしょう。
ところで今回の取材、この暑い盛りだけあって、交通事故が非常に多かった。
路線バスで大体2時間弱の行程なのですが、私が沿線で発見した事故件数は4件。いずれも事故がおこって間もない、もしくは公安がきて負傷者を処理しているという状態でした。車が急増し、上海の交通はこれまでにまして危険度が増しています。しかもノロノロの初心者が非常に多く、交通戦争状態になっています。交通安全にはくれぐれも注意しなくてはなりません。特に、タクシーの助手席は危険です。後ろのシートを座るように心がけ、タクシーに乗ったら、ドアロックとシートベルトをすることを忘れないようにすることが賢明かと思います。
ある事故では、バスの窓から見ている限り、対抗車線でかなり重傷の負傷者がおり、道路を占拠するように人だかりが出来ていました。そのため、車道の一車線は完全に封鎖されてしまい、大渋滞。
そして、その大渋滞の後ろの後ろに渋滞にひっかかった救急車が並んでいました。これではいつ着くか分からない!もともと救急車優先という考え方が薄い上海の交通事情がよく分かります。
帰り走った浦東新区の田舎では、道端のいたるところで夕方の市が開かれていました。どこもスイカがシーズンで、うまそうに並んでいます。どれも農家の人が直接に販売しているスイカです。買って帰りたかったのですが、バスを降りることが出来ず、断念。郊外に行かれたときは、道端で売っている農家直売の果物はお勧めです。
ただし、上海の街中の道端で売っている果物(行商人)はいまひとつダメです。なぜなら、彼らは農家でもなく、最悪、悪いものを高く売ろうとする腹黒い人が多いからです。毎年トラブルが頻発しています。
2006年07月13日
人工の「碧い海と金色の砂」か・・・・
posted by 藤田 康介 at 00:00| 未分類
2006年07月12日
料理人とはお客に夢を与える仕事である
日本料理の料理人であり、レストランも経営している私の従兄が上海に来ているのですが、もう中華料理はしつこくていい、ということで日本料理屋へ行きました。
今日の夜、利用させてもらったのは復興中路593号の民防大厦3階にある「春夏秋冬」(電話:021-24028111)。
ここは、上海の日本料理屋でありがちな食べ放題ではないところが気に入りました。海鮮料理を売りにしているだけに、刺身など生ものは結構おいしかった。料理職人の従兄も上海でこれだけのものを準備できたら上出来と喜んでいました。
日本料理の修行を積んで一人前に鍛え上げられてきた私の従兄の口癖は「料理人とはお客に夢を与える仕事である」という言葉です。料理を作るほうはそれこそ同じような作業を何百回と繰り返すのだけど、食べる我々のほうは、まさにその一品だけ。だから、料理を作るときも一品一品に心を込めなくてはならない。逆に、料理人がどういう心情で料理を作ったか、たった一品の料理でも我々お客にわかってしまうものです。そしてその一品に客の夢や感動を与えるようなものを作らなければならない。それがまた料理をする醍醐味の一つだといいます。
従兄いわく、寿司職人なろうと思ったら最低3年、日本料理の職人になろうと思ったら最低10年は修行を積まないとダメだといいます。さらに、修行といっても伝統的な世界では先輩が手取り足取り技術を教えてくれるわけでもなく、殴られながら盗み取るしか方法がなかったそうです。現在、そういう教え方をすると、後輩から警察に訴えられるので、「ようやらん」といっていましたが、そういった甘えが最近の本場日本での日本料理のレベル低下を導いているし、教わるほうもすごく損していると嘆いていました。
台風が近いのかな?今日の上海の夕焼けは美しかった
最近の上海でも、レストランは年々豪華になってきたけど、おいしいと思える中華料理が減ってきた。その一つの原因に、昔の上海にあった街の食堂のような雰囲気で、コックとお客が直接触れ合うチャンスが減ったことが理由の一つにあると思います。
どこのレストランでもなんか経営と味はまったく別のものになってしまい、雇われコックは言われるままに作るだけ。それが、最近の上海での中華料理のまずさに大きく影響していると思います。
