上海で生活をしていて、最近特に気になっていること。
とくに商売人を中心に、商売に対する誠実さがなくなっているように思います。特に気になっているのは外食産業である、ということはこのブログでも何回も書いていますが、とにかく気になっています。
以下のことは上海人なら多くの人は知っていると思います。
上海の街角で売られている肉まん。1個1元程度で安いですね。朝食で食べる人も少なくありません。でも、1元程度でどうやって利益を出しているのだろうと疑問に思ったことはありませんか?これは『新聞晩報』にあった話。
今、市場で肉を買ったらどんなに安くても500グラム7〜8元はします。肉500グラムで10個ぐらい作れるので、1個1元と計算すると10個売って10元となります。となると、利益率は非常に低いことが分かります。
そこで、普通の肉を使っていたら、採算が合いません。
そんな中で使われるのが、肉の製造工程で発生したさまざまな屑肉。これなら500グラムあたり1.5元程度で売られています。それを新鮮な肉と混ぜ合わせて、さらに味を変えて使えば、消費者には分からないという仕組み。
というわけで、私が肉まんを食べなくなって久しいです。
みんながみんなそんなことをやっているとは限りません。しかし、最近、お金儲けに走るあまり、そういった汚い方法でお金を稼ごうとする人が多くなっています。もちろん、そういった肉の使用は法律で禁止されています。
この話では、こうやって肉まんを売っていた出稼ぎ労働者が、良心の呵責に耐えかねて、肉まん売りをやめて、建設現場で働くようになったと書いています。肉体労働のほうが、正々堂々と働いているようで、気が楽だと。
挙げればきりがありません。果物を甘くするために甘味料を注射して使ったり、少しでも重くするために水を多く含ませたり。。。
一消費者として、上海で健全に生活していく難しさを感じます。
ひょっとして、「安い、安い」といってなにも知らないほうが無難なのかも知れないのですが、こうやって十何年も上海にいると、知りたくなくても情報がどんどん入ってきます。
最終的に、「ひえー、食べるものがない!!」と真剣に悩んでいる今日この頃です。
原料がこの目で確認できないと、本当に安心できない。
2006年10月24日
安いには安いなりのわけがある
posted by 藤田 康介 at 00:00| 未分類