あまり知られていませんが、南京西路にある静安寺にもお昼だけ素食ラーメンを食べることができます。素食ラーメンは肉類は一切使わないラーメンで、場所によっては化学調味料なども一切使いません。醤油なども少なめ。(静安寺のラーメンがそうなのかは知りませんが)
宗教上の理由で、素食をしている中国人は時々見かけますが、そういった人でも十分に食べることのできるようになっています。素食の人はかなり厳格で、ニンニクやたまねぎ、ネギ、ニラなどのニオイのある野菜も食べることができません。私の友達にも何人か素食の人がいますが、外食するときが大変。必ず別メニューになりますから。
さて、この静安寺の素食ラーメンですが、入り口は久光百貨の西側の通路を越えた向かい側にあり、ちょっと注意しなければ見落としてしまいます。
メニューはシイタケラーメンと什锦ラーメンのたった2種類だけで、値段は10元。
いずれも濃厚なあんかけラーメンのような形式になっています。竜華寺の素食ラーメンは、麩が多かったのですが、ここのラーメンはシイタケの量がすごかった。
味は甘めで、日本ではまずない味のラーメンかと思います。これぞ、上海の伝統的なラーメンと思えるような味でしょう。ぜひ、お試しあれ!
注:「精進ラーメン」という書き方は、本当は間違っていますのでここでコメントしておきましょう。
ラーメンとは中国語で拉面と書きますが、これは一般に兰州拉面となぜか日本の拉面も指します。文字通り生地を伸ばして作ったものです。この兰州拉面は、中国の西北エリアを代表するもので、独特のスパイスを効かせたスープが有名ですよね。新疆ウイグル族の麺もこの類です。ただ、ちょっと化学調味料を使いすぎて、食べた後に強烈に喉が渇くのですが。
上海人が日常食べるラーメンは、簡体字で「面」です。正しくは拉面ではありません。生地を切ってつくる麺ですから、当然伸ばして作る拉面とは違いますよね。スープはあっさりしょうゆ味が中心。単にスープがお湯だけの場合もあるぐらいです。
ということで、正しい日本語翻訳は「精進麺」ということになります。「精進」という言葉の使い方にも、私は抵抗があるので、やっぱり「素麺」とするのが一番いいのかもしれません。
中華そば=拉面(ラーメン)ではありませんので。