2007年05月10日

馬鹿にできない「喜糖」、忘れるとえらいことに

 中国では結婚をすると、普通「喜糖」と呼ばれるチョコレートを2つペアで配ります。

 なか睦まじくという「甜甜蜜蜜」をかけて、甘いものを配るわけですが、それ以外にも、昔中国が今よりずっと貧しかったころ、甘いものが珍しいものとして非常に重宝されていた時代の名残でもあるのです。

 ただ、私たちの場合、結婚式を上海で2回やったので、とりあえず2回目が終わった段階で、この「喜糖」を配ろうと考えていました。

 しかしです。

 1回目の結婚式に来てくれた友人などから、私たちが結婚したことが広く伝わり、研究所や職場でもえらい噂になってしまい、中国人から「喜糖」攻勢が始まったのです。

 その時になって、中国人のとっての「喜糖」の重要性を改めて認識しました。ただのチョコレートではなかったのです。

 また、もらうほうも決して遠慮せずに、かりに新郎新婦のことを知らなくても、喜ばしいことなので受け取りましょう。

これが私たちの喜糖です。日本人との結婚ということで、ちゃんと日本製に。


 この「喜糖」は、結婚式に参加してくれた人には全員に2つペアで配ります。

 そのあと、職場の同僚はもちろん、日頃付き合いのある新聞屋のおじさん夫婦や、自宅マンションのガードマン、お隣さんなどにも配りました。もちろん、病院でお世話になっている看護師さんにも。

 もし、街を歩いていて、見知らぬ人や物乞いに「喜糖」が求められたなら、これも絶対渡してあげなければなりません。
 そのため、妻は「喜糖」を袋に入れて持ち運ぶ時、外から見えない様に気を使っていました。(笑)

 こうやって「喜糖」を配ることで、自分が結婚したことを相手に分かってもらえますし、いろいろな祝福の言葉をいただきます。直接相手と会うことで、「おめでとう」と喜びを分かち会えるいい瞬間でもあります。

 その時、祝福の言葉で一番多かったのが、

 「早生贵子(ザオ シェン グィ ツ)」

 の4文字熟語。早く子供を産みなさい、というような意味の言葉です。
 
 皆さんも、新婚さんから「喜糖」をもらったらぜひ使ってみてください。

 これで、一通り結婚の儀式は終わることになります。
posted by 藤田 康介 at 00:00| 未分類