2006年09月27日

内外価格差の恐怖、上海ではいいものは買えない

 相変わらず私個人宛のメールが届きにくい状態が続いています。もうすぐで復旧すると思われますので、今しばらくご迷惑をおかけします。

 今日は午後から腎臓内科の医師の論文発表会があり、聞きにいってきました。テーマはIgA腎症の中医学治療と遺伝子の研究についてですが、なかなか興味深い内容もあり、勉強させていただきました。IgA腎症を生薬を使って治療するといえば、日本ではいまひとつ認知されていません。そもそも西洋医薬にはこういった慢性腎炎を直接治療するための薬がないわけで、対処療法で対応しているのが現実です。だけど、中国では生薬を使うことで、症状が改善された患者が少なくありません。
 残念ながら、中医学的エビデンスがあっても、西洋医学的なエビデンスが少ないので、ほとんど西洋医学の学会で相手にされないことが多いのですが、クレアチニンといい、患者自身の症状といい、やはり改善しているのは否定できません。そのため、中国政府も生薬研究に資金を投入しているのです。




 さて、静安寺の久光百貨店にいったら、たまたま私が香港から買ってきたのとまったく同じドイツ輸入のFisslerの圧力鍋が売っていました。値段をよく見たら約3000元!私が香港で買った値段の約2倍です。冷やかし半分で店員と話をしたら、「今日まで2割引で売るから今日中に買いなさい。」ということ。まったく、どれだけ儲けたら気が済むんだといいたくなった。

最近、泣く泣く買ったものに、メモ用のデジタルカメラがあります。ここしばらく日本に戻る時間がないのと、前から使っていたカシオのコンパクトなデジタルカメラお蔵入りにして、もう少しマシなメモ用のカメラを買おうと思ったからです。
 今回もやはりカシオで、買ったのはEX-Z70。あくまでも研究や臨床、取材に使うメモ用なので、コンパクトでかつ720万画素もあれば十分なのですが、しかし値段が高い。徐家匯の太平洋電脳城で、2300元。約3万4000円ほどです。この価格なら、日本で800万画素クラス以上のワンランク上のデジカメが買えます。
 なぜカシオにしたかというと、上海では性能と比べると価格が安い(中国語で「性価比」といいます)から。ソニーやキャノンとなるとブランド名が先に来てしまって、とてもこの程度の値段では買えない。

 


EX-Z70。コンパクトで重宝しています。カバンが軽くなりました!


 とにかく、上海ほど買い物に適さない街はないです。いいものだったら香港や日本のほうがずっと安いし、バラエティーも豊富。

 関税の問題などいろいろ原因はあると思うのですが、やはり中国人がまだ自由に海外に出られないという点も大きいような気がします。多くの中国人はまだ海外で売られているものが、上海よりいかに安いかということに気がついていない。もちろん、海外へ簡単に買い物に出かけることもできない。
 さらに、変なことに高ければ高いほどよいという風潮も最近よく耳にします。こういったことが重なって、安いものは良くないと決めつけて、買い物をしている人が多いのが現実です。だから、日本や香港に旅行にいくと買い物に精を出す中国人観光客が多いのです。航空券ぐらい十分にモトが取れる。

 かといって、中国ブランドのものを買うほど、私も彼らもまだ中国ブランドを信用していない。中国人ですら、中国ブランドのものを避けるのですから、無理もないことでしょう。圧力鍋が爆発したというニュースもよく聞くぐらいです。

 そんな高いものでも、中国では買う人がたくさんいる。人が多いということは、相対的に金持ちも多いわけで、感覚が日本とまったく違うのです。
posted by 藤田 康介 at 00:00| 未分類

2006年09月26日

木造船Gotheborg号(哥徳堡号)を見に行って

 9月からスウエーデンからはるばる航海してやっていた18世紀に設計された木造船、Gotheborg号(哥徳堡号)を当サイト特集の取材にいってきました。場所はいま上海市が開発に力を入れている北外灘エリア。(東大名路×高陽路)ここは、将来多くの外国船が停泊する国際港となります。

 中国とヨーロッパが東インド会社を通じて貿易をしていたことは知っていたけど、北欧のスウエーデーンも中国広州まではるばる船を出していたということまでは知らなかった。

 東インド会社といえば、オランダやイギリスなどが有名だけど、規模は小さいですがスウエーデンにもありました。中国からはお茶が重宝されたようですが、しかし飛行機もない時代、南アフリカを経由して中国までいくルートは壮大だ。

 船が展示されているエリア周辺はイベントが行われているようだったけど、いまひとつ盛り上がっていなかった。でも、船はすごかったです。

 少年時代、船マニアでもあった私ですが、やっぱりいまでも船を見るのは大好き。外灘の港には、この日たまたま大きな豪華客船も泊まっていて、いつかは船で航海したいなと夢を見てしまいました。

 木造船といってもスクリューがついているのですが、船体は当時の技術にこだわって作られています。ついでに、スウエーデンの紹介もばっちりと行われていました。

 スウエーデン人の船員たちは、マストなどの手入れに余念がありません。

 10年越しのプロジェクトだけに、よくぞ中国までやってきたとあらためて感心しました。



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posted by 藤田 康介 at 00:00| 未分類

木造船Gotheborg号(哥徳堡号)を見に行って

 9月からスウエーデンからはるばる航海してやっていた18世紀に設計された木造船、Gotheborg号(哥徳堡号)を当サイト特集の取材にいってきました。場所はいま上海市が開発に力を入れている北外灘エリア。(東大名路×高陽路)ここは、将来多くの外国船が停泊する国際港となります。

 中国とヨーロッパが東インド会社を通じて貿易をしていたことは知っていたけど、北欧のスウエーデーンも中国広州まではるばる船を出していたということまでは知らなかった。

 東インド会社といえば、オランダやイギリスなどが有名だけど、規模は小さいですがスウエーデンにもありました。中国からはお茶が重宝されたようですが、しかし飛行機もない時代、南アフリカを経由して中国までいくルートは壮大だ。

 船が展示されているエリア周辺はイベントが行われているようだったけど、いまひとつ盛り上がっていなかった。でも、船はすごかったです。

 少年時代、船マニアでもあった私ですが、やっぱりいまでも船を見るのは大好き。外灘の港には、この日たまたま大きな豪華客船も泊まっていて、いつかは船で航海したいなと夢を見てしまいました。

 木造船といってもスクリューがついているのですが、船体は当時の技術にこだわって作られています。ついでに、スウエーデンの紹介もばっちりと行われていました。

 スウエーデン人の船員たちは、マストなどの手入れに余念がありません。

 10年越しのプロジェクトだけに、よくぞ中国までやってきたとあらためて感心しました。

 
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