医療現場では手術も困難な状態となっているようで、私も医療関係者の端くれとして、いてもたってもいられなくなり、早速献血にいってきました。
いろいろなところで、献血は行われていますが、私が行ってきたのは虹橋路1191号にある上海市血液中心。いわば、市内の献血ルームの総元締めとなるような施設です。建物は非常にきれいで、近代的。我々がいっても、全然イヤな気持ちになりません。
今回は、中国で初めてということで、一般的な「全血献血」にしました。400MLぐらい自信があったのですが、看護婦さんの勧めを聞いて200MLにしておきました。
献血に来ている人は、ほんのぱらぱら。献血ルームに入ると、なんと私一人だけでした。確かにこれでは大変だ。
自分で進んで献血ルームに来たと言った瞬間に、かなりの職員の人に驚かれたし、また身分証明書を見せると、それがパスポートであって、しかも日本人であるというので、もっと驚かれました。中国人には、正直なところ献血にかなり抵抗を持っている人が少なくなく、大学で献血に参加すると、1週間ほど休みがもらえるほどなのです。
問診表(中国語)をチェックして、血圧測定し、針で指先を刺して血液検査を受けます。特に問題もなく、椅子によこになって、採血。
若いナースが私の採血を担当してくれました。採血はおばちゃんナースのほうがいいのですが。。。いや、私も医学生のころ、採血のために多くの患者さんにお世話になりました。だから、こういうときは喜んで実験台になりますよ。
献血量はたった200MLだから、あっという間に採血完了です。もちろん、何の違和感もなく終了しました。終了後は、しっかっりと針の出血口を押さえて完了。
建物の外に出てくるまでに要した時間は30分ほどでした。
上海市ではこうやって無償献血に参加した人たちには、いろいろな権利が保障されています。例えば、献血して5年以内だったら、もし自分が輸血しなければならない場合、輸血量の5倍までは無料で血液が輸血されます。また、5年以降でも輸血した量と同じ量の血液を使用する場合は、無料となります。血液の費用以外にも、血液使用互助金というお金がかかるのですが、そういったものも免除されるようなシステムになっているのです。
ただ、実際のところ血液の安全性は100%保障されてるわけでもないし、やはり輸血は極力避けたいところです。でも、どういうときに突然血液が必要になるか分かりません。私の血液がどっかで役立つと思えば、それも本望でしょう。
献血終了後、献血記録ノートとお菓子、牛乳、日傘をもらいました。
中国で記念すべき第1回目の献血は、無事終了しました。中国で献血に行くときは、パスポートを忘れずに。