第8回温泉学会で、会場となっている須坂市の古城荘にいます。ここでは、温泉旅館では珍しくインターネットが使えます。というわけで、急遽ブログを更新させていただきます。
長野からは長野電鉄に乗って、須坂へ。昨夜は、須坂市の隣にある高山村の蕨温泉にやってきました。この長野電鉄では、東急や京王の昔の車両が使われていてて、ローカルムードがたっぷりあふれるのどかな路線です。ただ、地下ホームなのにエスカレータやエレベーターが見つからず、上海からのスーツケースをもってうろうろしている私にとってはかなり苦痛でした。
宿泊したのは日本秘湯を守る会会員旅館でもある旅館「わらび野」です。長野電鉄の須坂駅からタクシーで30分ほど。小高い山の中にあります。今回もやっぱり秘湯を守る会の温泉になってしまいました。今ではすっかり日本の温泉の安心のブランドになりつつあります。
長野の山間はすでに秋の趣。
森の香りと、肌に心地いい冷たい風が秋を感じさせます。なんというか、空気を噛みしめているような感触です。
空気が澄んでいることを全身で感じることができるのは本当い幸せなことです。
付近には七味温泉や山田牧場、山田温泉などもあります。小林一茶や戦国大名福島正則ゆかりの場所で、名所旧跡が数々あるエリアです。とくに須坂市は養蚕産業がかつて盛んで、非常にすばらしい商家が今でも保存されていて、これは必見だと思います。
旅館わらび野さんのお風呂は大きく2カ所。そのうち、1カ所はこじんまりとした露天風呂も備えていて、大きさもちょうどよかったです。
これ以外にも、旅館のすぐ隣に公共浴場があり、これはかなりおすすめ。露天風呂が、ちょうど長野市街を見渡せる斜面にあって、見晴らしがなかなかすばらしい。地元の人もたくさん訪れています。そういった地元い愛されている温泉は貴重なものです。
泉質はカルシウム・ナトリウム塩化物硫酸塩泉。源泉の温度は37℃程度なので、湯船にくるお湯は再加熱されているということです。お湯は無色透明。においもほとんどありません。効能としては、神経痛・五十肩・打ち身・慢性消化器病・冷え性・火傷・動脈硬化などにきくとされています。弱アルカリ性だからか、非常に肌に馴染むように感じられました。
ここのお料理も、量が適当で好感が持てました。特に、出された牛肉がおいしく、いつも上海の牛肉に四苦八苦している私にとっては、まさに感動ものです。
上海にいると、時には、こういった旅館の料理が非常に恋しくなることもあるものです。日本料理はバラエティーが豊富で、楽しいものです。
信州といえば、やはりそばを食べたい!
そういえば、須坂市いいくと、様々なそば屋さんがあります。地元の人の間でも有名な店として、十割手打ちそばの「あがれ家」(須坂市中町227)さんがあります。お昼に食べてきました。
通常のたれを使ったそば以外にも、水を使って食べる水そばがかなりおもしろい。そばそのものの味を楽しむというアイデアです。
店内外には、付近の古い倉や民家から譲ってもらったという鬼瓦が使われています。これもかなり必見。地元の古きよきものを大切に残そうとするオーナーさんの情熱が伝わってきました。
特に、倉の多い須坂市では倉の整備修復を急がなければなりませんが、なかなかコストもかかり大変なようです。これは、中国の古い民家が抱える問題と同じです。背景には、住民の高齢化も深く関わっているとのこと。
白壁の美しい倉が、いつまでも須坂に残ってほしいと願うばかりです。(中国の昔の民家も実は白壁の美しいものでした。)
今日からまた長野県の別の温泉地に移動します。インターネットは絶対できないと思うので、それまで、再見!
2007年09月02日
信州高山温泉郷蕨(わらび)温泉
posted by 藤田 康介 at 00:00| 未分類