そもそも表現が甘くなるのは、翻訳者が自分の解釈で妙な意訳を加えてしまい、原文の意味が通じていないから。小説の翻訳ならともかく、専門書ではぜったい避けなければなりません。
硬い話はこれぐらいにしましょう。
気分転換に聯洋のカルフールに行ってきました。
いくつか新しい発見です。
まず、上海では圧倒的な乳製品のシェアを誇るメーカー、「光明」が新製品を出していました。優倍(UBEST)と呼ばれる「高品質牛乳」だそうです。もちろん、抗生物質や防腐剤を使っていないことも全面に出しています。値段は12元前後で、下手すると普通の牛乳の1.5倍ぐらいしている。
紙パックも、最近上海に登場した中国国内向けの「カルピス」のようにプラスチックのふたが取り付けられていて、開閉も工夫されています。(かなり無駄のような気もするのだが)
飲んでみると確かにうまい。10数年前の昔の上海といえば、スキムミルクのような牛乳をみんな飲んでいたのだけど、牛乳を奨励する国の政策もあって、牛乳レベルがどんどん上昇しています。最近では低脂肪牛乳も出ているし、バラエティーは非常に豊か。
びっくりしたのが、この優倍(UBEST)は非常によく売れている。この日、スーパーにいっても普通の6元〜8元クラスの牛乳は在庫がいっぱいあるのに、この牛乳は売り切れ間近。
金持ち層が多いうちのエリアだからか、それでもやはりおいしいものには人々はお金を惜しまなく使うようになった証拠かと思われます。
考えてみれば、10年ほど前は私の大好物であるチーズが上海でなかなか手にはいらず、日本に帰ったときに買出しに行ったことを覚えているが、今はそんなことは一切必要ない。もちろん、輸入品ばかりでなく中国産の安価なチーズも手に入る。何より、上海人が当たり前のようにチーズを食べるようになったのには私は非常に驚いています。ほんのここ数年の間のことです。
一方で、上海人の乳製品熱とは逆に、私は減量のためにチーズと牛乳はやめてしまいました。今は砂糖の入っていないプレーンな豆乳を毎朝飲んでいます。
さらに、中国のスーパーの最大の特徴であるとも言える巨大な油売り場。この油売り場にも最近変化が出ています。
もちろん、今までのように油の巨大タンクが売られていますが、それに混じって最近油の種類が増えています。この巨大油タンクですら1家庭で1ヶ月も持たないというのだから驚きです。
このブログでもオリーブ油が上海人の健康志向の高まりで売れ始めていると書いたことを覚えていますが、最近では椿油、すなわち「山茶油」が出回り始めています。以前は「山茶油」売り場コーナーも小さかったのですが、最近では大々的に「山茶油」を売っており、ニーズが高まっていることを感じさせられます。これも健康志向と深く関係があります。「山茶油」など、農村ではずっと使われていましたが、都会では見向きもされていなかった。
1980年代~1990年代はじめぐらいまで食用油は非常に貴重なものだった。配給制のころは、それこそチビチビと油を使っていたというような話は、上海人の中年以上の人ならみんな経験しています。
油ドロドロの中華料理とは、ここ最近の副産物と考えて間違いありません。糖尿病に高脂血症、高血圧患者が中国でものすごいスピードで増えています。メタボリックシンドローム(中国語では代謝総合症といいます)の低年齢化も顕著です。