2006年07月09日

KFCのお粥

 ケンタッキー・フライドチキン(KFC)なぞ、日本ではめったに行かないのですが、私にとって、中国ではファーストフード類の店では一番よく入る店です。
 といっても、KFCでは上海人が大好きなチキンを食べません。何を食べるかというと、朝食の中華お粥。特に、朝早くて時間が無いときなどは重宝しています。

 中国のKFCはなかなか楽しい。中国ならではのメニューがあって、中華クレープともいえる「・・・巻」もあるし、野菜スープなどもある。その中で私のお気に入りはお粥。皮蛋痩肉粥など皮蛋がしっかり入っていて、なかなかいい味を出していると思います。

 だったら、朝食に上海の道端に売っている肉まんでも買ったらいいのにといわれそうですが、夏場になると、とくに上海の露天で売られているものの衛生状態が気になり、売っているのを見るだけで食欲が落ちてしまいます。

 だから、普段の朝食は出来る限り自炊なのですが、時間が無いとき頼りになるのがKFCとなってしまいました。衛生面ではやはり安心です。夏場、エアコンも効いているし、人も少なく、中華系のファーストフードのように並ぶこともなく待たされることもまずない。お粥で値段は5元程度。リーズナブルなのもうれしいです。

KFCらしかぬメニューです


 KFCの対抗馬といえばマクドナルド。収益率では圧倒的にマクドナルドのほうが上なのですが、中国での店舗数や人気度ではKFCに軍配が上がっています。

 KFCと対照的に、中国のマクドナルドは面白みがない。中国ならではのオリジナルメニューもほとんどないし、朝食となればいかにもアメリカンスタイルのメニューが並んでいます。
 さすがの私も朝から揚げ物はご免です。

 ところで、中国人に大人気のKFCといい、ピザハットといい、どちらも百勝餐飲のグループで、Yum! Brandsで全世界に展開しています。売り上げランキングでは中国ではダントツトップとなっています。
 さらに百勝餐飲が展開している中華料理のファーストフードのブランドが「東方既白」というもので、最近上海市内でも店が増えてきています。

 「東方既白」では、KFCなどで培ったノウハウをもとに、清潔感ある衛生的な食事を、熱々でスピーディーに提供しようというもの。写真のような金属容器を活用したご飯のお碗など、さまざまな工夫がされていました。特に、中華料理は出来たてとハイパワーな加熱が勝負なので、即効で調理をどうするか、さらに中華系ファーストフードに多い、店間による味付けの違いの問題など、いろいろ新しい問題にチャレンジしている様子がよく分かります。

 両者の競争は白熱化しています。マクドナルドは外高橋にドライブスルーを作りましたが、KFCも中国各地にドライブスルーを作ってこちらも競争。最近では、ドイツ系のディスカウントストア「メトロ(Metoro)」と組んで、今後は中国メトロ各店舗でのドライブスルー店を展開していくようです。

「東方既白」が追求する新しい中華ファーストフード
posted by 藤田 康介 at 00:00| 未分類