私の自宅の上階は韓国人、下階も韓国人と韓国人が多いのですが、隣は上海人。旦那さんには一回もあったことがないのですが、上海人の奥さんにはよく出会います。ただ、困ったことに隣の奥さんは挨拶ができない。
なぜそれを痛感したか?
実は私はお隣さんよりも1年以上先に入居しているのに、挨拶ひとつしない。さんざん内装工事で迷惑をかけたくせに。
私自身もそれが中国なんだろう、とあきらめていたのですが、私の彼女や彼女のお母さんにいろいろ聞いてみると実際はそうではないらしい。上海人のコミュニティーでも引越ししたときに粗品をもって挨拶に行くものだし、近所同士の付き合いというものはあるのが普通と知りました。お互い干渉しないことは気が楽なのでしょうが、マンションという集団生活をしているのだから、交流ぐらいはあったほうがよいに越したことはありません。
最近、こういった自己中心的な人が増えているのはこのブログにも何回も書きました。その影響か、上海人の家庭も、今まではあまり考えられなかった問題が発生しているみたいです。
最近、上海の「平安家庭」推進会がまとめた上海の家庭が抱える問題が公表されました。
まず、麻薬問題が深刻化している点。上海市には分かっているだけで2.6万人の麻薬常用者がいるようですが、経済的にも困窮し、家庭崩壊につながり、大きな社会問題となっています。
さらに、インターネットに没落する青少年が増え、家族間の伝統的な道徳的価値観が薄れてきているという指摘もあります。社会の発展に、家庭が追いついてきていない現実があるようです。
外的要素として、自宅に侵入する強盗事件が上海で増えています。とくにこの時期、防犯にはくれぐれも気をつけなければなりません。高層マンションに住んでいても、ベランダやパイプなどから這い上がってきて進入してきます。
と同時に、25歳以下の若年層の犯罪も増えており、検挙される件数も増加傾向。子供が犯罪を犯して、家族崩壊となるようなケースも見られ、社会的影響が心配されています。
結婚が多かった2006年ですが、離婚も総数が増えており、財産や子供の養育の問題、住宅をどうするかなどでのトラブルが増え、殺傷事件など刑事事件にも発展しているケースが見られるようです。
報道では、上海市公安局が市内8箇所に家庭内暴力事件を専門に扱う部門を設立し、さらに市内207箇所に女性に対して法的援助を行う施設も設置したとあります。政府が本腰をいれて対策に乗り出していることが分かります。
こう見ていると、今年はどこの国でも、家族の絆の大切さが改めてクローズアップされた年でもあるように思います。