実は、今回上海に戻ってくるにあたって、貴州省銅仁でお世話してくださった楊先生が、先生のご自宅で100年以上伝わる(話によると先々代のものらしい)漬け物の種をわけてくださいました。
貴州省の漬け物は、中国語では「泡菜」といいまして、キムチなどと同じ扱いの名称となっていますが、ものは全くちがいます。
メインは赤カブかもしくは赤大根で、上海では赤カブが手に入りにくいので、私の家では赤大根を使うことにしました。ちなみに、白い大根は水分が多すぎてダメらしい。赤唐辛子をいれて、辛さを引き立てるのは、この地方の特徴です。
貴州人はほぼすべての家庭で、「泡菜」の壺を持っています。もちろん、私も貴州から買って帰りました。上海にもあるのですが、どうもいいものが見つからなくて。
この壺は、普通の壺とはすこし変わっていて、壺の口に溝がついていて、溝に水をいれます。そうして、上からお椀のようなフタをかぶせることで、雑菌がはいらないようにしっかりと密封できるようになっているのです。
すばらしい伝統の知恵だと思います。
貴州の漬け物の特徴は、なんといっても酸っぱいこと。これは、乳酸菌の影響といわれていて、塩辛くないのがヘルシーだと思います。脂ぎったモノを食べすぎて消化器が弱っているときなど、お勧めですよね。
我が家でも、今日花木の市場で赤大根をかってきて、楊先生から頂いた先祖代々の種を使って、漬け物をつくりました。
1週間ほどもすれば、立派な貴州泡菜ができてくるはずです。
自然の恵みに感謝、感謝です。