2006年11月30日

なんか今日はついているぞ♪

 今日は上海中を移動する日なのだけど、まずは朝一番に徐家匯へ。

 比較的素直に世紀公園の自宅でタクシーをゲット。最近、朝7時20分ごろでも南浦大橋が大渋滞するのだけど、今日は快調に通過。予定よりも、15分ほど早く到着できた。これだけでも、十分に嬉しい♪♪

 病院にいって、打ち合わせ。
 ここで、たまたま中医学の専門書を発行している出版社に勤めた、中国人の同級生とばったり。私の中医学ライフワークのウワサ聞きつけ、一度私と会いたいと思っていた矢先に会えたそうでまたびっくり。結構大きな出版社なので、また共同で仕事ができそう。

 そうして、病院内をウロウロしていると、今度は恩師にもばったり。ちょっと外来をのぞいて、後輩たちにエールを送る。そして、次はまた浦東に。

 浦東の張江ハイテクパークでは、研究所で打ち合わせ。申請書類の作成など。これが結構面倒で、パソコン打ちはだめ。日ごろ使い慣れない万年筆で丁寧に書くのだけど、最近「筆」をもって書くことが少ないので、結構イライラしてしまった。(笑)

 申請書類もあっさり受理され、ほっとする。

太陽の恵みは本当に大切です


 そのあと、母校へ直行。ここでも、2人の先生とアポイント。

 ふと、外をみると太陽がキャンパスの人工池に美しく映えていました。

 「やったー」と、歓声をあげたいところだけど我慢して、半月ぶりに傘なしで歩く身軽さを感受する。

 昼ごはんを食べて、これからミーティングのため出社。


 今日は結構ついているぞ、とか思いつつ、思わず1日2本もブログを書いてしまいました。

 次に書く原稿の構想でも練っています。
posted by 藤田 康介 at 00:00| 未分類

2006年上半期の上海で発生した医療事故発生病院が公表される

 こうやってひとつひとつ失敗を公表しながら、進歩していく様子がよく分かります。
 上海市で初めて、2006年上半期に医療機関で発生した事故が一覧表として公表されました。日本ではまずありえないことだけに、ここまで思い切った行動に出た上海市の衛生局の方針には、とりあえず拍手を贈りたいところです。日本の医療機関も、もっと積極的に情報公開をしてほしい!

 我々も、こういった情報を参考にしながら、病院選びは慎重に行いたいものです。特に産婦人科の医療事故が際立って多いことに気がかりです。

 
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1級甲クラスの医療事故
○主要責任

復旦大学付属産婦人科医院                  産婦人科
上海交通大学医学院付属仁済医院崇明島分院          産婦人科
中国福利会国際和平婦幼保健院                産婦人科
復旦大学付属耳鼻咽喉科医院                 眼科
上海市南匯区中心医院                    救急科
上海市奉賢区南橋鎮地段医院                 内科
上海市奉賢区胡橋鎮衛生院                  産婦人科

1級乙クラス医療事故
○完全責任
上海市南匯区中心医院                    麻酔科

1級乙クラス医療事故
○主要責任
上海市宝山区宝山中心医院                  外科

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2級乙クラス医療事故
○主要責任
上海遠洋医院                       内科
復旦大学付属腫瘤(腫瘍)医院               産婦人科

2級丙クラス医療事故
○主要責任
上海博愛医院                   康復(リハビリ)科

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3級甲クラス医療事故
○主要責任
上海交通大学付属瑞金医院                 産婦人科

3級乙クラス医療事故
○完全責任
上海市青浦区中医医院                   外科
上海市松江区婦幼保健院                  産婦人科

3級乙クラス医療事故
○主要責任
上海市崇明県堡鎮人民医院                 産婦人科
上海市中西医結合医院                   外科

3級丙クラス医療事故
○主要責任
上海市崇明県横沙衛生院                  産婦人科
上海市崇明県三星鎮衛生院                 外科
上海市崇明県堡鎮人民医院                 外科
上海市松江区中心医院                   外科

3級丁クラス医療事故
○主要責任
上海市第一婦嬰保健院                   産婦人科
上海市虹口区江湾医院                   産婦人科

3級戊クラス医療事故
○完全責任
上海交通大学医学院付属仁済医院崇明分院          外科
上海市南匯区新場鎮衛生院                 手術室
上海市松江区中心医院                   内科

