2007年09月20日

肥満と高血圧が急増している上海人

 最近の患者さんをみていても、血圧が200ぐらいあっても自分自身全く気がついていなく、さらに健康診断すら受けたことがないという上海人によく出会います。

 日本で盛んに言われているメタボリックシンドロームですが、中国に関して言えば、その予備軍がここ20年間で急速に増えています。

 よく中国人はお茶を飲むから太らないとか平気で言っている人がいますが、実際問題その程度の努力では効果は期待できず、急速に発展する外食産業と、食の欧米化、ドロドロの油が拍車をかけて、とんでもない数字になりつつあります。

 有名な話ですが、ここ20年間で上海人の脂肪摂取量は2倍になっており、一方でビタミンCの摂取量が30%も減少していることが分かっています。明らかに野菜類の摂取不足です。

 また最近の調査でも、18歳以上の肥満と体重過剰の人の割合は3.8%と29.2%となっており、全国平均の2.9%と18.9%を大幅に超えています。ここからも上海人の体重が年々重くなってきていることが分かります。

 

 一方、15歳以上で高血圧の人も30.37%で全国平均の17.6%の倍近くの数。私自身も、どう考えても中華料理での塩分の摂取しすぎが気に掛かっています。中華料理の食べ方そのものを改善しなくてはなりません。

 この現象は大人だけではありません。上海市の場合、7歳〜17歳の間でも体重過剰が16%、肥満が12.5%となっており、中国の平均である体重過剰8.5%、肥満4.4%を大きく超えています。

 この肥満の問題は、妊婦さんからも分かります。出産に対して、多くの親は盲目的に栄養を摂取していて、どう見ても栄養過剰の状態となっており、明らかに体重過剰である妊婦さんが上海で非常に多い。その結果、4キロを超えるような新生児が上海で増えているのです。

 というわけで、私も含めて、中国で生活なさっている日本人の皆さん、多くの中国人と同じように食べていると、メタボリックシンドロームになる可能性が非常に高いということを意識しながら、日々注意して生活する必要がありそうです。

 中国では、農薬などの問題も怖いですが、それよりも食の栄養バランスの問題の方が、もっと命を縮めそうです。野菜中心のバランスのよい生活を心がけたいものです。
posted by 藤田 康介 at 00:00| 未分類

2007年09月19日

大人のおもちゃ・・・、いや仕事道具だ!

 最近のブログの写真をみてお気づきの方もおられるかもしれません。

 実は、先日日本に戻ったときに、デジカメを買い換えました。
 今まで使っていたのはFUJIのS9000。2年ほど前のこの時期に購入したのですが、最近執筆などで写真を使うことが多くなり、明らかに力不足。そこで、思い切って一眼レフに再度戻ることにしました。

 再度、というのも、一眼レフを使うのは2回目。98年に上海エクスプローラーが始まった当初は、初心者向けの一眼レフF60でサイト用の写真をとり、さらにキャノンのスキャナで読み取らしいた時代もありました。イヤ〜懐かしい。

 ここで味をしめたのが、あの「バシャ、バシャ」というシャッターの音。重量はめちゃくちゃ重いのですが、現像したときの鮮明さに感動し、どこへ行くときも持ち歩いていました。

私のカメラと原稿書きの原点、ニコンのF60 D80で撮影


 その後、しばらくコンパクトデジカメの時代が続きます。仕事柄、デジカメは鞄に必ず入っていて、私にとってはパソコン・取材ノート・カメラと三種の神器の一つです。

 一時は、カシオのEXILIMを使ってみたり、FUJIの何とかというデジカメを使ったり。。。確かに小さいのはいいのですが、やはり写真を撮るという楽しみが感じられない。
 そしてその後であったのが、予算的にお手頃だったのがFUJIのS9000。大きさも手頃で、光学ズームも申し分なかった。だけど、シャッターの音が今ひとつでした。やっぱり、デジタル音では迫力がないですね。

 そして、かれこれ10年。取材や執筆の経験が増えてくると、コンパクトカメラで自分の文章の写真を撮ることが、被写体に対して申し訳なく感じるようになってきました。いや、勝手な自分の思いこみかもしれませんが、もっとその瞬間を美しくとって表現したいという思いが強くなってきました。

 結局、一眼レフのデジタルカメラに戻ってきました。
 ここまで来るのに10年以上かかりましたが。。。

S9000で撮影したD80


 今回、アマゾンで買ってきたカメラはニコンのD80。D200を買うお金もないし、原稿の取材にはこれぐらいがいいかなと思って購入。

 キャノンにするか迷いましたが、1代目の一眼レフがニコンだったため、なぜかまたニコンに帰ってきました。

 私はニコンの重量感と質感が好きです。写真を撮るときに、カメラがある程度重いと、安定してねらえます。

 レンズは手ぶれを強力に抑制してくれるVR機能つきのAF-S NIKKOR 18ー200mm DXです。

 このレンズ、汎用性が高く、D80に組み合わせる人が非常に多いそうですが、実際に使ってみて、私のような中級クラスの写真マニアでも十分に使えています。

 そして、再びあの「カシャ、カシャ」の機械音が復活しました。
 もう、快感です!

