その詳細については、いま記事を書いているので特集で近日に読んでいただくとして、ここでは正直に私の感想を書いてみます。
まずは、もう混乱するかと思われるぐらいの人でした。実際に、混乱が発生したらしく、警察の団体が警備についていました。中国ではよくあることですが、OPENといっても、完全にOPENしているわけではなく、まだまだ工事現場がいっぱい。だから、とっても歩きにくいのです。
規模からすれば、間違いなく徐家匯より大きいし、店の数も多いでしょう。私の知っている限り、上海でははじめての本格的な大規模地下商店街が形成されていて、まるで上海に進出している外食産業の博物館のようなラインナップでした。そして、恐ろしいことにどこも行列ができていて、びっくり。
出店された店に、そこまで珍しいか?と目を疑いたくなったのですが、もうとにかくすごい人でした。
ウオルマートの上海2店舗目も五角場に完成しています。ただ、地下鉄がまだ完成していないので、交通アクセスが不便。早くても2010年ごろになるわけだから、もう少し時間がかかります。
さらに、マイカーで買い物に来る人が多く、付近の道路も大渋滞。
上海では、一度人々が動き出すと、もう、ものすごい大群となるので、私は逆に何かパニックになったときどうなるのか非常に怖く思っています。
五角場あたりの私のイメージは、これまではっきりいうと「田舎」でした。わが浦東新区もうちの編酋長からすれば、とても「住めるところではない」そうですが、でも自分ではなにか「洗練された街」といった感じで気に入っています。
しかし、五角場と聞くだけで、未だになにかはるか遠い街のようなイメージを持っています。うちの上海人の彼女にこのことを話すと、やはり彼女もあまり行きたくないエリアだといっていました。上海といっても、市中心部は大して広くないのですが、なんか地元市民の間では、かなり地域意識があるのは確かです。結婚とかにも影響するとか、そういう内情もあるようです。
そうやって、行きかう雑踏を見ながら、この上海がますます巨大化していっているパワーを感じてしまいました。これだけの人たちが、生活を享受し、都市の消費を満喫するようになってきているのです。
本当に、このまま地球がもつのか強烈な不安感を感じています。
日本も、せっせと海外から食物を輸入する前に、農業をもっと振興させて、自給できるような体制をすべきではないかと思います。
いまでこそ、お金を払えば物は買えますが、遠からずお金を払っても物が買えなくなるのではないか?と真剣に思ってしまいました。これはなにも中国のせいではありません。中国人は、間違いなく金にものを言わせて物を買い進めていくでしょう。でも、自給ができなくなった日本の今の状況は、我々日本人がやってこなかった怠慢でもあるかと思うのです。もうそんな深刻な時代が、目の前に来ているように思うのです。
こんな、いまの上海のように浪費ができるような時代はそう長く続かないと。
日本の農業は過疎化と高齢化で苦しんでいるということは、私もそれなりによく分かります。今だったらまだ間に合うでしょう。日本をもっと自立できる国にしないと、本当に将来が危ないぞと思ってしまいました。
別に私は政治家でもなんでもないから、なにができるという立場ではないけど、この上海に蠢く群衆の姿を見て、正直いって、よくいわれるような「人民のパワーを感じる」というような悠長なことを言ってられない気分になってしまいました。
夕暮れの五角場の人ごみの歓声を背に、私は足早に我が家に戻りました。