2006年08月31日

混浴の岡山県湯原温泉だったけど。。。

 温泉の原点ともいえる露天風呂だけど、最近混浴できる温泉が関西では少なくなってきました。最近いった温泉で混浴できたのは、岡山県真庭市にある湯原温泉にある砂湯。

 砂湯はダムのすぐ下にあり、回りに囲いも何もないかなりワイルドな温泉。

 もちろん、温泉は露天風呂の下からコンコンと沸いていくる源泉かけ流し。成分はアルカリ性単純温泉で、水温42℃。もちろん、薄められる水もないから温泉の純度は極めて高い。アルカリ性だから、きっと皮膚がツルツルすることでしょう。温泉自体が石鹸の作用をしてくれますからね。



岡山県真庭市にある湯原温泉


  説明書きをみると、「美人の湯」だそうですが、男性はともかく、女性で入るにはかなり勇気が要りそうです。更衣室もありません。

 河原でさっさと服を脱ぐと、そのまま「どぼん」といきたいところですが、ここの水温はかなり熱い!仕方がなく、足をお湯につけて15分ほど瞑想にふける。

 これぐらい足をお湯につけておくと、体が慣れてくるんですね。そうすると、ゆっくりと肩までつかります。

 混浴ということで、ちょっと期待したのですが、結局女性は一人だけ。

 この方にお話を伺うと、70歳で、全国を自動車で旅行している方だけで、あとはみんな男性。そうだろなー、こんなワイルドな温泉に入れるような人はそういないだろうなー。結構ウロウロしている男性諸氏も多いし。
 温泉の入り口には、温泉指南役の看板があって、読んでいて結構笑える。

 

 温泉の原点のような温泉である湯原温泉の砂湯は結構いく価値があるかもしれません。

 まあ、中国の温泉はほとんどが混浴だけど、水着着用だからなあ。結局、温泉に対する姿勢が日本人とまったく違うのです。
 
 だから裸で露天風呂に入るためにも、中国でいつか見つけたいと思っています。ワイルドで、秘境的で、人がほとんどいない温泉地を。
posted by 藤田 康介 at 00:00| 未分類

2006年08月30日

SIMカードロック解除の問題

 掲示板のほうに書き込みがありましたが、「陰冷」とは上海語で「インラン」(ちょっと声調がうまく表現できませんが)といいます。私の感覚では、普通語では単独であまり使うことはなく、「陰冷潮湿」ということが多いと思います。海派さん、これでよろしいでしょうか?

 日本のニュースで出ていました。SIMカードロック改造が違法になるそうですね。商標法や不正競争防止法違反などの疑いで逮捕されたとなっています。また、これにともなうボーダーフオンの損失は月4億円に達するとかで、へー、いつの間にかこんなにでかい市場になっているのかと驚きます。

 上海の街角をみていたら、この現象はよくわかります。
 結構、時代の流行を走っている若者を中心に、改造されたボーダーフオンを持っている人は普通に見られます。携帯電話のすべての機能は使えないそうだけど、確かに中国で普通に売られている携帯電話よりは洗練されているし、かっこいい。
 NOKIAなぞ、早くから世界共通で携帯商品を売っているようだけど、日本のメーカーに関しては、まだそういう動きはない。

 たとえば、最近、松下が中国で売っている携帯電話は、そのデザインは日本のものと非常によく似てる。それはそれなりに支持者が多いらしい。だけど、NECのものははっきりいって下手に現地にあわせようとしてか、とても買いたいと思わない。
 一方で、日系の携帯電話で上海で人気のSHARP。SIMカードロックを改造したボーダーフォンのものはともかく、正式に現地で販売していないし、なにかすごいパイを逃しているようで、大変歯がゆく感じます。ハイエンドユーザーを対象にした高機能携帯電話はあってもいいように思うんだけど。

こういう木造建築を見るとほっとする(東京にて)


 私が思うに、SIMカードロックをする、しないで半ば独占的な商売をする方法は、もうこの先持たないでしょう。
 クライアントからすれば、ローミングに高いお金を払うぐらいなら、現地のSIMカードに取替えたいと思うのは当然のこと。そういう不自然なビジネスモデルは、時間とともに衰退していくのが、目に見えています。

 中国の消費者というのは、そういう規制をいつも上手に破壊してビジネスとしてしまいます。パスワードとか暗号とかをつかって成り立っているビジネスは、いつかは突破されてしまっている。DVDの海賊版にしても、違法衛星テレビにしても、そうですよね。犯罪行為なのだけど、消費者のためにしているということで、罪悪意識が非常に低い。

 そういえば、最近大阪日本橋恵比寿町の電気街でも、路上で異常に安い最新版DVDやパソコンソフトを売る業者が出没しています。彼らが商品を持ち運ぶのに使っている袋は、私たちが中国でよく見かける民工(出稼ぎ労働者)たちが家財道具を持ち運ぶビニールシート状のもの。

 お金があったら、そりゃ心理的に多くの人はそういうところでソフトは買わないけど、最近の日本は格差の世の中。そういった商売が日本の街頭で成り立つのも、ひょっとして「勝ち組」、「負け組」の社会がもたらしたもの?

