ただ、客観的に南京という街をみたときに、やっぱり歴史的遺産をたくさんもっておきながらそれを十分に活かしきれず、日本人に限らず、外国人に魅力を高めるにはまだもっと努力が必要だと感じました。
南京の代表的な観光地といえば、やはり中山陵と世界文化遺産にもなっている明孝陵でしょう。今回は埼玉県の東西医学クリニックの斉藤先生と一緒に散策しました。
中山陵は、なんといっても孫文のお墓として、中国人のシンボル的な場所の一つです。折しも5月の連休のさなかでもあり、お墓の中に入ることは長蛇の列であきらめましたが、中国全国から参拝にやってきていました。お墓の上から眺める南京市は、天気のためかもやっていましたが、緑豊かで気持ちいものです。
城壁で囲まれた南京の街には、いたるところにその当時の面影が残っています。その中でも、600年あまりの歴史がある中華門は、城壁の雄大さを今に伝えています。市の中心部に位置するので、ぜひ寄ってみたいところです。
南京市をぐるりと囲む城壁は、すでに交通の関係上、いたるところで道路にくりぬかれていますが、大都市としてはまだ立派に残っているほうです。上海にもじつは人民路あたりに城壁があったのですが、いまではそのあとかたはほとんどありません。(わずかに公園として整備されていますが。。。)
南京の豫園的存在の場所として、夫子廟というエリアがあります。いろいろな店が所狭しと並んでいて、南京のお土産などを買うのにはよいかもしれません。
南京名物といえば、盐水鸭が思い浮かびますが、そのほか老鸦粉丝汤の店もいたるところで見かけます。
なにか面白い麺でもないかと期待しましたが、このあたりは麺よりも米粉で作った「粉」が多く、ちょっと残念。
夫子廟は縁日のように多くの観光客や地元市民でにぎわっていました。
そのほか、明故宮や総統府なども見ておいたらよいと思います。
われわれ日本人にとって気になるあの記念館は、現在大改装中です。今年夏以降には開館するようですので、中国にかかわる一員として、再び訪れようと思っています。
南京には最近開通した地下鉄1号線が走っています。市内を南北に結び、南京駅や高層ビルが増えてきている新街口などを経由し、南の開発区となるオリンピック体育センターまで行きます。現在、中山陵を方面を結ぶ2号線の建設が行われていて、これが完成したら東西を結ぶ路線ができることになります。
上海とほぼ同じ形式の列車で、夜は11時頃まで運転されていますので、散策には便利だと思います。もちろん、市内はタクシーも充実していて、初乗り料金は8元。今は、1元のガソリン代が加算されますので、支払い時はメーター料金に1元足す必要があります。