参議院選挙が近づいてきて、テレビでも選挙関係のニュースを多く見かけるけど、どの政党も、どの政治家も、もちろん首相も含めて、今ひとつきらっと輝くものがないように思います。政治家の先生方の眼が死んでいるように見えるのです。
中医学で患者を診るとき、患者が診察室に入ってきた瞬間から診療が始まっていると師匠から教わりました。患者さんの一挙一動が、診察するにあたっての重要な情報になるのです。そこで、すこしでもおかしいことがあれは、治療をするに当たっての考察点となるのです。
これは、人間関係、すなわちコミュニュケーションをするにあたっても同じことでしょう。
人は有る程度直感で人間を判断すると言われるけど、テレビで見る政治家の姿は、今や悪徳商人とか、葉巻を吹かせたバブリーな財閥とか、なんかそんな風に映ってしまいます。そういうイメージを与える人たちが、日本の政治を引っ張っているんだなあ、と。
例えば、私が中高校生だったころ、さらにその前の高度経済成長時代の歴戦の政治家と比べると、大物と言われるような政治家がどんどん少なくなっているように思います。カリスマがちっとも感じられないです。残念ながら、今の私たちの首相に関してもそうです。結局あれだけ言っていた「美しい国。。。」は今は影も形もない。
さらに、気になるのが今回の選挙の最大のポイントとなるはずの政策論争。社会保険庁の問題にしても、政治とカネの問題にしても、これって政治家が仕事をきっちりとやってこなかった後始末にすぎない。日頃まじめに仕事をしておれば、ここまでも大きく発生しなかった問題であるわけで、それを選挙のテーマに挙げて、「後始末」を重要政策のように国民に思わせ、選挙で信任を得ようとするのは本末転倒だと思います。「後始末」の中には、政治に対する信念が見あたらないのです。
ちょうど、病気の患者さんを治療する際に、病因の治療が行えず、絶えず発生する対処治療のみ行い、肝心の病因に対しては治療法もビジョンもない。そういう感じではないでしょうか。そして最新治療に関する情報だけはあふれているが、だれも手をつけようとはしない。
10年後、20年後この日本はどうなるか。政治家が選挙で我々にビジョンを示すことができないだけでなく、国民がそのビジョンを把握できないほど恐ろしいことはない。噴出する身内の問題に、もう手がいっぱい、そんなやりきれない気分になりました。
政治家も結局は権益と金儲けのために働くのか。
2007年07月06日
日本の政治家、ぜんぜんぱっとしない
posted by 藤田 康介 at 00:00| 未分類