2006年12月27日

日本の学校給食はよくできていたな、とつい思ってしまった

 栄養士さんが栄養のバランスを考えながら作られる献立。日本では、すごく当たり前のことですよね。私が小学生だった80年代も、それはそれでしっかりとしたメニューが作られていて、配膳なども自分たちでやりました。給食当番なんかもあったし、残さず給食を食べようと厳しく指導された記憶が残っています。小学校でのこういった「しつけ」は、非常に大切だと思います。

 一方で、上海ではというと、なんとまだ全上海で栄養に携わる人員が100名たらずで、有資格者となるともっと不足しているらしい。

 最近、上海市教育委員会がが学生の栄養状態をまとめた報告書を公表したけど、その中で小中学生の栄養のアンバランスが大きく取り上げられています。とくに、女子で低学年にその傾向が強く、揚げ物など高カロリーの食品を好み、野菜・果物を食べない傾向がはっきりと出ているようです。動物性たんぱく質の過剰摂取の一方で、穀物を食べず、毎日牛乳を飲んでいる子供もたった40%。さらに、週に数日朝食を食べない生徒・児童も8%いるそうです。

 私が小学生のときなど、給食に毎日牛乳がでていたのになあ、とか思いつつ、とくに上海の大人が栄養に関する知識を殆ど持っていないのには、非常に心配しています。
 臨床で、たくさんの上海人に接していますが、とにかく正しい知識を知らない。なのに、経済の発展で食材は増える一方。それでは、子供に教えることができません。

クリスマスのお菓子をつくる子供たち


 なにより、早く学校に栄養士をおいて、給食センターで作られるメニューに関しても、金銭的問題や美味しさよりも、栄養のバランスの取れた給食を作らなければなりません。上海市では、ここ3年以内に上海市全体の学校に栄養士を置けるように力を入れるようです。モデルエリアとして、浦東新区、楊浦区、長寧区が指定されました。

 そして、子供のうちから食べ物を大切にする習慣をぜひ学校でも教えてほしいと思います。数年前、私も上海の公立中学校で教鞭をとっていたことがありますが、とにかく給食を平気で捨ててしまう生徒たちの行為には胸が痛みました。

 しかし、上海の小中学校では、昼休みになるとみんな学校周辺の飲食店へ食事に行くというのもびっくりしたものです。給食があっても、それを強制的に食べる必要はなく、ほしい人だけがお金を払うシステムのようです。確かに合理的ですが。。。

 私が小中学校のころ、買い食いなども禁止だったのですが、そういう規則は上海にはないようです。
posted by 藤田 康介 at 00:00| 未分類