2007年08月22日

ブタのしっぽ

 帰宅後、台所からいいにおいがしてくるから、今日は「紅焼肉」だ!と思ったら、実は「ブタのしっぽ」だった。

 日本ではまず食べられませんよね。

 うちの妻は時々料理してくれます。

 コラーゲンの固まりで、骨もコリコリして非常においしいです。

 なんといっても余計な油がほとんどありません。

 上海では昔あまり食べなかったそうです。輸出用にしていたらしい。最近では、上海市内のスーパーで普通に売っています。

 「紅焼風」にするのがおいしいですよ。
posted by 藤田 康介 at 00:00| 未分類

アメリカの不動産危機と中国

 アメリカの低所得者向けローン(サブプライムローン)関連の業績悪化が、世界的な株安を引き起こし、特にアメリカ経済が混沌としている中、近いうちに中国でも同じようなことが近々起るのではないかと心配しています。

 アメリカでは、2001年から2004年にかけて、それまで6%代あった金利が一気に1%代に下がりました。その結果、不動産価格は急騰し、信用度が低い人でもサブプライムローンを使って住宅を購入しました。

 不動産価格が上昇しているとき、アメリカでは好景気に沸きました。しかし2005年以降、不動産の過熱を懸念した中央銀行は、15回以上金利を上昇させ、不動産価格の上昇を抑えにかかりました。その結果、担保に出されている物件が値下がりし、サブプライムローンの業績悪化を導きました。


  中国でも、いま空前の不動産バブルになっています。詳しいことは中国ビジネス解説の8月号に記事がありますので、ご覧ください。

 中国の金利政策も、特に今年に入って4回も利上げするなど、中央銀行が過熱気味の経済を押さえようと必死です。1年ものの融資の場合、2006年には10.98%であった金利が、不動産購入熱が吹き出してきた2002年には5.31%にまで下がりました。

 この頃の新聞は、ローンを使って不動産を買うという、中国人にとっては新しい考え方を大きくPRしていたのを覚えています。借金をしてまでマンションを買うという発想が、そもそもあまりなかったのです。

 そして、金持ちや貧乏にかかわらず、銀行からお金を借りて夢のマイホームという発想が定着していきました。

  その後、中国では都市部を中心に空前の不動産バブルとなり、それにあわせて金利も上昇していきます。2004年には5.58%に上がりました。上海の場合、2005年には一時落ち着いていたのですが、それが株価急騰などを反映して、再び不動産が上昇に転じ、2007年に入って、もうすでに4回金利が上げられています。
 その4回目の金利上昇が、今日8月22日にありました。1年もので7.02%ですが、今後もさらに上昇するものとみられています。

 中国の場合問題となるのは、アメリカ以上に低い市民の信用度の問題です。中国の経済学者も、甘い信用審査制度、偽の証明書がはびこっている危険性を指摘し出しています。今のように不動産価格が上がり調子であったら問題ないのですが、いったんそれに限界が見えたら、事態はかなり深刻になることを警鐘しています。

 信用がないのなら、ウソの信用を作ってしまえという発想は、中国では今だによくあることです。一部の中国人が日本へ留学するために偽の収入証明書を作るのとまさに同じ感覚です。


  アメリカでは今後、サブプライムローンの焦げ付きを、証券化などの方法で解決していくでしょうが、資本主義としての歴史が浅い現代中国では、まだまだ制度が未熟です。

 最近、中国の新聞の論調を見ても、金融政策に関してはかなり厳しい現実路線の論調が出始めています。このままでは、なにかおかしくなるという危機感が心理的にも出始めているのかもしれません。浦東の我が家周辺マンションでも、いまや1平米2万元以上という価格がついていますが、どう考えても異常です。

 そのためか、業界内では2010年まで持たないのでは?というウワサさえも出始めています。
 

 宴はいつかは終わるのです。。。
 でも終わるからこそ、次の宴がもっと面白くなるのですよね。
posted by 藤田 康介 at 00:00| 未分類