2006年12月22日

冬至、中医学では大切な1日

 今年は12月22日が冬至。皆さんはいかがお過ごしだったでしょうか?NHKを見ていると、日本各地ではゆず湯に入るなどいろいろな行事が行われていたようですが、こちら上海でも冬至は非常に大切な意味を持っています。

 よく言われるのが、冬至の日は、夜は鬼が出るので外出してはいけないという風習。とはいっても、昨今はクリスマスが近づき、さらに今日は金曜日。こんな風習を守っているような上海人はもう殆どいないのでしょうか?

 親友の韓国人医師からは、写真のような「ぜんざい」をもらいました。韓国では、この時期によく食べるそうですが、なんと甘くない。上海でも「ぜんざい」はよく食べますが、甘くないぜんざいは初めて。小豆のほかに、白玉やお米などが入っていました。

 日本も中国も韓国も冬至にはさまざまな思い入れがるようです。

韓国風ぜんざい、甘くなくむしろ塩味が効いていたぐらい


 中医学にとっても、冬至は非常に大切な1日です。冬至を境にして、陰気と陽気の流れが入れ替わります。すなわち、今まで盛んだった陰気がだんだんと減ってきて、これから陽気が力を増してきます。そのために、この時期から膏方を服用します。膏方については、12月21日のブログをご参考にしてください。今日も病院では膏方外来が大忙し。私も喉が枯れるほど、患者さんと向き合ってました。

 とくに、喘息など慢性疾患のある患者さんは、この時期にしっかりと体を補ってあげなければいけません。そうすると、春からの体調がきっと改善するはずです。膏方を服用すると、半年間ぐらいは風邪などもひきにくなり、免疫力が高められるという報告もあります。

 もちろん、中医学の原点は、生薬よりもむしろ日ごろの食養です。いくら、値段の高い生薬を服用しても、食べ物をしっかりとバランスよくしていなければ、お金をドブに捨てるようなものです。鶏肉や牛肉など体を温めるような肉類に温野菜をしっかりと摂取することが何よりも大切なのです。

 私のここ10年来の上海体験では、冬至を過ぎたあたりから寒さが一段と厳しくなり、例年春節ごろ(旧正月)がそのピークになっています。だけど、上記にあるように、冬至を過ぎたあたりから、春を迎える準備が自然界で着々と行われているのです。

 風邪を引かないよう、元気にこの大陸の寒い冬を乗り切りましょう!
posted by 藤田 康介 at 00:00| 未分類

2006年12月21日

我々はこういう環境で生活しているのです 食の安全の恐怖感

 久しぶりのブログです。もう、書きたいことがたまっていて、ウズウズしています。

 12月21日は膏方のことを詳しくご紹介しようかと思ったのですが、この原稿をほかのところでぜひ掲載してほしいということになったので、ごめんなさい。

 違う話題を書きます。

 2006年を振り返って、今年はとくに上海で、中国で、食に関する問題が噴出し、このブログでもたくさんお話を書きました。日本からも執筆の依頼が多かったのも、この分野です。いま、日本ではノロウイルスが大きな脅威となっていますが、これも結局は口から感染するもの。つまり、毎日の「食べる」という行為は非常に大切なのです。

 私もその点、今年は食生活でいろいろと生活に工夫を加えました。
 そのひとつに、昼食時の外食をやめました。よっぽど仕事が立て込んでいない限り、外では弁当持参、原稿で書斎に篭っているときは自炊です。揚げ物も上海で食べなくなりました。これに釣られてか、私の彼女も野菜の油炒めを食べなくなり、代わって日本風の「煮詰める」や「茹でる」中心の食生活に変わりました。
 今のバブリーな中国では、なんでもかんでもコストダウン。食材も。だから、正直いって、レストランが提供する食べ物を信用できない。悲しいことですが。。。。

 よって、我々もこのサイトを通じて、いま上海で生活する日本人に本当に必要な情報を提供できるようにがんばっています。
 まあ、浮世に浮かれるための情報は、そういうサイトにお任せしましょう。

南浦大橋


 そんなことを書いていたら、最近、中国のマスコミで興味深い記事がありました。

 ●毎年中国で食中毒にかかる人の数は、正式に報告されている報告者数だけで2万〜4万人、実際はその10倍以上だそうです。

 ●上海でよっぱらい蟹(酔蟹)、醃蟹など半ば生の蟹を食べて肺吸虫に感染した人は1997年からで合計1000人以上。酒に漬けられた生もの類は決して手を出さないこと!

