2007年05月01日

席をゆずるということ、広州地下鉄にて

 広州地下鉄は、まだ新しいこともあり、とにかくピカピカ。今日乗った地下鉄4号線も、まだ試運転状態で、5月8日から新線開通に備えてまたしばらく運休するようです。

 午前中の空き時間を利用して、さっそく地下鉄乗りつぶしに出発しました。

 広州地下鉄4号線は、大学が集まる広州大学城や広州南部の番禺区、南沙区を結ぶ地下鉄で、広州中心部を抜けると、高架線を走ります。中国では珍しい第三軌道式の集電方式を採用しています。

 駅間が非常に長く、地下鉄というよりもむしろ都市近郊を結ぶ電車といってほうがふさわしいかもしれません。同じような列車は、天津の濱海エリアを結ぶ電車にもあります。

 列車は4両編成。利用客はかなり多く、始発駅からかなりの混雑となりました。列車の最後部に陣取ると、なんと運転席を除くことができるではないですか!さっそく、後ろから地下鉄のトンネルを観察させてもらいました。

 地上区間は、これが広州市内かと目を疑ってしまうほどの田園風景が広がります。池があると思えば、アヒルの大群が走り回っていたり、水牛が草を食べていたり。。。まったくのどかな風景です。そんな風景の中、突如近代的な地下鉄の高架線が貫くわけですから、面白いものです。

 車内は、もうエアコンがガンガンかかっていて、むしろ寒いぐらい。南国広州では、とにかくエアコンがきつい。香港でもそうだったけど、ちょっと気温差が極端ですね。これじゃあ、体を壊してしまう。

 車内を見渡すと、結構車内の配色が派手なことに気付きます。シートが銀色だったり、手すりが赤だったり。日本でもJR九州の車両はかなりはっきりとした鮮やかな色彩が使われているけど、中国でも南にいけばそういう傾向がてきめんだと思います。

 私にとっては、むしろ上海程度の色の使い方が自然に思えるのも、やはり自分の育った故郷の色遣いとも関係があるようにも思えます。

 

 

 広州の地下鉄にのっていて感心したのは、とにかく若者で席を譲る人が多い。赤ちゃんを連れたお母さんやお年寄りはほぼ100%に割合で、席を譲ってもらっていました。そのたびに「多謝!」と広東語が聞こえてきます。ちょうど、連休に入った1日目で、アルバイトに向かう大学生たちがたくさん車内に乗っていました。

 私自身、北京語と上海語は問題ないのですが、広東語はさっぱりわからない。上海では、最近普通語が当たり前になりつつありますが、広東省では広東語が健在。だから、地下鉄の放送も、普通語・広東語・英語と3カ国で行われます。上海では公共放送ではほとんど上海語が姿を消している中、広東語は上海語以上にその重要性を保っているようです。

 広東語には独特の低音の響きがあり、目を閉じて聞いているとすごく心地いい。以前、上海でも広東語をしゃべることが流行したことがあるけど、なんかわかるような気がします。



 

 今回の華南出張も今日で終わり。

 帰りは広州白雲空港から、上海虹橋空港へ東方航空の飛行機で帰りました。国際線でのサービス向上に力を入れている東方航空ですが、国内線も目覚ましい進歩です。特に、今回のった飛行機は機材も新しく、非常に快適でした。

  飛行機を降りる際、キャビンアテンダントに笑顔で「さよなら」と言われた時には、正直びっくりしました。これからもますますサービスのノウハウが蓄積されていくことでしょう。
posted by 藤田 康介 at 00:00| 未分類