中国人はとにかく犬が好きです。農村にいけば、それはもう、犬のパラダイスで、見知らぬ人が農村に入っていくのには、ちょっと勇気が要ります。防犯という意味では、犬の役割は非常に大きいでしょうが、やはり狂犬病のリスクはかなりあります。
データを見てみると、1996年に中国で狂犬病と報告された症例が159例、それが昨年度2006年には1740例に増加、死亡症例も1412例となっていて、いかに死亡率が高いかがわかります。
中国の場合、狂犬病の発生源の98%は犬ですが、猫も2%〜3%あります。そこから分かるように、飼い主のしっかりとした見識が求められています。
狂犬病の予防に必要なのが、犬の予防接種。ところが、上海でも未登録・未接種率が8割を占めているなど、まだまだ接種率が低いのが現実です。
中国のある省での調査では、犬の狂犬病免疫率は2%に過ぎず、農村にいけばゼロだそうです。というわけで、中国で犬にかまれたら、真っ先に狂犬病の問題に対処しなければなりません。
特に、農村では要注意です。最近、若者が出稼ぎに出ていることが多く、高齢化社会を迎えて、犬に対して十分な世話が行われていないことがよくあるからです。
また、15歳以下の子供に関しては、中国でも狂犬病の予防接種をするように強く進められています。顔面など危険部位を犬にかまれることが多いからです。
万が一、犬にかまれたときは、傷口のしっかりとした洗浄と、血清の注射、狂犬病ワクチンの接種など必要な処置を迅速に取ることが非常に重要です。
一般的に、犬に対する狂犬病注射の摂取率が70%を超えたら、ある程度狂犬病対策ができていると言えますが、今の中国の状態からみればまだまだです。
犬で思い出しましたが。。。
うちの妻の実家でも、小さいときに犬を飼っていました。農家だったので、犬は必需品だそうで、妻もかわいがっていたようです。ところが、ある日その犬がいなくなりました。心配して、大人に聞くと、「食べてしまった」と答えられてすごくショックだったとか。。
そりゃそうですよね。
犬は重要な栄養源でもあったようです。
2007年09月13日
やっかいな中国の狂犬病問題
posted by 藤田 康介 at 00:00| 未分類