今日は朝のラッシュ時間に、ラッシュが上海で最も激しいといわれる地下鉄1号線の莘庄から人民広場、さらに人民広場から地下鉄2号線に乗り換えて、陸家嘴までラッシュを体験してきました。
まずは、莘庄駅。朝7時半ごろですが、もうホームに入りきれないぐらいの乗客が待っていました。列車はどんどんとやってくるのですが、人の波もそれに負けません。いたちごっこのようにも見えるのですが、まるでベルトコンベアーに部品が運ばれるように、流れていきました。
こんなラッシュ時に、地下鉄に自転車を持ち込もうとしたツワモノを発見。さすが上海ですね。さらに、ドア開いた瞬間の椅子取りゲームはすさまじく、ドアが開いた瞬間に、バタバタと靴音がしたかと思うと、もう次の瞬間には座席が全部埋まってしまっていました。リズミカルで軽快というべきか。。。。
始発駅からも、もうしっかりと立つ乗客が出て、錦江楽園すぎたあたりからもう超満員。そういう状態が、人民広場あたりまで続きました。
上海中心部への一極集中が急速に進み、交通がもう超飽和状態になっていることがよくわかります。それこそ、快速列車でも走らせて乗客の分散をさせるべきなのでしょうが、当面は2両増結して8両編成で対応しています。
1号線から2号線へ向かう長い通路は、まるで袋に詰められたミツバチが一斉に飛び出すような光景。緊張が走る雰囲気が、朝のラッシュ時を象徴させます。
通路の脇には、無料配布された新聞を回収する物乞いのおじさんたちがしっかりと待機し、読まれた新聞が彼の前に無造作に積み上げられていきます。それら新聞を、まるで仕分けるかのように手際よく整理する様子をみると、上海の社会の縮図をいているようでなにか楽しくなってきます。
500グラムで5角で買い取っても、十分に利益がでる新聞回収なので、本当に彼らにとってもいい商売でしょうね。
2号線の人民広場駅は、ホームに人こそ少ないけど、今度は浦東へぬける列車が大混雑。この場合、降りる人があまり多くないので、私も仕方がなく2本ほど列車を見送りました。
ホームには、赤いハッピを着たボランティアが、ドアの前の整理をしています。いわゆる、「降りる人が先」を叫びながら、市民に指導しているのです。
この前、ある日本人が、なぜ「降りる人が先」を中国人ができないのか?ということを文句言ってましたが、私はできなくて当然だと思います。
私も、小学校低学年のころ、そのことが分からずに恥じをかいたことを覚えています。地下鉄が上海で走り出してまだ10数年たらず。地下鉄ラッシュの文化が形勢されたのもまだここ数年のことなのです。あと10年もすれば、よくなることでしょう。
マナーを守らない中国人のことをよく非難する人の声を聞きますが、よく見ていると日本よりも要点を突いているように思うことも多いです。
たとえば、お年寄りに座席を譲ること。この前、一人のお年寄りに向かい合わせに座っている2人が座席を譲ったのを見ました。子供を抱いたお母さんが乗ってきたら、かならず誰かがきっちりと席を譲ります。そう、上海では非常に当然な姿なのです。
なぜいまさらこんなネタを?
おととい、ある日本の大手新聞社の上海支局長さんと大討論になったからです。
彼は「中国が嫌い」、私は「中国が好き」。
どうってことない話題なのですが。
2007年03月29日
上海の朝の地下鉄ラッシュにもみくちゃにされて
posted by 藤田 康介 at 00:00| 未分類