posted by 藤田 康介 at 00:00| 未分類

2006年08月29日

24時間も東京に居られなかったけど、超充実した1日

 東京駅で通勤ラッシュが始まる前の早朝、夜行バスは八重洲口に到着。

 今回の東京滞在はスケジュールがかなりタイト。編集社と雑誌の連載打ち合わせまでまだ時間があったので、まずは東京駅付近を散策。中国で癖になってる「街角エクスプローラー」だけど、その癖が日本でも出てしまっています。不審人物としてつかまらないかちょっと不安ですが…。
 
 さすがに、東京では中国のように街頭で朝に饅頭を売っているようなところはない。だけど、いろいろな店でモーニングをやっています。値段も300円〜400円程度。上海で「永和豆漿」にいくよりは安いかも。ご飯といい、味噌汁といい、納豆といい、すごく健康的です。

 そもそも飲食系の雑誌社の人の話によれば、日本人のビジネスマンの多くは朝食抜きで仕事しているそうで、朝食ビジネスは日本で育たないそうです。
 中医学の養生訓でも、朝食はすごく大切なのに、食べないというのはいかがなものか。次の上海での日本人向け講演会では、朝食の大切さを、中医学的見地からしっかりと語らせてもらおう。日本の企業戦士が朝飯抜きでは、世界の競争に勝てない!
 



不忍池でスッポンを発見(奥のほう)


 午前中に2つの打ち合わせをこなす。
 ちょっと間に時間が空いたので、上野公園を散策。不忍池で、亀を見ながら、次の出版社と話す企画を練る。この上野公園界隈は、また違った東京の一面を見せてくれます。大阪城公園と似たような雰囲気も。

 今まで、季刊誌には連載を書いたことはあるけど、今度の連載依頼は月刊誌。身が引き締まる思いです。編集の担当者Oさんは私とあまり年齢がかわらなそうだけど、すごく切れ者の感じでした。こうやって若い編集者を活用することが、きっと昭和30年代から今まで雑誌が継続されてきた証なのでしょう。私にすばらしい舞台を提供してくれたことに、ますは多謝!

 新しい仕事を引き受けるとき、ともすればメールだけで済ましてしまいがちですが、私は極力担当者とあうように心がけています。逆に、そうやって会う必要がないような企画なら、引き受けません。だから、今回もはるばる奈良から出かけたのです。

 今回の連載から、私の肩書きも「中国伝統医学医師・上海研究家」に固定するようにしてきました。 中医師と書いても、何かわからない人もいるし、うちの父親のように「中国医師」と思い込んでいる人が多いから。
 もうひとつの上海研究家というのは、私のライフワーク。10数年上海に暮らして、もう日常生活自体が研究課題となってしまった。いまだに、ネタが尽きないのは、根っからの好奇心からか。しかし、研究の依頼があろうと、なかろうと、やっぱり上海のことを研究してしまうのは、まさに「わが愛しの上海へ」の原点に戻ってしまうからだろうと思っています。



東京のエスカレーターはやっぱり左側、どうも逆に立ってしまう


 お昼は、上海エクスプローラーの東京オフィスに出て、Tさんとお食事。

 日ごろ、メールばかりなので、おいしい日本料理をつつきながら、情報交換。
 ついでに私の持論も展開させていただきました。
 編酋長、やっぱりこれからは「ロングテール」ですよね!問題はいろいろあるかもしれないけど、逆に問題があるからこそ発展するのだと信じています。

 オフィスで原稿を数本書いて、今度は渋谷へ。このブログともリンクをしている大塚晃志郎先生と会う。北京で開かれた世界中西医結合学会で知り合った以来の縁で、日本の代替医療の動きをいろいろと聞きました。

 この中で気がついたこと。それは、今の西洋医学の評価方法で、中医学や漢方医学を評価することに、実は大きな誤りがあるのではないかと。私もそんなこといいながら、実験データを統計学的に有効であるか示すために分析しているけど、実はこの方法論自体に誤りがあるように感じています。



渋谷にて


 中医学の本家、中国では、中医学の成果を欧米各国に認めてもらえるように必死に実験して、西洋医学的手段で統計をとっているけど、果たしてそれで中医学の有効性を説明できるのか?私も大いに疑問に思っています。そして、その統計のために莫大な実験資金が費やされています。
 その実験資金はというと、実は税金や患者さんのお金なのです。ネズミを相手にした生薬のデータ結果の良し悪しにハラハラするよりも、もっと大切な研究が抜けているような気がしてなりません。伝統医学をいかに学術的に研究するかは難しいテーマです。

 そうこうしているうちにあっという間に、夜行バスの出発時間に。22:00発の奈良行きに乗るために、渋谷から東京へ。

 山手線の中では、中国人独特なまりの日本語をたくさん耳にして、日本(東京)で働く中国人の数の多さに改めて驚く。

 いくら日本語を上手に操れても、私の耳はごまかせませんぞ。

 帰りのバスは疲れに疲れてどこに停車したかもわからずに熟睡してしまいました。

posted by 藤田 康介 at 00:00| 未分類