今日、朝の出勤途中で見かけた電動自転車です。よくもまあ、ここまで補修してあるわ、と思うぐらい、包帯のようにテープがぐるぐるまきされ、おまけにどこから拾ってきたのかわからない部品を貼り付けて、満身創痍状態で駐められていました。日本人的感覚だったら、「中国人はものを大切に使うんだあ」と思ってしまうところですが、中国にちょっと生活すると、実はそうではないということが多いのも確か。
私のカンでは、おそらくこの電動自転車は店か会社で使われているもので、私物ではないと思います。そのため、みんなが大切に使わず、あっという間にボロボロになってしまった、と思います。中国ではじつにそういうケースが多い。
上海の路線バスが2,3年でひどい状態になってしまうのも、そういった価値観と関係があるはずです。もちろん、単純にネジなどがしっかりとしめられていないため、ボロボロになりやすいという背景とも関係があるように思いますが。
中国の鉄道部に勤めている友人から聞いた話では、中国の鉄道の機関車は車両1台につき専属の運転手がいて、彼らがつきっきりで自分たちの機関車の運行を行っているとのこと。そうすることにより、自分たちの機関車であるという認識を高め、仕事をよりスマートにさせようという魂胆だそうです。
そんなことを考えながら、今日も地下鉄2号線に乗ると、券売機で買った乗車券は年期がはいったものでした。表面は擦り切れてしまって、文字すら読むことができません。
上海の地下鉄の乗車券は、プラスチック製のICカードを使っていて、回収されたあともすぐに再利用されます。磁気カードにくらべても、汎用性は高いでしょう。ただ、再利用のため、SARSのときはその衛生面について問題になりました。実は、回収された乗車券は、消毒用アルコールで拭かれた上で、再利用されています。その作業をマンパワーでしてしまう点が、中国らしいですね。
2007年03月19日
公共のものを大切につかうということ
posted by 藤田 康介 at 00:00| 未分類