中国の田舎に行くと、いまだに古いスタイルの食堂が残っています。確かに衛生的に問題があるのですが、でも街の食堂に入ると、客の目の前で材料を選び、料理をし、客が食べているときも、それを店主兼コックがじっと見てくれているようなところがまだ残っています。
客はまずかったら直接コックに言うだろうし、うまかったらきっとほめることでしょう。今の上海のレストランだったら、「うまい」と料理を運んでくる小姐にいっても、その気持ちは料理を作っている現場には届きにくい。
日本の寿司屋やラーメン屋、街の小さな食堂なんかは何でもこなさないといけないから大変だけど、日本には今でも沢山あります。
中国でも、飲食業にそろそろ精神や哲学が入りだしてもいいように思うのですが…。
今日の夜、利用させてもらったのは復興中路593号の民防大厦3階にある「春夏秋冬」(電話:021-24028111)。
ここは、上海の日本料理屋でありがちな食べ放題ではないところが気に入りました。海鮮料理を売りにしているだけに、刺身など生ものは結構おいしかった。料理職人の従兄も上海でこれだけのものを準備できたら上出来と喜んでいました。
日本料理の修行を積んで一人前に鍛え上げられてきた私の従兄の口癖は「料理人とはお客に夢を与える仕事である」という言葉です。料理を作るほうはそれこそ同じような作業を何百回と繰り返すのだけど、食べる我々のほうは、まさにその一品だけ。だから、料理を作るときも一品一品に心を込めなくてはならない。逆に、料理人がどういう心情で料理を作ったか、たった一品の料理でも我々お客にわかってしまうものです。そしてその一品に客の夢や感動を与えるようなものを作らなければならない。それがまた料理をする醍醐味の一つだといいます。
従兄いわく、寿司職人なろうと思ったら最低3年、日本料理の職人になろうと思ったら最低10年は修行を積まないとダメだといいます。さらに、修行といっても伝統的な世界では先輩が手取り足取り技術を教えてくれるわけでもなく、殴られながら盗み取るしか方法がなかったそうです。現在、そういう教え方をすると、後輩から警察に訴えられるので、「ようやらん」といっていましたが、そういった甘えが最近の本場日本での日本料理のレベル低下を導いているし、教わるほうもすごく損していると嘆いていました。
最近の上海でも、レストランは年々豪華になってきたけど、おいしいと思える中華料理が減ってきた。その一つの原因に、昔の上海にあった街の食堂のような雰囲気で、コックとお客が直接触れ合うチャンスが減ったことが理由の一つにあると思います。
どこのレストランでもなんか経営と味はまったく別のものになってしまい、雇われコックは言われるままに作るだけ。それが、最近の上海での中華料理のまずさに大きく影響していると思います。
中国の田舎に行くと、いまだに古いスタイルの食堂が残っています。確かに衛生的に問題があるのですが、でも街の食堂に入ると、客の目の前で材料を選び、料理をし、客が食べているときも、それを店主兼コックがじっと見てくれているようなところがまだ残っています。
客はまずかったら直接コックに言うだろうし、うまかったらきっとほめることでしょう。今の上海のレストランだったら、「うまい」と料理を運んでくる小姐にいっても、その気持ちは料理を作っている現場には届きにくい。
日本の寿司屋やラーメン屋、街の小さな食堂なんかは何でもこなさないといけないから大変だけど、日本には今でも沢山あります。
中国でも、飲食業にそろそろ精神や哲学が入りだしてもいいように思うのですが…。
posted by 藤田 康介 at 00:00| 未分類
2006年07月11日
中国で大学合格発表の季節
今日は日本から親戚が上海に。日本にいるときはめったに会うことがない親族ですが、中国で仕事に来る人もいたりして、妙なところで接点ができたりします。今回は、大阪でレストランを展開している親戚で、「食」という点で上海に興味を持って視察にきました。