S9000で撮影したD80


 それと、このカメラ、ファインダーから見える画像が非常に見やすい。さらに、スイッチを入れてすぐに使える迅速性も一眼レフデジカメの醍醐味ですね。

 これで、一気に撮影の幅が広がりました。瞬間をとらえることが非常に便利です。
 
 確かに、私の取材鞄は重くなりましたが、それだけのものを運ぶ価値は十分にあり、写真に対するコンプレックスと不安がかなり解消されました。その分、財布が軽くなったので、とりあえずは良しとしましょう。

 なんといっても、毎日使う仕事道具ですからね。

 マニュアルを見ながら、しばらく格闘します。

 ちなみに上海でも同じ組み合わせで買うことができます。しかし上海の量販店で買っても、日本よりかなりの割高です。レンズだけでも1000元近い差がありました。

 

D80で撮影した外灘の夜景
posted by 藤田 康介 at 00:00| 未分類

2007年09月18日

小澤征爾さん、ありがとう!

 ウイーン国立歌劇院による、小澤征爾指揮の「フィガロの結婚」見てきました。

 近所に住んでいるというのに、会場となった「東方芸術センター」は初めての体験となりました。非常に立派なホールで、まさにクラシック向け、というのが非常に感じられました。陶器ではめられた壁が面白く、写真を何枚も撮ってしまいました。

 50元のパンフレットと15元のエビアンを飲みながら、ロビーでくつろいでいると、知り合いに会うわ、会うわ。日本人駐在員のご家族連れ、ご夫婦、小姐や通訳と一緒に、などなど日本人もかなりのいりです。

 有名人も多く、上から見ていると化粧品でお馴染みの靳羽西さんもVIPのベストのポジションで見ておられました。そして、その中にうちのサイトでお馴染みの水野さんがいらっしゃったとは気がつきませんでした。

 場所は、ちょうど小澤征爾さんの顔が正面にみえるポジションで、指揮者の躍動感と表情が伝わってくる場所で、800元にしてはまずまずでした。

 小澤征爾さん、一度も指揮台のスコアには手を触れず、見事暗譜なさっていました。さすがですね!

東方芸術センター


 ただ、この会場、椅子が硬いのと、前との間隔が狭いのでかなり圧迫感があったのがちょっと残念。

 音響に関しては、上海大劇院と比較できないぐらい、よくなっています。大劇院の時は、毎回クラッシックなのにマイクを通していることが多く、がっかりしましたが、今回は本当の生です。

 ただ、まあ、中国でみるオペラですから、毎回のごとくいろいろな問題が。

 まず、携帯電話。演奏中にどこかで3回鳴っていました。これはひどい話です。

 あと、おしゃべりが多い。私の隣の上海人カップルも、ことあるごとにべらべら。前に座っていた日本人のカップルは、かなり不快感を示しておられましたが、それもお構いなし。

 そして、演奏中にも関わらず、フラッシュで撮影する人の多いこと。根本的に、中国人の多くは「バレなければOK」という発想があるのからだと思うのですが、舞台を狙った撮影が非常に多く、係員が注意しても、とても間に合いません。

 中国で安心して音楽が聴けないのは、毎回必ず上記のことが発生して、私も演奏が中断してしまわないか、あべこべにドキドキしてしまうからです。
 ああ、あと10年ぐらいしたらよくなるかなあ〜。

  そして、演奏が終わっていないのに、途中退場する人が多いこと。演奏者に失礼という発想はないのでしょうか?

 これにはいくつか理由があると思います。
 私の隣の人たちもそうですが、話を聞くと会社や得意先からチケットをもらったという人がかなり多い。
 すなわち、クラッシックが好きだというのではなく、ただ単に「タダ」だから聴きに行こうという人が少なくないのです。

 そういう人に限って、いい席に座っていることが多く、醜態を見せてしまうのです。

 それと、終演時間には地下鉄が安心して乗れるようにしてあげないと。いい演奏を聴いた後、余韻に浸りたくても、タクシーのとりあいや終電を気にしだすと、とてもゆっくりしていられません。


 

 

 でも総じていいコンサートでした。またチャンスがあれば、いろいろ聴きに行きたいと思っています。

 余談ですが、9月29日に、谷村新司さんと服部克久さんがこの東方芸術センターでコンサートを行うようです。
posted by 藤田 康介 at 00:00| 未分類