2007年01月20日

田舎のローカル線寝台特急に揺られながら、上海を目指す

 N520列車は、黄山駅を先ほど夜10時33分、ほぼ定刻に出発しました。上海に着くのは、翌朝9時50分ごろで、これまた贅沢な汽車の旅です。(だって、車を使うと上海−杭州−黄山はいまや高速経由で5時間ほどでいけるのですから。鉄道がいかに鈍足かわかりますね。)

 いま、列車の中でブログを書いています。

 「ガタンゴトン、ガタンゴトン」

 と列車がリズムを刻んでします。幹線の京瀘線のように、ロングレールではないので、このリズム音が聞けるのです。しかし、よくゆれるなあ。

 黄山駅からしばらくは、単線なので行き違いで結構待たされます。待たされているときに、長~い貨物列車が通過。30両〜40両の貨物列車が通過すると、思わず窓に顔をくっつけて、両数を数えてしまいました。

 今日も予想通り、利用客は少なく、A寝台の4人部屋は、また独占状態です。
 A寝台で嬉しいのは、やはりベッドの幅が広いこと。あと、扉がついているので、部屋のカギを閉めることができる点です。

 そしてインターネット屋として嬉しいのは、コンセント電源があるという点です。(たまにはずれがあるのですが)コンセントのアダプターがなくても、パソコンが使えます。220V対応です。

石畳は凍結して、かなり歩きにくいです。アイゼンは必携!


 黄山の2日目。黄山ではもっとも設備が整っているといわれる北海ホテルを出発し、雪の中の行軍となりました。もちろん、靴にはアイゼンを装備。アイゼンがなければ、この時期の黄山は結構きついでしょう。

 ご来光を楽しみにしていたのですが、雲が厚くて今日はダメでした。

 北海から前海へぬけるルートを取り、そこから玉屏楼を経由して、憧れの天都峰へ。

 黄山には何回もきているけど、いまだに登れていないのが天都峰。もちろん、今回も閉山していました。次こそは登ってやるぞ、と霧に隠れた姿を尻目に、下山したのでした。

 安徽省といえば徽菜が有名。これを食べなければ、上海に帰ることはできません。

 そこで、今までに食べたことのない豆腐の発酵食品を食べて、思わず興奮してしまいました。うまい!

 詳しいことは、いま列車の中で特集記事として書いていますので、いましばらくお待ちください。

A寝台は机の下にコンセントがあります。パソコンもOK!


「ガタンゴトン、ガタンゴトン」

 この音は相変わらず続きます。

 外は真っ黒なので、きっと山間部を走っているのでしょう。
posted by 藤田 康介 at 00:00| 未分類

2007年01月19日

雪の黄山にいます 雪景色がすばらしい!

 いま、安徽省黄山にいます。

 実は、黄山で大雪が降ったという話を小耳に挟み、これは取材に行かなくてはならないと即決断。

 とりあえず上海駅に走っていって乗車券を購入し、うちのサイトでホテルを予約。18日夜のN518列車に飛び乗りました。この列車は、私の黄山ご用達列車で、夜10時に上海駅を出発して、次の日の9時ぐらいにつくもので、なにより車内で一晩休めてラクチン。

 いま黄山はオフシーズンで、当然列車もガラガラです。B寝台(硬卧)だったのですが、6人の開放式寝台を独占できました。帰りはA寝台(软卧)ですが、どの程度の混みようかは、わかりません。