3級戊クラス医療事故
○主要責任
上海市交通大学医学院付属仁済医院             産婦人科 

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4級医療事故
○完全責任
上海市徐匯区中心医院                   整形外科
上海市普陀区婦幼保健院                  産婦人科
復旦大学付属中山医院                   神経外科
上海市虹口区曲陽医院                   外科  

4級医療事故
○主要責任
上海市嘉定区中心医院                   整形外科
上海市普陀区群利医院                   外科
上海市交通大学医学院付属仁済医院崇明分院         放射線科
上海市浦東新区東方医院                  産婦人科
上海市第一人民医院分院                  耳鼻咽喉科
復旦大学付属中山医院青浦分院               外科
上海市奉賢区中心医院                   外科
上海市閔行区民弁虹橋医院                 泌尿外科
上海中医薬大学付属曙光医院                腫瘤(腫瘍)科

(上海市衛生局が公表したデータによる)
posted by 藤田 康介 at 00:00| 未分類

2006年11月29日

子供に忍び寄る食の安全問題

 ここ数回、このブログでは食の安全について書いてきました。今回は、食の影響について、実際に臨床で見られる現状をご紹介しましょう。ちょうど、中国のマスコミでも大きく報道されていました。
 以下の内容はいつも私も自身の講演会などでお話しているのですが、上海で生活される親御さん、ぜひ知っておいてください。

 1.早熟問題


 これは、以前から中国で問題になっています。極端な話、女の子で6歳前後生理が始まるという報告を、小児科の先生から聞いたことがあります。いま、上海でも早熟の問題が深刻化しています。なぜか?

 それは、動物などに使われている成長ホルモンが原因であるといわれています。特に気をつけないといけないのが、レバーなど動物の内臓。この安全基準が厳しくなったのは、まだ最近ですし、それが徹底されているという保証もない。また、果物なども要注意です。上海産のものならともかく、地方産の果物で成長促進剤を使っているケースがいまだに多いのです。街の行商人が売っている巨大イチゴや巨大キーウィ、これら不自然なものには、なにか細工がされていると疑うべきでしょう。

この焼き芋のドラム缶も、ひょっとして有害薬品が入っていたかも


 2.露店の油条は食べない

 私のある友達が、日本で油条の店を開きたいと相談にきたことがあります。しかし、結局は成功しませんでした。実は、油条を安く膨らませるために、アルミニウム化合物を使っているのです。実際、アルミニウム化合物を使わなくても膨らませることができるのですが、コストがかかる。今年行われた上海市の調査でも、大手の中華ファーストフード以外では、悉く不合格になっていました。
 油条だけではありません。道端で売られているスナック菓子にも、同じようにアルミニウムが含まれていることが報告されています。正規の菓子製造工場が作ったものならともかく、とにかく「道端」で売られているもの(露店も含む)は食べないことです。

 アルミニウムを多量に含む食品を摂取すると、特に子供に対しては知能の発達に影響するといわれています。また、骨の形成に影響するという報告もありますし、一昔前は認知症にも影響するとかいわれました。

 当然、揚げ物の油の問題もあります。露店の多くでは、再生利用したろくでない油を使っているのは、想像にお任せします。

 

 3.抗生物質が効かない

 イシビラメにしろ、桂魚にしろ、いずれも問題となったのは残留抗生物質。上海の医師たちの研究で、医療現場での抗生物質の濫用(この問題についても、後日触れましょう)以外にも、実は食品から摂取している抗生物質が、抗生物質の効きを悪くしているという研究成果が出ています。
 食品の場合は、日々口にしているだけに、累積されやすく、いざ抗生物質が必要なときに、抗生物質が効かない、そんなことが上海の臨床現場でも実際に発生しているのです。また、こういった不自然に添加された抗生物質が、アレルギー反応を起こすというデータもあります。そのため、中国ではアレルギー体質の人に対して、極力魚介類を摂取しないように指導しているのです。(もちろん、蝦類などはもともとアレルギーを引き起こしやすいですが)
 どういった魚介類が安全なのか、そういった知識は日本以上に大切です。

 さらに、お子さんをつれて上海で生活される場合は、日本にいるときよりも、ずっと慎重に食品に接する必要があるかと思います。日ごろ、そういった知識を、お子さん自身に知らせておくことも大切ではないかと思います。

「高いものには理由があるが、安いものにも理由がある」のです。
posted by 藤田 康介 at 00:00| 未分類