私も妻も、職場に出るときはなるべく弁当を持って行っています。病院の食堂はまずいし、食堂に入った瞬間の独特の油のにおいで食欲が薄れてしまいます。
かくいう私も、学生時代は、「郷に入ったら郷に従え、これが中国での生活なんだ」と、誇りをもって?!洗面器入り飯を食べていましたが、臨床に入って、メタボリックの中国人患者にどんどん接するようになると、今の中国の食生活が根本的におかしくなってきていることに気がつき、最近では原材料をしっかりと自分で吟味しないと食事ができなくなってしまいました。
自炊生活を続けていると、外食の食材の悪さ、油と化学調味料のつかいっぷりに、最近は外食メニューを一口食べると分かるようになりました。とにかく、外で食べると帰ってきたときに2人とも喉が非常に渇くのです。まるで安物の寿司を食べた時のように。
その上、最近では外食産業の値上げが著しく、上海人の普通のOLやサラリーマンの懐を直撃するようにもなっています。そういった背景でも、私の周りで、弁当を持って行く人が増えていることは、すばらしいことだと思います。皆さんの職場ではどうですか?
弁当といえば、日本では中学校・高校と母の作った弁当を持って行っていました。冬場には弁当を温めてもらえましたが、夏場はそのまま食べるのが普通でした。これは、中国人にとっては考えられないことらしいです。かなり惨めらしい。
食事は必ず暖かい物を食べる。これは中華料理の鉄則です。そのため、いまだにコンビニでお寿司をかったときに、電子レンジで温める人を見かけますが、弁当にしても冷たいまま食べることは許されない行為なのです。 だから、一般に中国の職場は、どんな小さなところでも、電子レンジがあります。
しかし、中国にはいい弁当箱がない。そこで、事情も知らず、妻に日本でかったステンレス製の弁当箱をプレゼントしたことがあるのですが、非常に不便だと言われました。電子レンジに入れることができないと。。。
日本の弁当箱、きっとこれから上海でうけるかもしれません。すくなくとも、私が医学生だったころの学生食堂のように、洗面器にご飯とおかずを入れてなんてことは、もうなくなってきました。たった7〜8年ほどの間の変化です。