 ●2005年に中国衛生部が発表した中国の肝吸虫の感染者数は1249万人。

 肝吸虫は淡水の魚介類に寄生して、それらを半生で食べると感染することがあります。肝機能障害を起こし、致命傷になることがあります。過去に、中国では村単位で局部発生し、死亡者が続出したこともあります。現在の感染者数は1249万人と公表されています。まかり間違っても、淡水魚の刺身は食べないように!!

 ●2006年のデータで、中国市場の牛乳の50%は、抗生物質の使用が基準値を超えている。

 信頼できる大手メーカーの牛乳を買うことです。それしかありません。

 ●信用できない赤ちゃん用の粉ミルク。安徽省で、規定の栄養規準を満たしいなかったり、有害物質がはいっているなどして、12人の赤ちゃんが死亡(2004年)

 上海人の母親の間でも、輸入粉ミルクが重宝がられています。赤ちゃんが生まれたお祝いに、輸入粉ミルクをプレゼントしてあげることもあるぐらいです。

 ●中国には、100万以上の食品製造会社があるといわれているけど、そのうち70%は10人以下の小さな工場。すなわち、大規模生産と違って管理体制が行き届いておらず、食品の安全基準を満たすことが難しい。

 とにかく、あやしいものには手を出さない。自慢話よりも、健康を害するほうがよっぽど怖いですよ。



  ●中国の農民の50%以上が農薬の使用や家畜の薬の服用に対して、十分な技術指導を受けていない。さらに、68.9%の野菜で、監督部門の検査を受けていない。10%以上の農耕地や養殖地で環境汚染がすすんでいる。。。

 野菜類はきちんと検査システムを持っている大手のスーパーなどで買うしかないでしょう。その点、上海ではかなり厳しくはなってきているのですが。
 農民の一部で、害虫が出たら、「とにかく農薬をまく」、というような短絡的な栽培方法をしているところも、実際にはあるのです。

 そして、上海人の、結構上流階級の人たちがやっている食品自己防衛法をこっそりを教えてもらいましょう。
「安かろう、悪かろう」というのが、上海生活の原則です。
posted by 藤田 康介 at 00:00| 未分類

2006年12月20日

鉄ちゃんの幸せ

 今日、いつものように地下鉄2号線で病院へ。

 そうしたら、いつもと違う列車に遭遇。地下鉄2号線は、シーメンス製のVVVF型電車が投入されているのですが、今日乗ったのは、地下鉄3号線用の列車。同じくシーメンス製なのだけど、デザインがちょっと違います。3号線は紫のラインカラーなのですが、いちおう緑色のラインカラーに張り替えられていました。お、上海地下鉄も芸が細かいなと、関心。さすがに、車内は紫カラーに統一されたままだったけど。

 これは、12月末に開通する2号線の西延長線のためで、車両不足を補う目的で、4号線から借りてきたようです。4号線が全線開通するのは、遅れに遅れて2007年末ということです。
 
 今日は、その車両に乗れた。思わずラッキーと叫んでしまった。。。。

この写真、何気ない2号線の地下鉄ではありません 非常に貴重な写真です


  私の実家の関西でも、東海道本線を走っていた青色の201系が、大阪環状線に転出しているのだけど、相変わらずオレンジと青色の混色状態。早く統一したらいいのに、と思うのだけど、次に帰ったときには、全部オレンジ色に変わっているかな?とちょっと楽しみ。オレンジ色の201系といえば、東京の中央快速線だけど、こちらはE233系が投入されるとかで、オレンジ色の201系はもうすぐ見納め。今度、東京に出たら、乗ってこよう!

 そういえば、中国のサイトやうちの掲示板でも話題になっているけど、中国で走る日本の>新幹線の写真がリークしてきています。

 ああ、ついにそうなったかと複雑な心境。写真にあった列車の妻面を見ると、ちゃんと「HITACHI」の銘板がついていました。紛れもなく日本メーカー製でしょう。ちゃんと整備をして大切に使ってくださいね。

 中国では、次の鉄道ダイヤ改正で、時速200キロ運転が実現します。

 鉄ちゃんは、楽しいものです。国境はありません。
 要は、線路さえあれば、ワクワクできますから。
posted by 藤田 康介 at 00:00| 未分類