その中で、特に強調されているのが、最近上海人の女性の中で、肺がんになる人が増えているという点です。
個人的には、最近の爆発的な自家用車の増加で、大気汚染が最も関係があるのではないかと思うのですが、確証がないので、ここでは触れません。(私が、徐家匯から浦東に引っ越してきたのも、そもそも大気汚染を避けるためだったのですが、最近では浦東でもマイカー渋滞するようになりました。)
上海の男性の喫煙率は65%、女性の喫煙率は4%となっていますが、女性の喫煙率が増える傾向にあります。
道理で、このごろ市内の喫茶店などで煙草をふかしている上海人女性、歩きたばこをする上海人女性をよく見かけるようになりました。また、男性の喫煙者が多いということは、当然女性も間接的に喫煙をしているわけですから、リスクが高まることは想像がつきます。
そこで、中国のデータでは、肺がん患者の男性の90%、女性の79%が喫煙と関係があるとしています。
そして、中国人ならではの理由がもう一つあります。それは、料理による煙です。中華料理に油が多く、炒め物をよくすることはもう常識ですが、料理のときに発生する煙が、女性の肺がんに大きく影響していると中国の医学界では考えています。
そこで、中国のマンションの台所をみて気がつくことが多いかと思います。
まず、換気扇がでかい。日本だったら業務用ぐらいのものを使っているところもあります。さらに、街に換気扇掃除の職人さんをよく見かけますよね。それだけニーズが高いのです。
そして、忘れてはならないのは、台所とダイニングの間にあるドア。オープンキッチンというのは、彼らにとっては考えられず、台所はきっちりとドアで閉め切って、煙が流れないようにするのが常識なのです。
調理する段階から見ても、やはり日本料理がいかに健康的か、よくわかりますよね。