よく言われるのが、冬至の日は、夜は鬼が出るので外出してはいけないという風習。とはいっても、昨今はクリスマスが近づき、さらに今日は金曜日。こんな風習を守っているような上海人はもう殆どいないのでしょうか?
親友の韓国人医師からは、写真のような「ぜんざい」をもらいました。韓国では、この時期によく食べるそうですが、なんと甘くない。上海でも「ぜんざい」はよく食べますが、甘くないぜんざいは初めて。小豆のほかに、白玉やお米などが入っていました。
日本も中国も韓国も冬至にはさまざまな思い入れがるようです。
中医学にとっても、冬至は非常に大切な1日です。冬至を境にして、陰気と陽気の流れが入れ替わります。すなわち、今まで盛んだった陰気がだんだんと減ってきて、これから陽気が力を増してきます。そのために、この時期から膏方を服用します。膏方については、12月21日のブログをご参考にしてください。今日も病院では膏方外来が大忙し。私も喉が枯れるほど、患者さんと向き合ってました。
とくに、喘息など慢性疾患のある患者さんは、この時期にしっかりと体を補ってあげなければいけません。そうすると、春からの体調がきっと改善するはずです。膏方を服用すると、半年間ぐらいは風邪などもひきにくなり、免疫力が高められるという報告もあります。
もちろん、中医学の原点は、生薬よりもむしろ日ごろの食養です。いくら、値段の高い生薬を服用しても、食べ物をしっかりとバランスよくしていなければ、お金をドブに捨てるようなものです。鶏肉や牛肉など体を温めるような肉類に温野菜をしっかりと摂取することが何よりも大切なのです。
私のここ10年来の上海体験では、冬至を過ぎたあたりから寒さが一段と厳しくなり、例年春節ごろ(旧正月)がそのピークになっています。だけど、上記にあるように、冬至を過ぎたあたりから、春を迎える準備が自然界で着々と行われているのです。
風邪を引かないよう、元気にこの大陸の寒い冬を乗り切りましょう!