12月21日は膏方のことを詳しくご紹介しようかと思ったのですが、この原稿をほかのところでぜひ掲載してほしいということになったので、ごめんなさい。
違う話題を書きます。
2006年を振り返って、今年はとくに上海で、中国で、食に関する問題が噴出し、このブログでもたくさんお話を書きました。日本からも執筆の依頼が多かったのも、この分野です。いま、日本ではノロウイルスが大きな脅威となっていますが、これも結局は口から感染するもの。つまり、毎日の「食べる」という行為は非常に大切なのです。
私もその点、今年は食生活でいろいろと生活に工夫を加えました。
そのひとつに、昼食時の外食をやめました。よっぽど仕事が立て込んでいない限り、外では弁当持参、原稿で書斎に篭っているときは自炊です。揚げ物も上海で食べなくなりました。これに釣られてか、私の彼女も野菜の油炒めを食べなくなり、代わって日本風の「煮詰める」や「茹でる」中心の食生活に変わりました。
今のバブリーな中国では、なんでもかんでもコストダウン。食材も。だから、正直いって、レストランが提供する食べ物を信用できない。悲しいことですが。。。。
よって、我々もこのサイトを通じて、いま上海で生活する日本人に本当に必要な情報を提供できるようにがんばっています。
まあ、浮世に浮かれるための情報は、そういうサイトにお任せしましょう。
そんなことを書いていたら、最近、中国のマスコミで興味深い記事がありました。
●毎年中国で食中毒にかかる人の数は、正式に報告されている報告者数だけで2万〜4万人、実際はその10倍以上だそうです。
●上海でよっぱらい蟹(酔蟹)、醃蟹など半ば生の蟹を食べて肺吸虫に感染した人は1997年からで合計1000人以上。酒に漬けられた生もの類は決して手を出さないこと!
●2005年に中国衛生部が発表した中国の肝吸虫の感染者数は1249万人。
肝吸虫は淡水の魚介類に寄生して、それらを半生で食べると感染することがあります。肝機能障害を起こし、致命傷になることがあります。過去に、中国では村単位で局部発生し、死亡者が続出したこともあります。現在の感染者数は1249万人と公表されています。まかり間違っても、淡水魚の刺身は食べないように!!
●2006年のデータで、中国市場の牛乳の50%は、抗生物質の使用が基準値を超えている。
信頼できる大手メーカーの牛乳を買うことです。それしかありません。
●信用できない赤ちゃん用の粉ミルク。安徽省で、規定の栄養規準を満たしいなかったり、有害物質がはいっているなどして、12人の赤ちゃんが死亡(2004年)
上海人の母親の間でも、輸入粉ミルクが重宝がられています。赤ちゃんが生まれたお祝いに、輸入粉ミルクをプレゼントしてあげることもあるぐらいです。
●中国には、100万以上の食品製造会社があるといわれているけど、そのうち70%は10人以下の小さな工場。すなわち、大規模生産と違って管理体制が行き届いておらず、食品の安全基準を満たすことが難しい。
とにかく、あやしいものには手を出さない。自慢話よりも、健康を害するほうがよっぽど怖いですよ。
●中国の農民の50%以上が農薬の使用や家畜の薬の服用に対して、十分な技術指導を受けていない。さらに、68.9%の野菜で、監督部門の検査を受けていない。10%以上の農耕地や養殖地で環境汚染がすすんでいる。。。
野菜類はきちんと検査システムを持っている大手のスーパーなどで買うしかないでしょう。その点、上海ではかなり厳しくはなってきているのですが。
農民の一部で、害虫が出たら、「とにかく農薬をまく」、というような短絡的な栽培方法をしているところも、実際にはあるのです。
そして、上海人の、結構上流階級の人たちがやっている食品自己防衛法をこっそりを教えてもらいましょう。
「安かろう、悪かろう」というのが、上海生活の原則です。