上海のタクシーが白いシートカバーをつけているのは、ご存じの通り。確かに、気持ちいいけど、これが新たな環境問題を引き起こしているでは?という討論も始まっています。
私が上海に来た頃、上海のタクシーのシートカバーは白くなかった。赤いシャレードなど、シートカバーがないものも少なくありませんでした。広州などに行くと、青いシートカバーが使われていたりします。夏になったら、ゴザが取り付けられたりしていました。
上海の場合、1997年後半ぐらいから業界で白のシートカバーを使うことが決められているようで、それ以来最低3日に1回はシートカバーを交換せねばならず、大手タクシー会社には専用のクリーニング工場を設置しているようです。
上海のタクシーは現在5万台弱。もともと下水道の浄化設備が十分でない上海にとって、これは環境面でもかなりの負担増です。
さらに、上海の場合、運転手の悩みが乗客のマナーの問題。上海のタクシーは早くから車内禁煙ですが、我慢できなくなってタバコを吸ってしまい、シートに焦げを作ってしまったり、車内で食べ物を食べて汚してしまったり、中には、ドロドロの靴をシートカバーで拭いてみたり。運転手は運転手で、この白のシートカバーにかなり四苦八苦しているようです。
考えて見れば、たとえばもっと汚れが落としやすい材質でシートカバーを作れば、無駄が省けるわけで、日本などではビニールでカバーしているタクシー会社も見かけます。わざわざ白である必要はないのかもしれません。とくに上海の場合は。。。
白でまっさらというのは確かに快適ですが、このご時世、快適だけですべてが動く時代ではなくなりました。
マイカーが増えて、洗車する人も以前よりずっと増えましたが、これもはっきり言って環境面での負担増ですよね。
それでも、今日のニュースにあったように中国でも「スーパーのレジ袋の有料化」など、環境に対して何らかの対策を講じなければ、地球がとんでもない状況になっている現実を、中国にいる我々もひしひしと感じています。