ナマで卵を食べられるなんて、上海では夢のような話でした。
ところが、先日、久光百貨にいくと、「蘭皇」ブランドの卵が売られていました。
日本の独資企業、上海大鶏蛋品有限公司が生産している卵で、パッケージに「生食できる」と書いてあるのをみて、正直驚きました。上海では考えられないことだからです。
それでは、とさっそく購入しました。値段もすごく高いというわけでもなく、10個で25元ほどだったので、迷わず購入。
だって、私が日ごろ食べているカルフールの卵も、8個で15元程度などで、本当に生で食べられる卵だったらかなりお得です。
生産日も新しく、見るからに新鮮だったし、何より「生食で20日、保質期限30日」とあったのでこれも安心した理由です。
でも、正直、中の卵を看てみないと半信半疑です。
家に戻って、熱々のご飯に、納豆(これはもう上海で普通に買える値段になりました)を出してきて、生卵を割ってみる。
美しい!
久しぶりに、こんなにきれいな生卵に出会えました。白身もちゃんと2段になっているし。
迷うことなくご飯と納豆をかき混ぜて、納豆ご飯にしてしまいました。これが、上海でも食べられるようになるとは、もう、エジソンが電球を発明したぐらい私にとってはセンセーショナルな出来事でした。
考えてみれば、10年前までは刺身を上海で食べるなんて恐ろしくて到底考えられなかった。でも、世の中の進歩とともに、生卵まで上海で食することができるとは、思いもしません。
上海人の妻は、いくら安全だといっても、卵を生で食べること自体が常識破りだそうで、一口も箸をつけませんでした。
私がかなりのゲテモノ食いであるかのような反応です。
最後に付け加えておきますが、もちろん私のお腹は大丈夫です。