2007年10月03日

横並び意識

 よく日本人の間で耳にする言葉。

 「他の人もみんな●●だから、あなたも●●だ。」

 理由説明をされるときに、このフレーズを使う人をよく見かけますが、これはあまりにも説得力がない。この言葉を聞くと、

「はは〜、結局理由説明ができないんだ。」

 なんて思ってしまいます。これは仕事を依頼する側からすれば、非常に損です。

 ことわざで、「出る釘は打たれる」とも言いますが、まさにそれを象徴するような言葉でしょう。 

 でも、小中学校に通っているときは、私もよく耳にしました。先生がなにか特別なことをしようとする生徒に対して、よく使います。私も、さんざんやんちゃをしていた1人ですから、よく言われました。
 なんせ、小学校時代、みんな赤と黒のランドセルだったのに、1人だけ黄色のリュックサックで登校していたぐらいですから。他の児童は私をかなり白い目で見ていました。これだけは、実家の教育方針とも関係があったのでしょう。
 
 きっと、この言葉は日本の横並び意識の強い社会だからこそ通用するのだろうなと思います。
 でもそれじゃ、やる気が出てこない。失敗はないかもしれないけど、劇的な成功もあり得ない。いわば、横並びを作り出すのに、ぴったりの言葉なのです。

 ちなみに、中国ではこの考え方はまったく通じない。
 ローカルの病院で、スタッフや患者の言動を見ていると、非常によく分かります。

 その背景にあるのは、中国は格差社会・権力社会であるということ。
 日本のように、前にならえというわけにはいかないのです。

 では、どう言うかというと、

「他人は●●だけど、あんたは●●だ。」

 と言ったほうが納得してくれることが多いように思います。

 もし、仕事を依頼する相手に実力がなかったら、そのことを率直に言った方がいいし、そうすることで、逆に奮起してくれます。

 仮に、彼ら全体を平等にしようとするものなら、アンフェアに対する不満が爆発する。違いを素直に認めてあげた方が、中国人とは上手く行くことが多いと思います。いや、日本人に対しても本当はそうかもしれませんね。

 いい仕事をしてもらうには、やっぱり奮発してもらわないと無理ですからね。

 ちなみに、「他の人もみんな●●だから、あなたも●●だ。」は、中国ではときには破滅的な結果を招くことがあります。

 すなわち、「赤信号、みんなで渡れば怖くない」といって渡っていると、そのうちの1人が公安に捕まります。そして、「他の人もみんな●●だから。」といっても絶対通用しません。

 中国の社会ではみんなもやっているからといって自分もやってしまうと、後でとんでもないしっぺ返しを食らうことがあるのです。
 たまたま捕まらなかったから絶対安全という保障はない。自己防衛は、自分でしっかりとしなくてはいけません。

======

 今日は、上海郊外の奉賢へいってきます。

 連休だというのによくもまあ毎日これだけ用事が詰まっているものだ。。。
posted by 藤田 康介 at 00:00| 未分類

農園でバーベキュー

 私のブログでも度々登場しているVE,GE,TA,BEの農園ですが、今日は工藤さんのお招きにあずかり、妻と一緒にバーベキュー・パーティーに参加させていただきました。

 農園のある奉賢までは、浦東の自宅から45分ほど。
 今日は、秋ともいうのに、日差しが強く、かなり暑く感じられました。


 ところが、奉賢の農場に着くやいなや、なんとも気持ちよい風が吹き抜けていました。
 海からの風です。

 いま、中国人の間でも、農家を訪れて田舎体験をする「農家楽」と呼ばれる活動が結構さかんで、農園の周りでも行われていました。自然の楽しみを知らない人が多い上海人には、ぜひ体験してもらって、農業の大切さやその苦労、さらに収穫の喜びを知るべきだと思います。

 私も、子供時代は田舎で育って、畑にも手伝いで出ていましたので、それなりに体に染みついているつもりです。そういえば、 昨日、うちの家にきた親戚の上海人の子供たちも、我が家で飼っている魚やカワニナをみて、非常に感動していました。彼らは、それほどまでに自然に飢えているのです。

いつも思うことですが、工藤さんの農園にくると、何かほっとするのです。

 それは、中で働く地元の人たちが本当に生き生きとしている点。

 そして、何より農作物も生き生きとしているのです。

 私も自分のベランダでちょっとした野菜を栽培していますが、ここを訪れるといろいろな勉強をさせていただけます。

 今日は妻と一緒に「緑豆湯」を作って、差し入れさせていただきました

今日は、ミニ大根を初めていただきました。

 これが、なかなか美味しい。ちょっとピリっと辛いのですが、大きさが手頃で、おつまみ感覚で大根が丸かぶりできます。

 さらに、ミニトウモロコシもいただきました。
 こちらは、芯まで丸かぶりOKです。こうして食べれば、確かに芯のゴミも減っていいですね。

 私の妻は、サトウキビにご満悦でした。なかなかいいサトウキビが生えていて、おみやげにも一袋いただきました。サトウキビが市場に出だすと、秋を感じます。
 私にとっては、サトウキビは「秋」の季語となるぐらい、季節感があるものです。これをすりおろしてジュースにすると、これまたうまい。

 甘いものが贅沢品であった時代、サトウキビは貴重な「甘さ」を体験できる食品だったのです。日本でも、江戸時代でも病気にでもならない限り、庶民は甘いものをなかなか食べられなかったようです。

そして、忘れてはならないのは地鶏の丸焼き。これは、かなり贅沢。

 炭火で地鶏を一羽焼いてもらえるなんて、感動ものです。しかも、ついさっきまで生きていた新鮮なもの。

 ああ、私も圧力鍋を家から持ってきて鶏のスープを作りたくなった。。。

 野菜を作られている生産者の目の前で、こうやって美味しい野菜をいただけるのは最高の幸せです。日々の手入れをなさっている農家の皆さんの尽力で初めて、安全で美味しい野菜が食べられるのです。だからこそ、なおさら美味しい。都市のスーパーでは生産者の顔が見えないので、なかなかこういうチャンスはないです。特に中国では。

 今日も虫にやられてしまったハウスの茄子を見ました。健全に出荷までにこぎ着けることがどれだけ大変か、よく分かります。ミニトマトも美味しそうな色がつきだしていました。10月中頃以降には収穫が可能なようです。

 今日は本当に素晴らしいパーティーを開いてくださってありがとうございました。
 また、次を企画させてください。よろしくお願いします!
posted by 藤田 康介 at 00:00| 未分類