2007年03月10日

花粉症が始まった

 この時期の日本滞在の欠点は、花粉症に悩まされることです。上海ではまず発症しない花粉症ですが、山に囲まれた奈良の戻ると間違いなく出てきます。
 大阪の街をみても、マスクをしている人が非常に多い。日本の事情のことをよく知らない外国人が見たら、滑稽な感じでしょうね。

 中国人のある学者が書いていた記事を思い出しました。この花粉症で苦しむ日本人を見て、日本人の我慢強さを実感したと。そもそも、杉など針葉樹を大量に、人為的に植えて、そしていま花粉症で人々が苦しんでいるわけですから、もし中国だったらさっさと伐採してしまうでしょうね。

 花粉症のために、どれだけの医療費と生産コストが無駄となっているか、日本の政府ももう少しマクロ的に現状を見てほしいものです。針葉樹を植えたおかげで、山の保水力が落ちてしまい、がけ崩れや洪水の原因となっているともいわれています。その結果、ダムを建設しなければならない。また、人の作った針葉樹林は、丁寧に手入れをしなければならないのだけど、農家の高齢化で、それどころではなく、森は荒れる一方。自治体も財政赤字でどうにもならない。

 

長野県の諏訪大社


 日本の山の本来の姿は、いまのように針葉樹がうっそうと生えているようなものではなかった。私も子供のころ、カブトムシを取りに広葉樹林によく入りましたが、広葉樹林にはなにか人間を抱擁させるような暖かさを感じます。だけど、針葉樹にはなにか殺伐とした霊気を子供心にも感じました。針葉樹林をぬけて広葉樹林に入ると、何かほっとしたような気分になったことを覚えています。

 鼻が詰まって、くしゃみの連続。生薬を服用すれば症状は治まるけど、それでは根本的な解決にはなりません。中医学の治療でも、原因を取り除かないとどうしようもないのです。
posted by 藤田 康介 at 00:00| 未分類