中国の新聞を見ていると、中国の記者が北朝鮮で見聞きした情報がいろいろと書かれていて、私もつい興味深く見てしまいます。中国の記者も、歯にきぬを着せぬ書きっぷりで、結構いろいろなことを知ることができます。
今日は東方早報が北朝鮮ピョンヤンの市民の生活の情報を紹介していました。
ピョンヤン市内は整然としていて、広告一つもなく、商店などは外国人が目につかないところに隠されているそうです。しかし、街を歩く人はゴミを捨てたり、痰を吐いたりせず、通りは非常に美しいとか。さららに、街にゴミ箱がないことも驚きのネタとなっていました。(この記者は、どこかの国と比較しているのですね。)
モノトーンで統一された人々の服装は、政府が服装の規定を厳しくしているからだそうで、奇異な服装を着ることができず、女性のミニスカートは禁止だけでなく、男性の半ズボンも禁止だそうです。さらに、髪の毛を染めることもできない。たとえば男性で髪の毛が3センチ以上伸びていてもだめ、これは、私の中学校時代よりも厳しい。
政府は「社会主義的生活方式」を奨励しているそうで、これら服装の規定はその一環だそうです。さらに、よくない服装の市民はテレビで非難されるそうで、住所氏名などを暴露されるとか。うひゃ。。。
街には自転車がほとんど走っておらず、かなりのぜいたく品ではないかとこの記者は書いています。路線バスの本数も少なく、バス停には長い行列ができているようです。
北朝鮮の政治家たちは、国民に体を鍛えるために歩いて通勤通学しなさい、と奨励していて、歩いて2時間以上かけて出勤する人も少なくないとしています。
2007年4月より、政府機関・軍隊・企業家が日本の中古車を乗ることが禁止になったそうです。その原因は、今年の正月に将軍様が錦繍山からの帰り道に故障した日本車を見つけて、日本産の自動車の回収命令が出されたとか。なるほど。。 ただ、国からご褒美として与えられた日本車に関しては、その制限外だそうです。
人口220万人の都市、ピョンヤンでは小型自動車が増えているそうです。しかし、市民は携帯電話は禁止で、インターネットも使えない。市民は、国の中しかつなげないネットのことをインターネットと呼んでいるそうです。しかし、技術的に問題があるわけではなく、うえの人はしっかりと利用しているとのこです。
この記者は、羊角島酒店に宿泊しています。この外国人用のホテルでは、NHKを見ることができるということです。そのほか、CCTVやBBCなども入るというのですから、ちょっと驚きですね。
それでも、チャンネルは首都以外では1つしかなく、ニュース以外は反アメリカの映画やドラマ、それに歌曲や舞台劇などが放映されているそうです。そのほか、首都ではもう1チャンネルがあり、こちらではこれまでに中国の『紅楼夢』や『水滸伝』が放映され、それはもう大騒ぎになったとあります。
中国で生活していると、日本にいるよりずっと北朝鮮の人たちと接点があります。研究所にも以前、将軍様のバッチをつけた留学生たちがいましたし、北朝鮮系のレストランも上海にはたくさんあります。
改めて、国とは何ぞやと考えさせれました。
2007年05月20日
中国から漏れ聞く北朝鮮のお話
posted by 藤田 康介 at 00:00| 未分類