 詳しいことは、いま特集記事で書いています。皆様にも気軽に黄山に行っていただけるように分かりやすく書きますので、そちらを見てください。
 
 この冬の黄山は非常にお勧めです。雪の風景が、黄山のシルエットに非常にマッチして、本当に

「ため息が出るような水墨画の実景」

でした。

始信峰からみた風景


 夏の黄山にも行っていますが、天気がよすぎて暑い!灼熱の黄山を体験するのなら、私はこのシーズンオフの冬の黄山をお勧めします。

 山には殆ど人が居ません。

 しんしんと降る粉雪と、静けさに慄くほどの空間。雪を「キュッキュッ」と踏みしめる音だけが響きます。

 樹氷が山々でみられ、新雪にはけもののの足跡がついていました。この寒い冬、動物たちは何を食べているのだろうと、思ってしまいました。

 森の中をひたすら歩き、次の瞬間、黄山の景色が眼下に広がるとき、その感動はいついっても堪能できます。

 上海から一晩で大自然を体験できる場所です。

 いま、江沢民が滞在したというホテルに泊まっています。

 明日は、前黄山を歩いて、上海に戻る予定です。

 心地よい疲れで、今晩はよく眠れそうです。

九竜滝にて




1月19日現在、黄山にはしっかり雪があります
posted by 藤田 康介 at 00:00| 未分類

2007年01月18日

ピンポン精神

 昨夜は、日系の内装業者では、早くから上海に進出している上海ASKの原田総経理が我が家にいらっしゃいました。そして日本留学帰りで、私の親友の一人である王弁護士もいっしょに。

 原田総経理の上海暦は、私よりもまだ長く、そのパイオニア精神にはいつも感服させられます。同郷のよしみもあり、いつもいろいろお世話になっています。

 上海ASKは、最近新しいオフィスにうつり、先日見学に行かせていただきました。すると、偶然にも上海テレビの日本語番組「中日之橋」の収録が上海ASKのオフィスであり、同席させていただきました。
 この番組のキャスター、呉四海さんも、実は私とも古くからの知り合いで、今日はじきじきに収録に来られていました。

 のびのびとした天井の高いオフィスは、それは気持ちよく、原田さんがおっしゃっていた「会社は社員にクリエイティブな仕事をするための場所を提供しなくてはならない」という精神をよくあらわしています。

 数倍に広がったオフィスですが、とうぜん家賃も数倍に膨れ上がり、本当にペイできるか内心ご心配のようでしたが、逆に新しいオフィスに移ったことで、仕事が増え、杞憂におわったそうです。環境を変えることにより社員のやる気を引き出し、目に見えない効果を生み出すのです。 

バトミントンができるオフィスとはうらやましい


 オフィスの一角には卓球コーナーがあります。原田さんも時には高校時代に鍛えた腕を社員の前でご披露なさるようです。こうやって、皆さんはお昼休みには自由に卓球をするそうですが、実はこれには深い意味があるようです。

 番組のインタビュー収録時に呉四海さんが「中国ビジネスの秘訣は?」と聞かれて、原田さんが笑顔で「ピンポンができること」と答えられていました。

 すなわち、社員とピンポンができるぐらいの関係を築かないと、中国ではビジネスは成功しないということなのです。中国に十数年いらっしゃる経験だけに、説得力があると思います。日本のやり方もあれば、中国のやり方もある。そのはざまでプロジェクトを成功させるには、やはりローカル社員たちの力がなければ無理なのです。

 そしてもう一つ印象に残ったことば。

「失敗を恐れるな、失敗しても真正面からぶつかれ。」

 クライアントとうまくいかなかったり、困難にぶつかったときほど、クライアントと本当の意味での信頼関係が見つけられるというわけです。だから、困難を畏れてはならない。「雨降って地固まる」の精神です。さらに、失敗には原因があるわけだから、その研究を怠らないこと。成長の過程には、かならず困難がつきものなのですから。

 そしてもうひとつ。

「きれい過ぎる水には魚は住めない。」

 う〜ん、これは難しい。だけど、中国ではよくありそうですよね。


 いろんな先輩諸氏のお言葉をいただきながら、私も成長していかなくてはなりません。




 今日、夜行列車に乗って上海を離れ、安徽省にいってきます。

 それでは!
posted by 藤田 康介 at 00:00| 未分類