2007年08月17日

美容院で困る、シャンプーと水

 確かに、中国ではどういう分野でも敷居が低く感じてしまうことがあります。

 日本にいたころは、何かにつけてどうやったらいいのか検討がつかなかったことも、中国にくると意図も簡単にできてしまうことがある。例えば、美容院が使っている道具や、外食産業が使うような業務用器具も、質の善し悪しを問わなければ、一般の人でも簡単に買えてしまう。ちなみに、医療器具もそうで、注射器や手術用のメスなど日本ではうん万円とするような器具も、こっちでは数百元〜数十元単位で、しかも店頭で買えちゃうので、私の知っている日本のドクターも、ちょこちょこ上海に買い出しに来ています。

 でもそれは逆に、品質の悪い物が、容易に市井に流れ出てしまうリスクを背負っています。その典型的なのが、美容院などで使われているシャンプーやリンスでしょう。ご存じの通り、南京路から南に幾筋が下がったところに、広東路があって、そこに行けば美容用品の専門店がずらりと並んでいます。

 ここでは、カットに使うハサミやマネキン人形などもありましたが、様々なメーカーのシャンプー、リンス、整髪料なども「業務用」として売られています。業務用ということで、スーパーで手に入らないブランドも多いのですが、劣悪な物も非常に多い。最近、上海の美容院の業界は競争が非常に激しく、コスト削減の努力が大変で、そこであの手この手の方法が考えられているのです。

 新聞でも問題になっていましたが、シャンプーの瓶ほど当てにならないものはありません。我が家でも、いまだに資生堂のシャンプーの瓶を使っていますが、中身は入れ替えたのでとっくに違います。

 業界内では、1種類のシャンプーを、30数種類の違った容器に入れて、数十元〜数百元の別々の値段で売るようなことも卸しでは平気で行われているようです。とくに、中国では広東省などに零細シャンプー・リンス製造会社が多く、製品の研究も不十分で、容器ばかりにお金をかけている現状もあります。

 そういったことを考えると、アメリカでも問題になった問題歯磨き粉も起るべきして起ったと言わざるおえません。

 ただ、消費者が知らなかっただけで。

 歯磨きにしろ、シャンプーにしろ、旅行中も自分で持ち歩くのが一番なのです。

 ところで、美容院でサービスで出されるコップに入った水にしてもそうです。

 あたかもブランドのボトルにはいったガロンタンクから水を出してくれる様ですが、実際には中身を入れ替えたものがほとんどということが、広州で発覚しています。衛生検査もろくにしていない水を、平気で客に出していたのです。中には、水道水の水であったり。。。

  中国の場合、無料ほど相手を疑う必要があるのです。無料サービスで、これまでろくな目にあったことはありません。(もちろん、正真正銘の好意であることもありますが、そのあたりの見極めはその場の雰囲気でわかります)

 というわけで、美容院にいくと、自分でシャンプーを持ってきている女性を見かけたことがあります。

 最初は、「うへ〜」と思いましたが、髪質を痛めるシャンプーを使うよりも、自分でスーパーで買ってきたシャンプーの方が安心だというわけです。

 「商売をしている人は、信用ができない。」

 いつもなにか裏があるのではないのかと疑心暗鬼になっている上海の消費者です。

 興味がつきない所です。

posted by 藤田 康介 at 00:00| 未分類