2007年07月23日

広東省開平の天然温泉

 広東省開平の世界文化遺産見学のもう一つの目玉は、やはり天然温泉でしょう。
 位置的にも、開平市の南西側の奥にあり、すべての開平の楼閣を見た後に、天然温泉を堪能できます。

 中国の温泉といえば、少なくとも、江蘇省や浙江省ではいってがっかりするような温泉が多いのですが、(たとえば、浙江省の武義では、入浴客の多さに入浴した気分になれず、江西省廬山では、温泉施設がなく温泉療養所に宿泊、安徽省の黄山では、温泉を期待していったら温水プールだった。。。などなど)今回体験宿泊した「香江温泉度假村」はかなりお勧めの部類に入ると思います。 源泉の温度は78℃で、もともとは農民が冬になって体を温めるためにわき出していたお湯を使っていたのが始まりだそうです。

 今では大規模なリゾートが建設されていて、設備も比較的新しく、気持ちよく温泉が楽しめました。

 日本の様に、温泉の効能分析表こそありませんでしたが、入ったら肌がつるつるに感じる温泉です。味はちょっと塩辛く感じましたが、ほぼ無色無臭でしょう。

 私たちはコテージに宿泊しましたが、1泊400元代と値段もお手頃で、各コテージには水着こそ着用しなければなりませんが、露天風呂も完備されています。もちろん、各部屋にも大きめのバスタブの浴室もあります。温泉は24時間供給可能。

 びっくりしたのは、夜にお風呂に入ったら、水の蛇口からも温泉が出てきました。

 なによりも、客室が非常に広く、これほど広い客室は、街の中ではまず宿泊できないでしょう。上海エリアでは、成金のバブリーな人が多いためか、昨今の価格上昇が著しいのですが、広東省エリアでは、香港人の利用も多く、あまり無茶な値段設定がされていないのが非常にうれしい。

 

 温泉リゾートとネーミングされているだけあって、プールなどの設備もあるほか、ちょうどいい大きさの供用の露天風呂も数カ所あり、ゆっくりと景色を楽しみながら、お風呂に浸かれます。(要水着)

 広東省は、中国有数の温泉地帯です。香港人も数多く訪れており、上海など華東エリアと比べると、サービスもかなり充実しています。

 この赤水も広州から130キロ程度の距離。広東省エリアは高速道路も発達しており、高速バスを乗り継いでも1泊2日で十分楽しめます。広州からは開平市内の長距離バスセンターにでて、そこからタクシーで行くのが便利でしょう。香港からも開平行きのバスが出ています。

 世界遺産の楼閣を見て疲れたら、天然温泉につかってじっくりと体を休めましょう。
 満天の星空の下で、露天風呂を楽しめます。
 
 開平の人気が上昇してきたら、間違いなく観光スポットとなることでしょう。

【データ】
香江温泉度假村
広東省開平市赤水鎮
電話:0750-2572222
posted by 藤田 康介 at 00:00| 未分類

2007年07月22日

広東省開平、「碉楼」の魅力

今回の広東省巡りの最大の目的は、2007年に世界遺産に選ばれた広東省開平市にある碉楼の取材に行くことです。

 「碉楼」という言葉は、日本語にはありませんが、いわばトーチカのことです。開平市周辺には、欧米に出稼ぎにいって帰ってきた華僑たちが、欧米の建物をまねて造った塔のような建物がたくさん残されています。

 住人は海外で生活しているため、多くの碉楼は無人のまま残され、田舎の農村エリアあちこちにその姿を見せています。

 中には、カナダ村のように、村全体がカナダに移民してしまったところもあり、それでも廃墟として残されています。

 なにかアニメ「千と千尋の神隠し」のシーンに出てくるような、中国的でもなく、西洋的でもない、だけどなにかヨーロッパ調の不思議な建築物です。


では、なぜトーチカを作る必要があったのか?

 実は、こうした海外帰りの華僑がたくさんいることを知って、土匪と呼ばれる強盗団が村を襲撃することがたびたび発生していました。そのため、家族と財産を守るために、自衛する建物が必要だったのです。それが「碉楼」です。

 たまたま、香港から開平の故郷に戻っていた碉楼の持ち主にあう機会があり、トーチカーとしての様々な機能を教えてもらいました。
 壁には石を投げる窓があったり、拳銃を撃つ穴があったり、窓は鉄格子で作られ、外には鉄板で厚く固められています。

 19世紀後半から20世紀前半にかけて様々な碉楼が建築されました。

 村の中にシンボル的な碉楼があることは、「故郷に錦を立てる」的な成功の証でもあったようです。建材にはアメリカから輸入したバスタブや水洗トイレ、セメントも欧米からの輸入で、材料には贅を極めていたようです。

時代の移り変わりとともに、碉楼の役割もトーチカーから、住居へと変わっていきます。

 開平エリアにある碉楼でも、地区によって様式やデザインが微妙に異なり、民家マニアにとってはたまりません。

 特に、丘の上に立っている楼閣は非常に美しく、なにか神秘的で、ちょっと恐ろしいような妖気を感じます。

 詳しいことは特集でご紹介しますが、タクシーを2日貸し切って、自分のペースでいにしえの思いにふけるのもよいかと思います。静かに建つ碉楼が、なにか私たちに話しかけてくれているようです。

 ひとつひとつの建物に、表情があるからでしょうか?

 開平は、香港や欧米で活躍している華僑たちのふるさとでもあります。そんな彼らの苦労をしのばれます。

ただ、見学の際は、中国の農村全般にいえることですが、野犬が非常に多いので注意が必要です。中国はまだまだ狂犬病が頻発しておりますので。
posted by 藤田 康介 at 00:00| 未分類

2007年07月21日

結婚証明証が役立った!ホテル宿泊時は注意を

 広州のホリデーインに宿泊したとき、生まれて初めて結婚証明証の提示が求められました。

 中国では、外国人同士の男女なら既婚でも未婚でも同じ部屋で同室できますが、中国人と外国人、もしくは中国人同士では(55歳以上を除く)、結婚していなければ同室することはできません。恋愛関係でも当然無理です。

 といっても、4星や5星クラスのホテルなら、まず調べられることはないので、(今まで一度も引っかかったことはなかった)タカをくくっていました。

 しかし、私はいつも、念には念をいれて、妻と旅行するときはパスポートと一緒に結婚証明証を忍ばせています。

 それが、今回初めて役にたちました。

 チェックインするときに、まず結婚証明証がないと妻と同室できないといわれました。ホテル側からいわれたのは今回が初めて。
 結婚指輪を見せてもだめで、結局鞄の奥に入れてあった結婚証明証を出し、提出しました。
 口だけではなく、ちゃんとした証明証がいるようです。

 その上、パスポートのコピーと一緒に、結婚証明書もコピーされました。

 日中カップルで旅行される際は要注意です。

 上海でも最近、KTVやホテルの取り締まりを強化しているようですが、ここ広州でも、きっちりと手続きするようになっています。

 これはとてもいいことだと思いますが、男性諸氏はくれぐれもご注意を。

(もちろん、日本人女性と中国人男性でも同じです。)
posted by 藤田 康介 at 00:00| 未分類