南京西路といえば、ブランド店がならぶ、上海でも有名な繁華街。そんなところに、街の食堂を期待したらダメです、と書きたいところですが、ちょっとした穴場を発見。
それは、南京西路1157号にある同昌珈琲館。
私はこれまでに何度もこの前を通っていました。
だけど気がつかなかった。
それもそのはずで、この珈琲館は地下にある。しかも天井の低い長い通路を歩かなくてはならず、初めての人なら結構勇気がいります。そういう私も、入るのを躊躇してしまいました。
名前に珈琲館とあっても、美味しいコーヒーが飲めるというわけではなく、いわゆる中国式軽食が食べられるところです。
入り口にメニューが掲げられていて、南京西路だというのに10元以下で定食が食べられるというのはかなり魅力。
本当に地下深くにあります。
建物自体が古いので、その昔、防空壕に使われたのか、それとも西洋人がワインの保管につかったのか。丸い天井がチューブのように伸びていて、面白い。
しかも、椅子は鉄道のようにボックスシート。
かなり薄暗く、変な趣味の喫茶店に入ってしまったかのような錯覚に陥ります。
もちろん、ここが中華料理の普通の食堂であるとは見当がつきません。
でも、入り口の廊下の先にはおじさんが座っていて、注文を受け付ける様子は、まさに中国の食堂。
席に着くと、あのベースメントのジメジメした妖気がただよってきます。
いや、ヨーロッパ中世の監獄の様か?
でも、外は30℃を超える陽気だというのに、中は非常に涼しい。
道理でエアコンが無いわけです。
しかし、よくもまあこんなところで飲食店を開こうと思いついたことです。
もし、日本人の外食産業コンサルタントがみたら、しゃれた居酒屋や洋風レストランに改装しそうですね。
しかも場所は南京西路の一等地だし。
私が注文したのは、8元の家常豆腐飯。素鶏とスープもついてきました。
料理の味もまあまあだったし。。。
でも、外からみたら非常に入りづらい店ですよね。
【データ】同昌珈琲館(同昌咖啡馆)
南京西路 1157号