私が10数年前に上海中医薬大学の入学試験の準備に励んでいたとき、結構いろいろな試験があったように記憶しています。
その当時、中国語の能力をみるHSK以外にも少なくとも、数学や物理、化学などの試験は受けたし、これら試験に全部パスできた留学生は、私も含めてたった2人だけ、日本人では1人だけと聞いたときは、ちょっとうれしかった。(手前味噌ですみません)
その後、中国の大学に入学するための手続きはどんどん簡単になったと聞いているので、一時期、中国語のHSKさえクリアできたら、入学できるという時期もありました。でも、最近では留学生の質の低下が著しくなってきて、落伍者も続出、名門復旦大学や交通大学でも、留学生用の学科試験を課すようになってきたようです。天下の復旦大学卒業とかいって、まったく使いものにならない人材だったら、問題ですよね。
今でもそうですが、韓国人・日本人などの留学生集団に混ざって、台湾人・香港人の学生も増えてきています。今では、うちの母校では台湾人だけで1学年百人を超えるほどの人がいると聞いたので、その増えようは著しい。台湾人がこちらで学位を取得しても、台湾では認められず、いわば一か八かの選択なのですが、台湾企業の進出が相次いで、大陸で勉強しようとする人は増加しています。
留学生の場合、その数が多ければ、留学生だけのクラスが設定されている大学がたくさんあります。大学側では管理が楽だし、大陸の大学生の勉強についていけない学生にとっては、都合がいいようになってます。当時私は、中国人の医学部クラスにいたので、留学生クラスの様子はよく分かりませんが、教室にエアコンもあったりして、かなり快適だったようです。
ご存知のように、中国では大学生になるということは、非常に大変なことで、上海人ならまだしも(上海人用のゲタをはかせてもらえる)、地方から上海の大学に進学するためには、多くのハードルをクリアしなくてはなりません。
大学入試の様子は昔記事を書いています。特集記事をごらんください。
そこで、私の周りにも外国のパスポートを買ってきて、そのパスポートを使って大学に留学生として入学する中国人や台湾人学生が少なからずいました。そうすると、試験は留学生クラスのものだからネイティブにすれば簡単だし、なによりも入学試験は中国語だけなので彼らにすれば何も問題ない。卒業すれば学士の学位がもらえるというわけです。そうやって優秀な成績をとって奨学金を独り占めにした台湾人の学生もいました。(けっこう韓国人留学生などからブーイングが出ていたらしい)
パスポートを買うなんて大それたことをするなあ、とその当時は思っていたのですが、実際東南アジアの発展途上国の国のパスポートを仲介している業者が大陸にあって、取引されていました。これを、今では中国の地方のお金持ちが買い、子供が留学生の身分で上海の大学に行けるようにするということです。
こういった現状に、上海の各大学もやっと対策に乗り出してきたようです。親が両方とも中国人で、親の仕事先も中国なのに、子供が外国人というのは不自然ですからね。
現在、上海には2.5万人以上の外国人留学生がいるようですが、こういった偽者留学生も結構いるようですね。
2006年10月09日
そこまでやるか。。。パスポートを買って大学に入学する人たち
posted by 藤田 康介 at 00:00| 未分類