夜は上海料理が食べたい、というリクエストから、ホテルで待ち合わせて延安西路1221号にあるレストラン「1221」(電話021−62136585)に。このレストラン、妙に西洋人にうけていて、今日も客層の9割が欧米人。中華料理のレストランなのに中国人がほとんどいない。私も上海にこんな中華料理の店があるのかと思うと、正直かなり驚きました。
味は、外国人受けする多すぎない量と、きつすぎない味付けが良かったと思います。ただ、値段は少し高め。
ところで、今中国では大学入試の合格発表真っ最中で、新聞などをみると、大学の公式合格ラインや得点分布などが連日報道されています。中国では、日本のように個別試験が無いので、センター試験のような統一試験(上海人は別の試験問題ですが)で選抜します。
春入学と秋入学の2回のチャンスがあり、大部分の受験生が受けるのがこの秋入学の選抜です。
理科系の受験生の得点分布をちょっと見てみると、さすが復旦大学ですね、一番受験生が多い得点帯が549点から530点の間。理科系の名門上海交通大学となると、529点から510点の間に分布しています。建築の名門である同済大学が519点から500点ぐらいの間で密集。やはりこの3つは理科系としては上海でトップクラスの成績ランキングなのでしょうか。
医学部系では、交通大学医学院(元上海第二医科大学)が載っていましたが、こちらは509点から490点の間の度数分布が一番受験生が多い得点帯。上の3つの大学にはちょっと及ばないみたいです。ちなみに私の母校となる上海中医薬大学は470点から489点となっているので、やはり中医学より西洋医学のほうが人気が高いことが分かります。(確かに、昨今の中国の大学卒就職事情では、伝統医学はかなり不利…)
私の同級生の多くも、第1志望が西洋医学で第二志望が中医学という学生が多かったのも、うなづけます。でも相対的に医学部のボーダーラインが、他の学部より低いというのは、日本とは違う現象だと思います。
レストラン「1221」のエントランスは、かなり奥まっていて分かりづらい
夜は上海料理が食べたい、というリクエストから、ホテルで待ち合わせて延安西路1221号にあるレストラン「1221」(電話021−62136585)に。このレストラン、妙に西洋人にうけていて、今日も客層の9割が欧米人。中華料理のレストランなのに中国人がほとんどいない。私も上海にこんな中華料理の店があるのかと思うと、正直かなり驚きました。
味は、外国人受けする多すぎない量と、きつすぎない味付けが良かったと思います。ただ、値段は少し高め。
ところで、今中国では大学入試の合格発表真っ最中で、新聞などをみると、大学の公式合格ラインや得点分布などが連日報道されています。中国では、日本のように個別試験が無いので、センター試験のような統一試験(上海人は別の試験問題ですが)で選抜します。
春入学と秋入学の2回のチャンスがあり、大部分の受験生が受けるのがこの秋入学の選抜です。
理科系の受験生の得点分布をちょっと見てみると、さすが復旦大学ですね、一番受験生が多い得点帯が549点から530点の間。理科系の名門上海交通大学となると、529点から510点の間に分布しています。建築の名門である同済大学が519点から500点ぐらいの間で密集。やはりこの3つは理科系としては上海でトップクラスの成績ランキングなのでしょうか。
医学部系では、交通大学医学院(元上海第二医科大学)が載っていましたが、こちらは509点から490点の間の度数分布が一番受験生が多い得点帯。上の3つの大学にはちょっと及ばないみたいです。ちなみに私の母校となる上海中医薬大学は470点から489点となっているので、やはり中医学より西洋医学のほうが人気が高いことが分かります。(確かに、昨今の中国の大学卒就職事情では、伝統医学はかなり不利…)
私の同級生の多くも、第1志望が西洋医学で第二志望が中医学という学生が多かったのも、うなづけます。でも相対的に医学部のボーダーラインが、他の学部より低いというのは、日本とは違う現象だと思います。
posted by 藤田 康介 at 00:00| 未分類