2007年09月18日

小澤征爾さん、ありがとう!

 ウイーン国立歌劇院による、小澤征爾指揮の「フィガロの結婚」見てきました。

 近所に住んでいるというのに、会場となった「東方芸術センター」は初めての体験となりました。非常に立派なホールで、まさにクラシック向け、というのが非常に感じられました。陶器ではめられた壁が面白く、写真を何枚も撮ってしまいました。

 50元のパンフレットと15元のエビアンを飲みながら、ロビーでくつろいでいると、知り合いに会うわ、会うわ。日本人駐在員のご家族連れ、ご夫婦、小姐や通訳と一緒に、などなど日本人もかなりのいりです。

 有名人も多く、上から見ていると化粧品でお馴染みの靳羽西さんもVIPのベストのポジションで見ておられました。そして、その中にうちのサイトでお馴染みの水野さんがいらっしゃったとは気がつきませんでした。

 場所は、ちょうど小澤征爾さんの顔が正面にみえるポジションで、指揮者の躍動感と表情が伝わってくる場所で、800元にしてはまずまずでした。

 小澤征爾さん、一度も指揮台のスコアには手を触れず、見事暗譜なさっていました。さすがですね!

東方芸術センター


 ただ、この会場、椅子が硬いのと、前との間隔が狭いのでかなり圧迫感があったのがちょっと残念。

 音響に関しては、上海大劇院と比較できないぐらい、よくなっています。大劇院の時は、毎回クラッシックなのにマイクを通していることが多く、がっかりしましたが、今回は本当の生です。

 ただ、まあ、中国でみるオペラですから、毎回のごとくいろいろな問題が。

 まず、携帯電話。演奏中にどこかで3回鳴っていました。これはひどい話です。

 あと、おしゃべりが多い。私の隣の上海人カップルも、ことあるごとにべらべら。前に座っていた日本人のカップルは、かなり不快感を示しておられましたが、それもお構いなし。

 そして、演奏中にも関わらず、フラッシュで撮影する人の多いこと。根本的に、中国人の多くは「バレなければOK」という発想があるのからだと思うのですが、舞台を狙った撮影が非常に多く、係員が注意しても、とても間に合いません。

 中国で安心して音楽が聴けないのは、毎回必ず上記のことが発生して、私も演奏が中断してしまわないか、あべこべにドキドキしてしまうからです。
 ああ、あと10年ぐらいしたらよくなるかなあ〜。

  そして、演奏が終わっていないのに、途中退場する人が多いこと。演奏者に失礼という発想はないのでしょうか?

 これにはいくつか理由があると思います。
 私の隣の人たちもそうですが、話を聞くと会社や得意先からチケットをもらったという人がかなり多い。
 すなわち、クラッシックが好きだというのではなく、ただ単に「タダ」だから聴きに行こうという人が少なくないのです。

 そういう人に限って、いい席に座っていることが多く、醜態を見せてしまうのです。

 それと、終演時間には地下鉄が安心して乗れるようにしてあげないと。いい演奏を聴いた後、余韻に浸りたくても、タクシーのとりあいや終電を気にしだすと、とてもゆっくりしていられません。


 

 

 でも総じていいコンサートでした。またチャンスがあれば、いろいろ聴きに行きたいと思っています。

 余談ですが、9月29日に、谷村新司さんと服部克久さんがこの東方芸術センターでコンサートを行うようです。
posted by 藤田 康介 at 00:00| 未分類